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サマースプリントシリーズ第2戦CBC賞ではダイメイフジとダイメイプリンセスの姉弟出走が注目を集めているが、姉よりも人気が予想される弟のダイメイフジについて今回は分析していこう。
重賞初挑戦となった3月のオーシャンステークスでは、1番人気に支持されたものの3着に敗退。間隔を開け、叩き2戦目となった前走の安土城ステークスでは、後に安田記念を制するモズアスコットを競り落とし世間をあっと言わせた。
再びデムーロ騎手へ手綱が渡り、重賞へ再チャレンジとなるわけだが、人気を背負うダイメイフジにとって大きすぎる壁が行く手を阻むことになるかもしれない。
1番人気を6度も沈めたデータが示唆するように、ダイメイフジも敗れてしまうのか? アグネスデジタル産駒は芝の重賞を勝てるのか? 乗り替わりや厩舎など全部で6つの観点からダイメイフジを解析していく。
目次
[厩舎]この舞台で勝利なし!短距離厩舎の鬼門コース
森田厩舎はダイメイ姉弟が所属しているように、短距離路線を中心に起用する傾向がある。その成績は極端で、1500m以内では勝率7.2%なのに対し、1600m以上では2%と圧倒的に良績が短距離に偏っているのだ。
その森田厩舎は、中京芝1200mではここ3年で勝利ゼロと大苦戦。意外にも弟は今回が初出走であり、避けて通ってきた舞台である可能性も浮上している。
調教師 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
(栗)藤岡健一 | 31% | 31% | 31% | 171% | 62% |
(栗)音無秀孝 | 14% | 23% | 41% | 95% | 80% |
(栗)西浦勝一 | 7% | 25% | 36% | 29% | 110% |
(栗)山内研二 | 13% | 25% | 38% | 175% | 171% |
(栗)北出成人 | 6% | 25% | 31% | 104% | 115% |
(栗)高橋亮 | 8% | 23% | 31% | 31% | 84% |
(栗)角田晃一 | 13% | 25% | 38% | 255% | 125% |
(美)高木登 | 14% | 14% | 14% | 102% | 38% |
(栗)森田直行 | 0% | 5% | 5% | 0% | 25% |
(栗)崎山博樹 | 0% | 20% | 20% | 0% | 200% |
(栗)鮫島一歩 | 0% | 0% | 6% | 0% | 22% |
(美)斎藤誠 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※2015年以降の集計結果
また、競馬場別に見ても、中京・阪神・小倉で成績が低い。栗東所属だが中山での成績が良く、ダイメイ姉弟も揃って中山で勝利を挙げている。このデータはダイメイフジにだけでなく、姉のプリンセスにとってもマイナス材料になりそうだ。
場所 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
札幌 | 0% | 4% | 8% | 0% | 19% |
函館 | 7% | 10% | 17% | 86% | 69% |
福島 | 0% | 8% | 12% | 0% | 119% |
新潟 | 9% | 16% | 21% | 113% | 84% |
東京 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
中山 | 12% | 18% | 35% | 130% | 174% |
中京 | 3% | 9% | 16% | 34% | 128% |
京都 | 6% | 19% | 24% | 27% | 67% |
阪神 | 2% | 7% | 13% | 50% | 83% |
小倉 | 3% | 9% | 20% | 36% | 66% |
※2015年以降の集計結果
[血統]芝で重賞を勝てるのか!?アグネスデジタル産駒
現役時代は芝とダートでG1を制したアグネスデジタルだが、産駒はダート中心に活躍している印象を受ける。それを物語るように、この舞台では0-0-0-4と結果が出ていない。ただ、細かくデータを調べると以下のようなデータが出た。
馬場状態 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
芝 | 6% | 13% | 21% | 80% | 84% |
ダート | 8% | 16% | 23% | 76% | 77% |
※2015年以降の集計結果
芝・ダートともにほぼ同じ数値であると言ってもいい。重賞での成績を見てもこの通りになっている。
馬場状態 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
芝 | 6% | 13% | 19% | 91% | 108% |
ダート | 7% | 14% | 21% | 48% | 53% |
※アグネスデジタル全重賞集計結果
