レース見解

菊花賞2018の最新見解・データ

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

10月21日(日)に京都競馬場では第79回菊花賞(G1)が行われる。

今年のダービー馬ワグネリアンは、神戸新聞杯から天皇賞(秋)を目指すため、このレースには出走してこないことが決まっている。そうなると、皐月賞馬であり、ダービー2着馬のエポカドーロが中心ということになるのだろうか。前走は敗れてしまったものの、スタートで大きな不利もあった。巻き返してくる可能性は十分にありそうだ。他にはダービー4着で、神戸新聞杯2着馬のエタリオウも人気を集める馬だろう。

今年の菊花賞は、上記2頭を含む、20頭が全部でエントリーしている。今年は波乱となるのか、固い決着となるのか? 過去10年のデータを参考に菊花賞を紐解いていこう。

[人気]圧倒的信頼感の1番人気

過去10年の菊花賞における勝ち馬のうち、半数を超える6頭が1番人気に支持された馬だった。さらに、1番人気の馬は、連対率70%で、複勝率は80%にまで上昇する。単複ともに回収率は100%を超えており、配当妙味も備えているようだ。

馬券に絡むことの出来なかった1番人気は、ワンアンドオンリーとリーチザクラウンの2頭が該当。2008年のオウケンブルースリは例外になってしまうが、ワンアンドオンリーとリーチザクラウン、オウケンブルースリの3頭だけが、新馬戦で負けていた馬だった。これは、最も強い馬が勝つと言われる菊花賞ゆえのことなのかもしれない。

今年のメンバーでは、ブラストワンピースが1番人気の場合、この条件をクリアしている。1番人気を争うこととなりそうなエタリオウに関しては、新馬戦で4着に敗れており、馬券に絡めなかった1番人気に該当。当日の人気は、新馬戦の結果と合わせて確認するといいだろう。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 60% 70% 80% 149% 113%
2番人気 0% 20% 20% 0% 31%
3番人気 10% 10% 30% 69% 82%
4番人気 0% 10% 10% 0% 27%
5番人気 10% 30% 30% 134% 102%
6番人気 0% 0% 20% 0% 89%
7番人気 10% 20% 40% 232% 193%
8番人気 10% 10% 10% 192% 60%
9番人気 0% 10% 20% 0% 115%
10番人気 0% 10% 10% 0% 77%
11番人気 0% 0% 0% 0% 0%
12番人気 0% 0% 0% 0% 0%
13番人気 0% 0% 20% 0% 226%
14番人気 0% 0% 0% 0% 0%
15番人気 0% 10% 10% 0% 85%
16番人気 0% 0% 0% 0% 0%
17番人気 0% 0% 0% 0% 0%
18番人気 0% 0% 0% 0% 0%

※菊花賞 2008年以降の集計結果

[血統]スタミナ問われる淀の3000m戦

人気の項でお伝えした通り、菊花賞は1番人気が強いレースである。ただ、それ以外となると、どの人気にもあまり信頼性が高くない。昨年は1番人気馬が勝ったものの、2,3着には二けた人気馬絡んでいる。こういった人気薄を捕える方法が血統だ。

父もしくは母父に、スタミナ色の強いグレイソヴリン系(おもにトニービン)を持つ馬や、ロベルト系(おもにブライアンズタイム)を持つ馬がたびたび穴をあけている。昨年の2着馬で、レース当時10番人気だったクリンチャーは、母父がブライアンズタイム。2014年の3着馬ゴールドアクターは父がスクリーンヒーローで、ロベルト系だった。さらに、菊花賞血統とも言われたダンスインザダーク、ハーツクライ産駒の好走も多い。

ハーツクライの母父がトニービンで、スタミナ比べは得意。昨年の勝ち馬キセキの父、ルーラーシップも母父がトニービンだった。強い1番人気と合わせて、人気問わずにディープインパクト産駒を。そしてこの項目で取り上げた血統を持つ馬を選ぶと、余計な買い目を減らせるかもしれない。

血統 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
6% 15% 20% 44% 106%
× 6% 10% 15% 42% 49%

※父もしくは母父にロベルト系かグレイソヴリン系を持つ馬を○とする 菊花賞 2008年以降の集計結果

[間隔]ステップレースを使われた馬を

過去10年の菊花賞において、3着内に入った30頭中、25頭が、前走でステップレースを使われたような、中3週から4週の馬だった。

昨年は神戸新聞杯とセントライト記念をステップにした2頭のワンツー決着。2016年は神戸新聞杯をステップにした馬が1,3着だった。過去10年をふりかえってみても必ず2頭はこのローテーションを選んだ馬ということになっている。

また、これに該当しなかった馬は、昨年の3着馬ポポカテペトルが中8週、2016年の2着馬レインボーラインが札幌記念をステップに挑み、これも中8週だった。ステップレースを使われなかったとしても、G2で好走していた馬や、1000万クラスを勝っていた馬をマークするといいだろう。

