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函館スプリントステークスからここへ挑むワンスインナムーン。よほど馬の状態が良いのか、陣営は積極的なレース選択を行った印象だ。
しかしながら、これだけの強行ローテゆえに乗り越えなければならないデータも多く見えてきた。その一方で、ファンの意表をつく好データも出てきている。
相性の良かった石橋騎手は、ラジオNIKKEI賞でフィエールマンに騎乗するため今回は乗り替わりになるが、これは仕方ないところ。むしろ馬との相性は良くても、石橋騎手が中京を乗りこなせたかと言われればそれも疑問が残るので、乗り替わって良かったと判断することもできなくはない。
さまざまな思いの交差するなかでの出走となるワンスインナムーンを、厩舎や騎手、ローテーションなどのポイントをもとにジャッジいていこう。
目次
[厩舎] 浜中起用は5年ぶり中京鬼門の斎藤厩舎は結果を出せるか
中京芝1200mにおける斎藤厩舎はこれまでに馬券圏内ゼロと大苦戦。内訳は0-0-0-4という成績だが、そのうち2戦はトーキングドラムとワンスインナムーンによる高松宮記念だった。これを苦手コースと判断するかどうかは、迷うところである。
調教師 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
(栗)藤岡健一 | 31% | 31% | 31% | 171% | 62% |
(栗)音無秀孝 | 14% | 23% | 41% | 95% | 80% |
(栗)西浦勝一 | 7% | 25% | 36% | 29% | 110% |
(栗)山内研二 | 13% | 25% | 38% | 175% | 171% |
(栗)北出成人 | 6% | 25% | 31% | 104% | 115% |
(栗)高橋亮 | 8% | 23% | 31% | 31% | 84% |
(栗)角田晃一 | 13% | 25% | 38% | 255% | 125% |
(美)高木登 | 14% | 14% | 14% | 102% | 38% |
(栗)森田直行 | 0% | 5% | 5% | 0% | 25% |
(栗)崎山博樹 | 0% | 20% | 20% | 0% | 200% |
(栗)鮫島一歩 | 0% | 0% | 6% | 0% | 22% |
(美)斎藤誠 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※直近3年の集計結果
斎藤厩舎を競馬場別に見てみると、さらにハッキリした傾向が見えてくる。中京は確実に相性の悪い競馬場。函館と比べてしまうと大きく見劣るだけに、前走で決めておきたかったというのが陣営の本音かもしれない。
場所 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
札幌 | 17% | 21% | 33% | 59% | 58% |
函館 | 24% | 30% | 33% | 133% | 68% |
福島 | 12% | 22% | 29% | 98% | 72% |
新潟 | 10% | 18% | 24% | 183% | 86% |
東京 | 8% | 17% | 29% | 67% | 97% |
中山 | 10% | 20% | 26% | 107% | 81% |
中京 | 3% | 13% | 27% | 10% | 103% |
京都 | 10% | 20% | 25% | 114% | 89% |
阪神 | 7% | 19% | 26% | 138% | 99% |
小倉 | 4% | 8% | 17% | 30% | 43% |
※直近3年の集計結果
また、騎手起用に意外な発見もあった。浜中騎手の起用は2013年3月ぶり。何かトラブルがあったわけではないとは思うが、もともと依頼が少なく、今回が9度目なのだ。浜中騎手に絶大なる信頼を寄せての依頼でないとすると、陣営の期待はそこまで高くないのかもしれない。
[血統] 高松宮記念を連覇中!相性良好アドマイヤムーン産駒
セイウンコウセイ、ファインニードルで高松宮記念を連勝中のアドマイヤムーン産駒。前走敗れた函館スプリントステークスは、そのセイウンコウセイが制しているように、スプリント路線では中心を担う種牡馬とみて間違いない。
種牡馬 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 8% | 25% | 29% | 55% | 62% |
アドマイヤムーン | 9% | 14% | 21% | 88% | 55% |
サクラバクシンオー | 10% | 12% | 17% | 50% | 49% |
ヨハネスブルグ | 13% | 17% | 22% | 180% | 81% |
キングカメハメハ | 4% | 15% | 19% | 20% | 52% |
キングヘイロー | 6% | 18% | 24% | 74% | 195% |
ハーツクライ | 6% | 17% | 17% | 40% | 43% |
トワイニング | 20% | 40% | 60% | 122% | 300% |
ステイゴールド | 0% | 18% | 27% | 0% | 78% |
ショウナンカンプ | 0% | 13% | 13% | 0% | 30% |
※直近3年の集計結果