アグネスデジタル産駒は重賞を12勝しており、芝6勝、ダート6勝と現役時代を彷彿とする見事な結果になっている。
しかしながら、今回の舞台とマッチするかと言われると、いささか疑問が残る。芝で勝利した重賞は以下の通りだ。
グランプリエンゼル 函館SS
サウンドバリアー Fレビュー
ヤマニンキングリー 中日新聞杯
ドリームシグナル シンザン記念
ヤマニンキングリー 札幌記念
メイショウスザンナ クイーンS
上から4つは3歳時に勝利した重賞で、下の2つは洋芝でのレースだった。3歳もしくは洋芝が共通点になっており、CBC賞がここに加わるイメージが湧きにくい。血統もダイメイフジには厳しいデータと言えそうだ。
[騎手]デムーロ騎手の成績は?乗り替わりの判断方法
ダイメイフジはデムーロ騎手への乗り替わりが予定されていて、それだけで期待してしまうのがファン心理。だが、このコースにおけるデムーロ騎手には、そこまで過度な期待をしないほうがいいかもしれない。デムーロ騎手と言えばどのコースも15%以上の勝率を挙げていることが多いが、この舞台は12%にとどまっているのだ。「苦手」に属するコースと考えていい。
確かにレッドファルクスでCBC賞を勝利している。しかし、人気馬に騎乗しては敗退を繰り返しているのが実情だ。高く見える単勝回収率についても、1度だけ9番人気で制したことが数値を跳ね上げている要因。デムーロ騎手らしい安定感は影を潜めていると考えたほうがいい。
騎手 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
幸英明 | 15% | 21% | 30% | 180% | 97% |
藤岡康太 | 12% | 35% | 44% | 32% | 121% |
川田将雅 | 31% | 31% | 39% | 263% | 103% |
福永祐一 | 17% | 28% | 39% | 119% | 90% |
酒井学 | 12% | 16% | 24% | 234% | 112% |
勝浦正樹 | 27% | 27% | 36% | 198% | 107% |
武豊 | 16% | 16% | 16% | 116% | 35% |
国分優作 | 9% | 22% | 39% | 36% | 140% |
松若風馬 | 6% | 14% | 23% | 48% | 55% |
ルメール | 14% | 29% | 57% | 62% | 112% |
北村友一 | 7% | 15% | 19% | 179% | 58% |
M.デム | 12% | 24% | 29% | 153% | 81% |
小崎綾也 | 17% | 17% | 33% | 490% | 143% |
中井裕二 | 14% | 14% | 14% | 142% | 50% |
田中健 | 18% | 18% | 18% | 241% | 40% |
※2015年以降の集計結果
場所 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
札幌 | 7% | 15% | 19% | 139% | 70% |
函館 | 11% | 22% | 33% | 28% | 61% |
福島 | 25% | 25% | 25% | 110% | 45% |
新潟 | 30% | 48% | 57% | 99% | 94% |
東京 | 21% | 34% | 47% | 101% | 92% |
中山 | 29% | 45% | 52% | 115% | 85% |
中京 | 19% | 33% | 45% | 111% | 95% |
京都 | 18% | 38% | 49% | 63% | 79% |
阪神 | 25% | 40% | 49% | 93% | 80% |
小倉 | 39% | 62% | 69% | 98% | 91% |
※2015年以降の集計結果
コース | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
中京・芝2000 | 23% | 34% | 46% | 112% | 92% |
中京・芝1600 | 19% | 33% | 54% | 96% | 94% |
中京・芝1400 | 24% | 36% | 42% | 142% | 98% |
中京・芝1200 | 12% | 24% | 29% | 153% | 81% |
中京・芝2200 | 6% | 29% | 35% | 47% | 117% |
※2015年以降の集計結果
CBC賞における乗り替わりは表にあるとおり。とくに気にしなくてもいい差ではないだろうか。安定感を考えれば、乗り替わらないほうがいいくらい。そんな意識で臨めばいいだろう。
前走騎手 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
同騎手 | 7% | 16% | 27% | 44% | 101% |
乗替り | 5% | 9% | 13% | 65% | 44% |
※直近10年の集計結果
[前走距離]1400mから短縮ローテーションの判断は?ダイメイフジは距離短縮が得意?
