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競馬のクラス編成【競馬入門】

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競馬予想大学編集部
競馬歴10年以上のスタッフが担当。データの取り扱いが得意で、馬券の収支に直結するデータを配信することを心掛けています。競馬予想大学を通して1人でも多くの方が競馬で勝つ楽しみを味わって頂けるよう全力を尽くします。

こんにちは。編集部のMです。

あなたは小学生のころ、足は速かったですか? それとも……遅かったですか?

「運動神経が切れている」と言われるほどの運動音痴だった私は、当然のことながら「超鈍足」。体育の授業は憂鬱で憂鬱で、たまらなかったものです。

それでも、運動会の「徒競走」。これだけは、楽しみで仕方がありませんでした。

なぜか。それは「勝つチャンス」があったからです。

私が通っていた小学校では、運動会の徒競走は、日ごろの体育の授業でとっていた「50m走のタイム順」で出走メンバーが決まっていました。

タイムがいちばん遅い人~6番目に遅い人までの6人が「第1レース」、7番目に遅い人~12番目に遅い人までの6人が「第2レース」とプログラムが進み、最後のレースでは学年でタイムがいちばん速い人~6番目に速い人の6人が競います。

どのレースでも、タイムの近い6人が競うことになるため、誰が勝つかわからない白熱した競走となるのです。

これと似たレースの組み方が、競馬の世界でも使われています。

今回は「競馬のクラス編成」のお話です。

競馬のクラス分けについて

「年齢」と「収得賞金」で分けられる

競馬では、レースごとの出走馬の能力がある程度拮抗するように、競走馬に「クラス分け」がなされています。

クラス分けといっても、競馬の場合は、私の小学校の徒競走のように「タイム」によって分けられているわけではありません。

競走馬は「年齢」「収得賞金」によって、所属するクラスが分けられています。

実はこのクラス分けこそ、競馬初心者を惑わせる大きな要因のひとつです。

出走馬たちのクラスは、出馬表の「レース名」の欄に記されます。「2歳500万円下」とか「4歳以上1600万円下」とか書いてある、あれです。

「2歳」「4歳以上」が、出走する競走馬の年齢を表していることはわかります。問題は「500万円下」「1600万円下」の部分。「収得賞金」によって分けられていることはわかっても、「500万円下」「1600万円下」と言われただけでは、それぞれがどれくらいのレベルなのかがイメージしづらいですよね。

この「収得賞金」による分け方。ざっくりといえば「レースに何回勝ったことがあるか」を記しているだけなのです。

新馬・未勝利・500万円下

競走馬のクラスは6つに分けられます。

「新馬」「未勝利」「500万円下」「1000万円下」「1600万円下」「オープン」の6つです。

競走馬は原則、「新馬(レース名:メイクデビュー)」でデビューします。

メイクデビューには、2戦以上した馬の出走は許されません。出走するどの馬にとってもデビュー戦となるのが、メイクデビューです。

メイクデビューを勝った馬は、「500万円下」クラスに昇格します。一方、メイクデビューで負けた馬たちは「未勝利」クラスに回ることになります。

「未勝利」で勝った馬は、メイクデビューで勝った馬と同じように「500万円下」クラスに昇格します。

「500万円下」クラスには原則、「これまでに1勝した馬」が在籍しているということになります。

1000万円下・1600万円下・オープン

500万円下クラスのレースに勝った馬は、「1000万円下クラス」に昇格します。

「1000万円下クラス」には原則、「メイクデビューか未勝利」と「500万円下クラス」のレースを勝った馬、つまり「これまでに2勝した馬」が在籍しているということですね。

さらに、1000万円下クラスを勝った馬は「1600万円下」クラスに昇格します。

1600万円下は「3勝馬」たちが集まるクラス。ここまで来ると、最高クラスである「オープン」はもう目前です。「オープンに準ずるクラス」ということで、1600万円下クラスは「準オープン」とも呼ばれます。

