レース見解

シリウスステークス2018サンライズソアが重賞連勝するためには

The following two tabs change content below.
川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

今年の名古屋大賞典で地方交流重賞を制すると、前走の平安ステークスではテイエムジンソクや、グレイトパールといった重賞勝ち馬を、逃げて完封してみせたサンライズソア。

3歳時は、同馬主のサンライズノヴァとともにダート戦線を歩んできた馬である。ジャパンダートダービーでは2着に敗れ、G1にあと少しの競馬が出来ていたが、古馬になった以降も着実に成長を遂げ、秋のG1戦線に向け、ここから始動していくこととなった。

ここも勝って次走へ進んでいくのか? それともここは叩き台とするのか? 過去10年のデータを参考に、サンライズソアを解析していきたい。

[騎手]騎乗停止でデムーロ騎手から乗り替わりに

9月22日のレースで斜行したデムーロ騎手は、9月29日(土)から9日間の騎乗停止処分を受けた。一般的に考えれば、この乗り替わりはマイナスとなりそうだが、この舞台においては様相が違う。阪神ダ2000mにおけるデムーロ騎手は勝率わずか4%という成績になっており、複勝率は55%と勝ち切れていないのだ。過去のシリウスステークスにおいても【0-0-1-2】と、人気馬に騎乗していながら3着までがやっとという成績で、継続騎乗はマイナス材料になる可能性も秘めていた。

前走の平安ステークスでは、テイエムジンソクやグレイトパールを破っていることで、上位人気が予想される立場。そこにデムーロ騎手が騎乗するとなると、さらに人気が集まっていたかもしれない。河内厩舎だと、岩崎騎手が主戦だが、落馬負傷で療養中。復帰が待たれる状態であるとなると、騎手別成績からは、福永騎手や和田騎手が良いのではないだろうか。

和田騎手はワンダーアキュートで、福永騎手はキングスエンブレムで勝利経験があるように、騎手次第で勝負気配が計れそうである。

着度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
6- 5- 1-28/40 30% 40% 55% 309% 141%
6- 4- 2-26/38 12% 33% 41% 129% 94%
5- 9- 4-22/40 17% 26% 30% 57% 44%
4- 6- 1-11/22 10% 37% 43% 54% 118%
4- 2- 1-22/29 9% 18% 36% 32% 59%
3- 1- 4-19/27 6% 13% 19% 92% 49%
2- 2- 7-33/44 10% 19% 29% 58% 61%
2- 2- 0-26/30 11% 22% 22% 63% 41%
2- 2- 0-12/16 9% 13% 17% 625% 203%
2- 1- 1-21/25 12% 18% 24% 898% 243%
2- 1- 0- 8/11 10% 10% 20% 100% 70%
2- 1- 0- 0/ 3 33% 33% 33% 3868% 563%
2- 0- 0- 2/ 4 20% 20% 20% 166% 42%
1- 4- 2- 6/13 67% 67% 67% 1770% 360%
1- 3- 3-11/18 67% 67% 67% 343% 103%
1- 1- 3-16/21 4% 35% 57% 10% 87%
1- 1- 2-23/27 3% 9% 24% 39% 72%
1- 1- 2-22/26 9% 27% 55% 12% 84%
1- 0- 2- 4/ 7 7% 20% 20% 13% 33%
1- 0- 2-13/16 7% 20% 20% 16% 85%
1- 0- 2- 1/ 4 6% 11% 39% 35% 87%
1- 0- 1- 0/ 2 5% 11% 11% 36% 41%
1- 0- 0- 1/ 2 20% 40% 40% 72% 48%
1- 0- 0- 2/ 3 7% 7% 14% 19% 58%
1- 0- 0- 1/ 2 33% 33% 67% 186% 113%
1- 0- 0- 4/ 5 14% 14% 29% 51% 45%
1- 0- 0- 4/ 5 8% 8% 8% 53% 16%
1- 0- 0- 4/ 5 13% 13% 13% 22% 13%
1- 0- 0- 3/ 4 13% 13% 13% 160% 42%
0- 4- 3-31/38 14% 14% 14% 134% 24%