芝1200mを競馬場別に見てみると、アドマイヤムーン産駒の成績はちょうど真ん中あたり。とくに評価できるわけではないが、かといって割り引く必要もない。結果を残せるコースと判断して良さそうだ。
コース | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
阪神・芝1200 | 21% | 35% | 40% | 128% | 78% |
京都・芝1200 | 12% | 21% | 30% | 79% | 118% |
福島・芝1200 | 11% | 22% | 28% | 64% | 90% |
小倉・芝1200 | 9% | 18% | 24% | 80% | 68% |
中京・芝1200 | 9% | 14% | 21% | 88% | 55% |
中山・芝1200 | 9% | 25% | 34% | 29% | 92% |
札幌・芝1200 | 9% | 17% | 26% | 25% | 82% |
函館・芝1200 | 9% | 17% | 19% | 41% | 32% |
新潟・芝1200 | 6% | 18% | 18% | 27% | 31% |
※直近3年の集計結果
昨年の高松宮記念では敗れたものの、中京コースは2着経験のある舞台。スプリンターズステークスでも3着に入ったように、実力は上位と評価していいだろう。スプリント路線に吹き続けるアドマイヤムーン旋風を考えれば、このローテーションであっさり勝利してもなんら驚けない。
[騎手] 1勝2着2回でCBC賞得意の浜中騎手
ワンスインナムーン騎乗予定の浜中騎手を競馬場別成績で見てみよう。地元小倉はやはり成績が良いが、中京も悪くない。人気を裏切りがちで回収率は低くなっているものの、勝率や複勝率は水準レベルで問題ないと判断できる。
場所 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
札幌 | 0% | 0% | 13% | 0% | 26% |
函館 | 11% | 24% | 34% | 51% | 105% |
福島 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
新潟 | 0% | 33% | 50% | 0% | 76% |
東京 | 13% | 21% | 32% | 146% | 89% |
中山 | 2% | 10% | 18% | 6% | 55% |
中京 | 11% | 20% | 36% | 45% | 71% |
京都 | 11% | 22% | 32% | 68% | 78% |
阪神 | 12% | 24% | 38% | 77% | 80% |
小倉 | 14% | 28% | 38% | 55% | 67% |
※直近3年の集計結果
距離別で見るとどうだろう。1200mでの成績は中京芝だとトップで、複勝率は46%にまで上がる。ほぼ2回に1回は馬券に絡む計算だ。過去のCBC賞ではマジンプロスパーで優勝経験があり、ダンスディレクターやエピセアロームで連対しているように相性は良い。久しぶりの騎乗依頼だけに、ここで結果を残して厩舎との良好な関係を作りたいと考えているかもしれない。
コース | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
中京・芝2000 | 8% | 13% | 33% | 35% | 67% |
中京・芝1400 | 6% | 25% | 38% | 31% | 70% |
中京・芝1600 | 5% | 15% | 40% | 9% | 71% |
中京・芝1200 | 9% | 27% | 46% | 36% | 95% |
中京・芝2200 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※直近3年の集計結果
[レース間隔] どうなの?函館スプリントSからの中1週ローテーション
異例とも言えるこのローテーションだが、過去にも同じような使われ方をされた馬がいた。レオンビスティーとドラゴンファングで、どちらも矢作厩舎の管理馬だ。人気薄だったため判断できないが、函館スプリントステークス以外にも目を向けてみると、馬券になった例は3つ確認できている。ラヴァーズポイントとサドンストームは1600万下クラスからの昇級戦、テイエムアクションは前走ダートだったことから、重賞から重賞というローテは少々厳しいのかもしれない。
ただ、ワンスインナムーン自身の戦歴を見ると、10週以上間隔を開けたときに凡走している。特に前走はデビュー以降で最も長い休みをとった直後の一戦だった。馬の特性を考慮したレース選択だとしたら、見事にハマる可能性もありそうだ。
間隔 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
2週 | 0% | 5% | 15% | 0% | 72% |
3週 | 5% | 14% | 18% | 39% | 54% |
4週 | 5% | 11% | 16% | 40% | 50% |
5~ 9週 | 7% | 12% | 16% | 95% | 74% |
10~25週 | 11% | 19% | 27% | 57% | 59% |
半年以上 | 0% | 0% | 13% | 0% | 127% |
※直近10年の集計結果