そして1600万円下クラスをも勝ち上がり、4勝以上している猛者たちがしのぎを削り合うクラスが「オープン」クラスです。

なお、2歳戦のクラス分けは「新馬・未勝利」「500万円下」「オープン」の3段階となっています。3歳の夏から「1000万円下」「1600万円下」が設けられ、クラス分けが細分化されていきます。

2019年から、クラスの「呼称」が変わる

ここまで、「収得賞金」によるクラス分けの説明をしてきました。

複雑なように見えて、とどのつまりは「0勝馬」か、「1勝馬」か、「2勝馬」か、「3勝馬」か、「4勝以上している馬か」によって分けられているということですね。

「ならば初めから、『1勝クラス』『2勝クラス』『3勝クラス』と呼べばいいではないか」と思った方、いませんか?

おそらく、同様のツッコミが全国から多数寄せられたのでしょう。JRAは2019年の夏から、従来の500万円下を「1勝クラス」、従来の1000万円下を「2勝クラス」、従来の1600万円下を「3勝クラス」と呼ぶことに変更すると発表しました。

昔ながらの競馬ファンには違和感たっぷりの変更で、賛否両論巻き起こっているようですが、競馬初心者にとっては「クラス分け」がわかりやすくなる、ありがたい変更といえそうですね。

「一般競走」と「特別競走」

500万円下クラス、1000万円下クラスのレース名には、「3歳以上500万円下」と、そっけなく「年齢・収得賞金による出走条件」しか書かれていないものと、「相模湖特別」「ゆきやなぎ賞」のように、情緒あふれるレース名がつけられているものがあります。

前者のようなレースを「一般競走」(または「平場」)、後者のような固有の名前がつけられたレースを「特別競走」と呼びます。

一般競走と比べると、特別競走のほうが、賞金が高く設定されています。そのため特別競走には、同じクラスの中でも実力上位の馬たちが集まる傾向にあります。

なお、1600万円下クラスには一般競走がなく、すべてのレースが特別競走となります。

年齢による区分

競馬では、競走馬の成長度合いによる有利・不利を鑑みて、収得賞金だけではなく年齢による区分けもなされています。

人間のスポーツにも「中学生の部」「高校生の部」「一般の部」があるようなものだと考えてください。

原則として、1月から6月半ばまでのレースは「3歳馬限定」「4歳以上」、どちらかのレースが行われます。6月半ば以降はこれに2歳馬も加わり、「2歳馬限定」「3歳馬限定」「3歳以上」の3パターンのレースが行われます。

オープンレースの「格付け」

オープン特別・G3・G2・G1

オープンクラスのレースには、明確な「格付け」がなされています。

賞金の低い順に「オープン特別」「G3(ジースリー)」「G2(ジーツー)」「G1(ジーワン)」となります。

「G3」「G2」「G1」の「G」は、「Grade(グレード)」の略。まさにレースの「等級」を示す言葉です。

「G3」「G2」「G1」は「オープン特別」とは区別され、「重賞」と呼ばれます。

なかでもG1は、競馬の最高峰。賞金の額も半端ではありません。ともにG1レースであるジャパンカップと有馬記念の1着賞金はなんと3億円。当然ですが、両方勝ってしまったら6億円です。私のような一般庶民には想像もつかないような額が、G1の勝ち馬には与えられるのです。

オープンクラスに所属する馬は、一般的に「オープン馬」と呼ばれます。

ここまでに記してきたように、オープン馬は4つ以上のレースを勝ち上がってきた「競走馬のエリート」です。

しかし一口に「オープン馬」といっても、オープン特別で4着、5着になるのが精一杯の馬もいれば、G1を何勝もするような馬もいるわけですね。

G1レースにはどのようなものがあるのかについては、別記事で詳しく解説します。ここでは「オープンレースには格付けがある」ということを覚えておいていただければ十分です。