※阪神ダ2000m 2015年以降の集計結果

[厩舎]厩舎の先輩に続けるか

阪神ダ2000mにおける河内厩舎は勝率8%で、水準レベルの成績を残している。過去10年のシリウスステークスでは、2011年と2012年に出走したヤマニンキングリーが、好走できており、1勝2着1回という成績だ。

コースとの相性も一定のレベルに達しており問題ない。さらに、レースとの相性は良い部類に入るだろう。芝からダートに転向した点もヤマニンキングリーと重なる部分があり、ここでの好走にも期待したい。

着度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
6- 5- 1-28/40 27% 46% 55% 442% 143%
6- 4- 2-26/38 17% 22% 44% 60% 90%
5- 9- 4-22/40 14% 18% 27% 60% 65%
4- 6- 1-11/22 23% 23% 31% 371% 94%
4- 2- 1-22/29 13% 25% 44% 1405% 268%
3- 1- 4-19/27 25% 50% 50% 58% 78%
2- 2- 7-33/44 12% 18% 29% 81% 70%
2- 2- 0-26/30 14% 21% 29% 214% 77%
2- 2- 0-12/16 20% 30% 40% 43% 101%
2- 1- 1-21/25 33% 33% 67% 1380% 466%
2- 1- 0- 8/11 25% 25% 38% 156% 72%
2- 1- 0- 0/ 3 29% 29% 43% 1401% 572%
2- 0- 0- 2/ 4 33% 33% 50% 208% 91%
1- 4- 2- 6/13 22% 22% 22% 490% 94%
1- 3- 3-11/18 20% 20% 20% 166% 42%
1- 1- 3-16/21 20% 20% 20% 148% 45%
1- 1- 2-23/27 20% 20% 20% 181% 49%
1- 1- 2-22/26 3% 15% 33% 40% 103%
1- 0- 2- 4/ 7 8% 25% 42% 39% 330%
1- 0- 2-13/16 7% 21% 29% 25% 62%
1- 0- 2- 1/ 4 8% 25% 25% 109% 52%
1- 0- 1- 0/ 2 5% 14% 14% 183% 67%
1- 0- 0- 1/ 2 8% 25% 25% 57% 67%
1- 0- 0- 2/ 3 13% 38% 38% 46% 82%
1- 0- 0- 1/ 2 10% 20% 40% 25% 97%
1- 0- 0- 4/ 5 11% 22% 33% 144% 68%
1- 0- 0- 4/ 5 8% 15% 23% 42% 37%
1- 0- 0- 4/ 5 9% 18% 18% 57% 36%
1- 0- 0- 3/ 4 13% 25% 25% 17% 28%
0- 4- 3-31/38 14% 29% 29% 522% 140%

※阪神ダ2000m 2015年以降の集計結果

[血統]レース条件はクリアしているが…

シリウスステークス過去10年において、3着内に入った30頭中、28頭が父もしくは母父に、サンデーサイレンス系もしくはミスタープロスペクター系を持つ馬だった。

サンライズソアは母父がサンデーサイレンス系のスペシャルウィークで、このデータを満たしている。ただし、シンボリクリスエス産駒は、勝率5%とやや低い部類だが、複勝率が36%ある。コース適性は問題なさそうだ。

過去10年のシリウスステークスでは、ソロル(4番人気・10着)、タナトス(3番人気・10着)、モンテクリスエス(2番人気・7着)と、上位人気ながら結果が出ていない。コース適性と合わせて評価するならば、結局のところ、マイナス評価が妥当だろう。