レース間隔 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
連闘 0% 0% 0% 0% 0%
中1週 0% 0% 0% 0% 0%
中2週 0% 0% 13% 0% 97%
中3週 11% 19% 25% 81% 77%
中4~8週 1% 7% 11% 18% 59%
中9~24週 0% 0% 0% 0% 0%
中25週以上 0% 0% 0% 0% 0%
中3~4週 8% 14% 19% 58% 63%

※菊花賞 2008年以降の集計結果

[馬体重]馬体重は手広く構えて

過去10年の菊花賞において、3着内に入った30頭中、30頭すべてが、馬体重430キロ~530キロの範囲内だった。

最も馬体重の重かった馬は、2015年の勝ち馬キタサンブラック(530キロ)で、最も軽く馬券に絡んだ馬は、2012年のユウキソルジャー(436キロ)と2011年のトーセンラー(436キロ)だった。

このデータが示すように、馬体重に関しては手広く考えたほうが良さそうである。ただ、このなかでも480~499キロに該当する馬は、過去10年で12頭の連対馬を輩出。昨年の連対馬2頭や、2016年の勝ち馬サトノダイヤモンドも該当していた。フラットに見つつも、このエリアだけはプラスに加点する形がいいだろう。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
400~419kg 0% 0% 0% 0% 0%
420~439kg 0% 0% 33% 0% 103%
440~459kg 5% 11% 11% 122% 51%
460~479kg 2% 4% 10% 2% 46%
480~499kg 9% 18% 21% 57% 82%
500~519kg 4% 11% 22% 5% 81%
520~539kg 10% 10% 10% 134% 37%
430~530kg 6% 11% 17% 43% 67%

※菊花賞 2008年以降の集計結果

[脚質]最後まで伸びる脚を

過去10年の菊花賞において、3着内に入った30頭中、26頭が上がり3ハロンタイム5位以内の脚を使った馬だった。

ここ3年は、このデータをクリアできる馬の馬券圏内の独占が続いており、4位以内に限定しても条件をクリアする。早めに動いて4コーナーで先頭を射程圏内に捉えつつ、最後まで伸びることができるか、という競馬になることが多い印象だ。ゴールドシップのまくるような競馬で、バテないタイプが好走していると言っていいだろう。

上がり3ハロンタイム 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1~5位 17% 35% 48% 100% 176%
6位~ 1% 1% 3% 18% 19%

※菊花賞 2008年以降の集計結果

[前走]1000万組、G2組を信頼

過去10年の菊花賞において、3着内に入った30頭中、30頭すべてが、前走で1000万特別を勝った馬か、G2クラスに出走していた馬だった。

G3や、1600万クラスからは馬券に絡む馬が出ていないことには注意したい。1600万クラスに関しては勝ち馬であっても、菊花賞では結果が出ていないのである。また、G2でも前走で馬券に絡めていなかった馬は2,3着までとなっている。

今年のメンバーでは、異例の新潟大賞典からのローテーションを選択したブラストワンピース、1600万クラスからはグローリーヴェイズやシャルドネゴールドがこのデータに該当。人気でもマイナス評価となりそうだ。

G2組からは、エポカドーロやステイフーリッシュ、タイムフライヤーが前走で馬券に絡めなかった馬である。人気の予想されるエポカドーロには向かい風データとなりそうだ。

前走レース名 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
神戸新聞杯 11% 20% 27% 64% 79%
セントライト記念 2% 8% 10% 26% 45%
野分特別 1000万 33% 33% 33% 640% 200%
札幌記念 0% 50% 50% 0% 250%
兵庫特別 1000万 0% 0% 25% 0% 182%
支笏湖特別 1000万 0% 0% 100% 0% 520%
阿賀野川特別 1000万 0% 0% 100% 0% 1110%

※菊花賞 2008年以降の集計結果

クラス×着順 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
G2 3着以内 17% 33% 39% 112% 100%
1000万 3着以内 3% 3% 13% 50% 97%
G2 4着以下 0% 3% 7% 0% 44%
その他 0% 0% 0% 0% 0%

※菊花賞 2008年以降の集計結果

[まとめ]前走データと血統で大胆に絞り込みを

ここまでのデータをまとめていこう。

人気:1番人気に安定感あり 血統:スタミナ血統を意識 ディープインパクトも穴をあける

レース間隔:前走から中3~4週のローテーションを

馬体重:幅広く考えてOK 480~499キロは特に良い

脚質:最後まで伸びることが出来るタイプを まくりや差し

前走:G2で3着以内or1000万特別勝ち馬を

菊花賞というレースは、とにかく1番人気の信頼度が高い。負ける1番人気の傾向も出ていたように、条件をクリア出来ていれば、馬券には必ず絡めるようにしよう。

穴馬は血統面を見るとチョイスできることが多い。それでも前走のデータをクリアできていなければならない点には注意しつつ、残った馬から選んでいくと良さそうだ。

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