[前走距離] 苦戦傾向の前走同距離
距離短縮組が強いとされるCBC賞だが、回収率は伴っておらず、過度な信頼は危険と言えそうなデータになっている。過去に1200m戦を連勝した経験もあるが、このレースには通用しない。前走と同距離になるワンスインナムーンにとっては、不利なデータと言えよう。
前走距離 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
同距離 | 4% | 7% | 13% | 18% | 35% |
今回延長 | 0% | 0% | 14% | 0% | 27% |
今回短縮 | 10% | 20% | 25% | 108% | 112% |
1000m | 0% | 0% | 14% | 0% | 27% |
1200m | 4% | 7% | 13% | 18% | 35% |
1400m | 13% | 25% | 29% | 153% | 129% |
※直近10年の集計結果
前走脚質 好成績の先行馬
ダイメイフジの見解でも触れたように、前走4コーナーでの位置取りがCBC賞では重要。ワンスインナムーンは前走2番手で4コーナーをまわっており、このタイプは勝率、複勝率ともに成績が良い。
逃げなかったとしても2番手からの競馬で勝利したこともあるように、先行すればしぶとい脚を使える馬。このデータを味方につけて勝利に近づきたいところだ。
前走4角 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
4角1番手 | 6% | 28% | 28% | 48% | 96% |
2番手以内 | 10% | 27% | 30% | 55% | 111% |
3番手以内 | 10% | 22% | 28% | 52% | 108% |
4番手以内 | 8% | 18% | 27% | 43% | 106% |
5番手以内 | 10% | 19% | 28% | 57% | 115% |
7番手以下 | 1% | 5% | 8% | 48% | 26% |
10番手以下 | 0% | 3% | 3% | 0% | 8% |
※直近10年の集計結果
[馬体重] 大型馬有利でワンスインナムーンには向かい風データ
このレースは馬体重が大きい馬ほど成績が良くなっている。450キロ前後での出走になりそうなワンスインナムーンにとっては、歓迎できない傾向である。さらにこのローテーションなら、前走よりも減らして出走ということもあるかもしれない。馬体重的には、この馬には評価の割引が必要と言えるだろう。
馬体重 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
400~419kg | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
420~439kg | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
440~459kg | 0% | 10% | 10% | 0% | 22% |
460~479kg | 5% | 7% | 17% | 30% | 70% |
480~499kg | 7% | 17% | 24% | 56% | 86% |
500~519kg | 7% | 14% | 21% | 27% | 78% |
520~539kg | 21% | 21% | 29% | 330% | 105% |
540~ | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※直近10年の集計結果
[性別] 夏は牝馬でも強調材料には、、、
レースのデータ分析記事でも触れたが、CBC賞において性別の差はあまり関係ない。だかといって、牝馬を強調しすぎないことが重要。牝馬で勝利したウリウリ、トーホウアマポーラ、スリープレスナイトは2~4番人気で、好走してもおかしくないと評価されていた。程よく人気しそうなワンスインナムーンも、人気相応の扱いをすればいいのではないだろうか。
性別 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
牡馬・セン馬 | 6% | 12% | 19% | 60% | 76% |
牝馬 | 6% | 13% | 17% | 46% | 48% |
※直近10年の集計結果
[まとめ] 不利に思われるレース間隔を味方に付けて重賞制覇なるか!
昨年の高松宮記念勝ち馬セイウンコウセイが函館スプリントステークスを勝ったように、スプリント路線は世代交代の気配がない。実績のあるワンスインナムーンがすんなり勝ったとしても、まったく驚けないだろう。
この異例のローテーションが嫌われれば、実績に合わないオッズも期待できそうな気配が漂う。前に行ける脚質や、この舞台を得意とする浜中騎手への乗り替わりなど強調材料も揃っており、昨年のスプリンターズステークス3着の実績からも、軽視するのは賢明とは言えない。
血統はスプリント得意のアドマイヤムーンで勢いがあり、ここでも評価できる。また、ローテーションを問題としてきたが、ワンスインナムーンの特性を考えるとマイナスからプラスのデータに変換される可能性も浮上してきた。もしそうなった場合は、クリアしなければならないデータがグッと減ってくる。斎藤厩舎の苦戦データについても、ワンスインナムーンが突破できるかどうかに注目だ。