着度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
6- 5- 1-28/40 12% 22% 28% 222% 106%
6- 4- 2-26/38 17% 17% 33% 146% 88%
5- 9- 4-22/40 9% 18% 23% 182% 62%
4- 6- 1-11/22 9% 18% 21% 61% 56%
4- 2- 1-22/29 12% 15% 15% 141% 65%
3- 1- 4-19/27 33% 33% 33% 922% 233%
2- 2- 7-33/44 14% 29% 50% 159% 89%
2- 2- 0-26/30 14% 29% 43% 58% 133%
2- 2- 0-12/16 11% 17% 33% 1306% 232%
2- 1- 1-21/25 9% 14% 23% 54% 42%
2- 1- 0- 8/11 17% 17% 25% 104% 48%
2- 1- 0- 0/ 3 5% 23% 36% 21% 135%
2- 0- 0- 2/ 4 4% 15% 19% 50% 39%
1- 4- 2- 6/13 9% 18% 36% 60% 90%
1- 3- 3-11/18 17% 33% 50% 141% 111%
1- 1- 3-16/21 8% 15% 15% 281% 78%
1- 1- 2-23/27 9% 18% 18% 85% 29%
1- 1- 2-22/26 8% 17% 17% 81% 27%
1- 0- 2- 4/ 7 11% 22% 22% 27% 76%
1- 0- 2-13/16 11% 22% 22% 80% 40%
1- 0- 2- 1/ 4 14% 14% 29% 497% 120%
1- 0- 1- 0/ 2 9% 9% 18% 366% 199%
1- 0- 0- 1/ 2 25% 25% 50% 120% 80%
1- 0- 0- 2/ 3 33% 33% 67% 180% 116%
1- 0- 0- 1/ 2 50% 50% 100% 110% 125%
1- 0- 0- 4/ 5 17% 17% 17% 2176% 273%
1- 0- 0- 4/ 5 14% 14% 14% 51% 27%
1- 0- 0- 4/ 5 20% 20% 20% 264% 66%
1- 0- 0- 3/ 4 20% 20% 20% 162% 52%
0- 4- 3-31/38 20% 20% 20% 52% 26%

※阪神ダ2000m 2015年以降の集計結果

[脚質]逃げて結果を出しているが…

シリウスステークス過去10年において、3着内に入った30頭中、26頭が上がり3ハロンタイム5位以内の馬だった。逃げ・先行で粘りこむタイプは、来ても2・3着ということになる。サンライズソアは近走、逃げて結果を出しているだけに気になるデータと言えそうだ。

人気も予想されるだけに、マークされる立場。厳しい競馬が想定されるなかで、乗り替わった騎手が、いかに乗りこなせるかがカギとなるだろう。

着度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
6- 5- 1-28/40 55% 55% 55% 427% 125%
6- 4- 2-26/38 8% 46% 77% 570% 253%
5- 9- 4-22/40 11% 22% 44% 117% 181%
4- 6- 1-11/22 10% 20% 30% 33% 45%
4- 2- 1-22/29 0% 2% 5% 0% 11%
3- 1- 4-19/27 19% 34% 49% 261% 136%
2- 2- 7-33/44 27% 33% 60% 116% 164%
2- 2- 0-26/30 10% 24% 33% 41% 53%
2- 2- 0-12/16 22% 22% 22% 305% 68%
2- 1- 1-21/25 4% 12% 19% 40% 57%
2- 1- 0- 8/11 2% 5% 9% 127% 36%
2- 1- 0- 0/ 3 12% 20% 31% 170% 86%

※シリウスステークス 2008年以降の集計結果

[前走]平安ステークスから連勝できる?

シリウスステークス過去10年における、勝ち馬10頭中、5頭が前走1600万クラスに出走していた馬だった。前走がG3だった馬は、過去10年で3勝を挙げており、1600万組に次いで勝ち馬を多く輩出している。また、馬券圏内に入った馬は、30頭中10頭が前走G3組で、最も多くなっていた。

ただし、前走が平安ステークスだった馬は、過去10年で勝ち馬が出ていない点には注意が必要だろう。勝ち切れていないものの、オークランドレーシングトロフィ-やエルムステークス組と並んで、馬券圏内に入った馬を一番多く輩出しているレースでもある。

サンライズソアは、平安ステークスを勝ってここに挑む馬で、勝ち馬がシリウスステークスに出走した例は過去10年で1度もなかった。苦戦傾向にある平安ステークス組だが、このデータを打ち破る可能性は十分にあると判断したい。

着度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
6- 5- 1-28/40 0% 0% 0% 0% 0%
6- 4- 2-26/38 0% 0% 20% 0% 146%
5- 9- 4-22/40 39% 46% 46% 266% 98%
4- 6- 1-11/22 3% 6% 13% 114% 36%
4- 2- 1-22/29 8% 19% 28% 71% 76%
3- 1- 4-19/27 0% 25% 50% 0% 155%
2- 2- 7-33/44 0% 0% 0% 0% 0%
2- 2- 0-26/30 5% 11% 19% 94% 53%
2- 2- 0-12/16 26% 32% 37% 182% 105%