新馬戦・未勝利戦の期間と「スーパー未勝利」

新馬戦の期間

競走馬は、2歳の6月から始まるメイクデビュー(新馬戦)でデビューできます。

メイクデビューは3歳の3月初旬まで、約9カ月間開催されています。

しかし競走馬の中には、仕上がりが遅く、3歳の3月になってもまだレースに使う段階まで成長していない馬もいます。

メイクデビューに「乗り遅れる」馬もいるということです。

そのような馬は、すでにいくつかのレースを戦っている馬たちを相手に、未勝利戦でデビューするしかありません。

3歳の4月を超えてもなお、未勝利戦をさまよっている馬たちは、正直、「能力的には、競走馬としてはちょっと……」と言いたくなるような馬が多いのは事実です。

それならば、3歳の4月になってようやくデビューの態勢が整った「遅れてきた大物」がぶっちぎるかといえば、決してそうでもありません。

「レース経験がある」というのは、それだけで有利に働くもの。初出走の馬は、どんなに能力が高くても、歴戦の未勝利馬の前には惨敗してしまうことも多いのです。

次に記すのは、3歳3月以降の「未勝利戦」でデビューした馬の成績(2010年以降)です。

勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
2010年 2% 5% 7% 37% 51%
2011年 2% 5% 7% 61% 47%
2012年 3% 6% 8% 46% 74%
2013年 1% 3% 5% 11% 50%
2014年 3% 5% 7% 59% 45%
2015年 3% 4% 7% 50% 38%
2016年 3% 5% 6% 84% 38%
2017年 2% 5% 8% 68% 53%
2018年 3% 5% 8% 53% 46%

※「3歳3月以降未勝利デビュー」の馬2010年以降の集計結果

どの年を見ても「うーん」という成績。新聞でどんなに「調教が素晴らしい」と褒め称えられている「遅れてきた大物」がいても、未勝利戦ではすでに何戦か経験を積んでいる馬を馬券の軸に据えるのが正解のようです。

未勝利戦の期間

未勝利戦は、2歳の6月から3歳の9月いっぱいまで開催されています。

3歳の9月までに未勝利戦を勝ち上がれなかった馬は、未勝利の身の上で500万円下クラスのレースに挑戦するか、障害に転身するか、地方競馬で初勝利を目指すか、そのまま引退するか……という苦しい選択を迫られることになります。

しかし、悲観することばかりではありません。

障害のスターホース、オジュウチョウサンも、実は3歳9月までに未勝利戦を勝ち上がれなかった馬。障害に転身して成功しました。

障害戦や地方競馬で、まだ見ぬ可能性が花開くこともあるのです。

スーパー未勝利

未勝利戦が開催される最後の1カ月。つまり9月に行われる未勝利戦は、通称「スーパー未勝利」と呼ばれます。

何が「スーパー」なのか。その秘密は「出走資格」にあります。

3歳9月に行われる未勝利戦は、「未勝利戦」であるにもかかわらず、厳しい出走資格が設けられているのです。

その出走資格とは、

(1)出走5回以内の馬

(2)前走5着以内の馬

のいずれかです。

つまり、「走っても走っても勝てない、足の遅い馬」は出走することが叶わず、「未勝利戦を勝った後も将来性がありそうな馬」しか走ることができないわけですね。

未勝利戦の中でも、比較的レベルの高い未勝利戦。それが「スーパー未勝利」なのです。

スーパー未勝利を勝ち上がる馬の中には、後に重賞を勝つレベルの馬が紛れ込んでいることもあります。侮れません。

【まとめ】

競走馬は「年齢」と「収得賞金(勝利数)」によってクラスが分けられています。そしてオープンクラスではさらにレースの格付けが明確にされています。クラス分けや格付けによって、出走メンバー同士の実力が拮抗し、レースを見る側が「どの馬が勝つのかな……」と極限まで予想を楽しめるようにできているのです。

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