すでにレースデータ分析記事でも触れた内容だが、CBC賞における距離短縮ローテーションは結果が出ており、ここ5年はすべて距離短縮馬が勝利している。そのうち2年で、ダイメイフジと同じ安土城ステークスを勝った馬が連勝。まさに黄金ローテと言ってもいい。
ここで今一度、ダイメイフジの戦歴を確認してほしい。今年に入ってからの大敗はいずれも距離を延したときで、短縮で崩れたのは過去に1度だけ。その際は唯一1600m戦を使ったあとだった。よって、気にする必要はないだろう。レースと相性の良い距離短縮ローテーションはダイメイフジへの追い風データになりそうだ。
前走距離 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
同距離 | 4% | 7% | 13% | 18% | 35% |
今回延長 | 0% | 0% | 14% | 0% | 27% |
今回短縮 | 10% | 20% | 25% | 108% | 112% |
1000m | 0% | 0% | 14% | 0% | 27% |
1200m | 4% | 7% | 13% | 18% | 35% |
1400m | 13% | 25% | 29% | 153% | 129% |
※直近10年の集計結果
[脚質]馬券圏内は1度のみ!!人気馬も沈む前走4角10番手以下
1番人気が6度も馬券圏外に沈んだ超危険データがこれだ。昨年もメラグラーナが10着に敗れている。これまでの6頭は以下の通り(いずれも1番人気)。
2017年 メラグラーナ 10着
2016年 エイシンブルズアイ 9着
2014年 ベルカント 5着
2010年 シンボリグラン 6着
2009年 アーバンストリート 5着
2008年 トウショウカレッジ 9着
2012年にスプリングサンダーが1度だけ2着に食い込んだが、それ以外は人気を問わずすべて馬券圏外に沈んでいる。
前走4角 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
4角1番手 | 6% | 28% | 28% | 48% | 96% |
2番手以内 | 10% | 27% | 30% | 55% | 111% |
3番手以内 | 10% | 22% | 28% | 52% | 108% |
4番手以内 | 8% | 18% | 27% | 43% | 106% |
5番手以内 | 10% | 19% | 28% | 57% | 115% |
7番手以下 | 1% | 5% | 8% | 48% | 26% |
10番手以下 | 0% | 3% | 3% | 0% | 8% |
※直近10年の集計結果
前走4コーナーで7番手以下になると極端に成績が落ちる。このレースで先行すればいいわけではなく、問題は「前走」。追い込みのイメージが強いレッドファルクスも、CBC賞の前走は4コーナーで5番手と先行していた。このデータに該当してしまうダイメイフジは、どのようにして乗り越えるのか? 答え合わせが非常に楽しみだ。
[馬体重]大型馬が強くダイメイフジにも追い風!?
最後に馬体重別成績を見てみよう。500キロを超える大型馬の活躍が目立っており、近走も安定して510キロ前後で推移しているダイメイフジにとっては追い風データになる。518キロでの出走経験もあり、成長を遂げて520キロ台に入ればデータ的にはさらに良い傾向に。とはいえ太目残りでは意味がないので、当日のパドックをしっかりとチェックしたい。
馬体重 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
400~419kg | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
420~439kg | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
440~459kg | 0% | 10% | 10% | 0% | 22% |
460~479kg | 5% | 7% | 17% | 30% | 70% |
480~499kg | 7% | 17% | 24% | 56% | 86% |
500~519kg | 7% | 14% | 21% | 27% | 78% |
520~539kg | 21% | 21% | 29% | 330% | 105% |
540~ | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※直近10年の集計結果
[まとめ]強力すぎる危険データを乗り越えられるか
前走から距離短縮になるローテーションは良いデータになったが、厩舎や血統、前走4コーナーでの位置取りなどクリアしなければならないデータのほうが多く揃ってしまった印象のダイメイフジ。鞍上強化になるデムーロ騎手の存在も、このレースにおいてはプラスともマイナスともならないので、厳しいことには変わりはない。
ただし、これだけ多くのマイナスデータが揃っても、それを一蹴してしまう力を持っているのが今のデムーロ騎手。当日はどのようなレース運びをするのか、今から楽しみでならない。
ダイメイフジがきっちりと勝利し、モズアスコットに続くのか。それとも差し及ばずに馬券圏外に沈むのか。いずれのケースも想定できるので、取捨判断は慎重に行いたいところだ。