※シリウスステークス 2008年以降の集計結果

[馬体重]大型馬で問題なし

シリウスステークス過去10年において、3着内に入った30頭中、30頭すべてが460キロ以上の馬だった。これを満たさないような馬は人気を集めていたとしても消してしまって問題ない。

サンライズソアの前走は506キロで、この条件をクリアできていた。

馬体重データの影響は受けずに走れるだろう。

着度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
6- 5- 1-28/40 0% 0% 0% 0% 0%
6- 4- 2-26/38 8% 15% 27% 298% 98%
5- 9- 4-22/40 0% 7% 15% 0% 56%
4- 6- 1-11/22 13% 23% 26% 107% 53%
4- 2- 1-22/29 11% 17% 28% 36% 45%
3- 1- 4-19/27 10% 10% 20% 123% 48%
2- 2- 7-33/44 8% 15% 22% 103% 61%

※シリウスステークス 2008年以降の集計結果

[人気]人気で崩れたことが多い馬

シリウスステークス過去10年において、3着内に入った30頭中、29頭が一桁人気の馬だった。また、1~3番人気の馬に安定感があり、毎年必ず1頭は馬券に絡んでいる。上位人気馬のなかで、どの馬が馬券に絡めるのか見極めていくようにしたい。

サンライズソアは、過去に6度、1番人気で出走したことがあった。しかし、勝利できたのは名古屋大賞典のみと、人気を背負うと脆さを見せるタイプである。マークされる逃げ馬だと、状況は厳しいものとなる。今回はどのような競馬を見せることができるだろうか。

着度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
6- 5- 1-28/40 30% 50% 60% 101% 84%
6- 4- 2-26/38 10% 20% 40% 48% 62%
5- 9- 4-22/40 20% 50% 60% 112% 123%
4- 6- 1-11/22 0% 20% 50% 0% 127%
4- 2- 1-22/29 20% 30% 30% 229% 93%
3- 1- 4-19/27 10% 10% 20% 152% 70%
2- 2- 7-33/44 0% 0% 10% 0% 28%
2- 2- 0-26/30 0% 10% 10% 0% 53%
2- 2- 0-12/16 0% 0% 10% 0% 73%
2- 1- 1-21/25 0% 0% 0% 0% 0%
2- 1- 0- 8/11 10% 10% 10% 742% 111%
2- 1- 0- 0/ 3 0% 0% 0% 0% 0%
2- 0- 0- 2/ 4 0% 0% 0% 0% 0%
1- 4- 2- 6/13 0% 0% 0% 0% 0%
1- 3- 3-11/18 0% 0% 0% 0% 0%
1- 1- 3-16/21 0% 0% 0% 0% 0%
1- 1- 2-23/27 20% 40% 53% 87% 89%

※シリウスステークス 2008年以降の集計結果

[まとめ]条件揃わず危険な人気馬になりそう

ここまでのデータを振り返ってみると、マイナスとなりそうなデータが多く揃った印象だ。デムーロ騎手の騎乗停止もあり、あまり流れも良くなさそうである。

無理に勝ちにこだわった競馬で、次走以降を台無しにしてしまうのはもったいない。ここは軸よりも相手までにとどめておくと、いいのかもしれない。

関連記事

  1. スワンステークス2018のレース回顧
  2. ラジオNIKKEI賞2018フィエールマンに立ちはだかる2つのマ…
  3. 函館記念2018ブレスジャーニーの復活なるか!?
  4. 新潟記念2018セダブリランテス重賞連勝の条件
  5. アイビスサマーダッシュ2018ラブカンプーは短距離界の新星になれ…
  6. 中京記念2018のレース回顧 
  7. 新潟記念2018のレース回顧 
  8. シリウスステークス2018のレース回顧 

新着記事

人気競馬書籍の著者で、各種メディアでも活躍する講師陣が、競馬予想に役立つ情報を”完全無料で”お届けします。競馬予想大学には、オッズ・日刊コンピ・過去データ分析・血統・調教と各分野のプロフェッショナルの講師陣が在籍しています。

アーカイブ

カレンダー

2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  
PAGE TOP