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10月21日(日)に京都競馬場では第79回菊花賞(G1)が行われる。
今年のダービー馬ワグネリアンは、神戸新聞杯から天皇賞(秋)を目指すため、このレースには出走してこないことが決まっている。そうなると、皐月賞馬であり、ダービー2着馬のエポカドーロが中心ということになるのだろうか。前走は敗れてしまったものの、スタートで大きな不利もあった。巻き返してくる可能性は十分にありそうだ。他にはダービー4着で、神戸新聞杯2着馬のエタリオウも人気を集める馬だろう。
今年の菊花賞は、上記2頭を含む、20頭が全部でエントリーしている。今年は波乱となるのか、固い決着となるのか? 過去10年のデータを参考に菊花賞を紐解いていこう。
目次
[人気]圧倒的信頼感の1番人気
過去10年の菊花賞における勝ち馬のうち、半数を超える6頭が1番人気に支持された馬だった。さらに、1番人気の馬は、連対率70%で、複勝率は80%にまで上昇する。単複ともに回収率は100%を超えており、配当妙味も備えているようだ。
馬券に絡むことの出来なかった1番人気は、ワンアンドオンリーとリーチザクラウンの2頭が該当。2008年のオウケンブルースリは例外になってしまうが、ワンアンドオンリーとリーチザクラウン、オウケンブルースリの3頭だけが、新馬戦で負けていた馬だった。これは、最も強い馬が勝つと言われる菊花賞ゆえのことなのかもしれない。
今年のメンバーでは、ブラストワンピースが1番人気の場合、この条件をクリアしている。1番人気を争うこととなりそうなエタリオウに関しては、新馬戦で4着に敗れており、馬券に絡めなかった1番人気に該当。当日の人気は、新馬戦の結果と合わせて確認するといいだろう。
人気 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 60% | 70% | 80% | 149% | 113% |
2番人気 | 0% | 20% | 20% | 0% | 31% |
3番人気 | 10% | 10% | 30% | 69% | 82% |
4番人気 | 0% | 10% | 10% | 0% | 27% |
5番人気 | 10% | 30% | 30% | 134% | 102% |
6番人気 | 0% | 0% | 20% | 0% | 89% |
7番人気 | 10% | 20% | 40% | 232% | 193% |
8番人気 | 10% | 10% | 10% | 192% | 60% |
9番人気 | 0% | 10% | 20% | 0% | 115% |
10番人気 | 0% | 10% | 10% | 0% | 77% |
11番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
12番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
13番人気 | 0% | 0% | 20% | 0% | 226% |
14番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
15番人気 | 0% | 10% | 10% | 0% | 85% |
16番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
17番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
18番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※菊花賞 2008年以降の集計結果
[血統]スタミナ問われる淀の3000m戦
人気の項でお伝えした通り、菊花賞は1番人気が強いレースである。ただ、それ以外となると、どの人気にもあまり信頼性が高くない。昨年は1番人気馬が勝ったものの、2,3着には二けた人気馬絡んでいる。こういった人気薄を捕える方法が血統だ。
父もしくは母父に、スタミナ色の強いグレイソヴリン系(おもにトニービン)を持つ馬や、ロベルト系(おもにブライアンズタイム)を持つ馬がたびたび穴をあけている。昨年の2着馬で、レース当時10番人気だったクリンチャーは、母父がブライアンズタイム。2014年の3着馬ゴールドアクターは父がスクリーンヒーローで、ロベルト系だった。さらに、菊花賞血統とも言われたダンスインザダーク、ハーツクライ産駒の好走も多い。
ハーツクライの母父がトニービンで、スタミナ比べは得意。昨年の勝ち馬キセキの父、ルーラーシップも母父がトニービンだった。強い1番人気と合わせて、人気問わずにディープインパクト産駒を。そしてこの項目で取り上げた血統を持つ馬を選ぶと、余計な買い目を減らせるかもしれない。
血統 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
○ | 6% | 15% | 20% | 44% | 106% |
× | 6% | 10% | 15% | 42% | 49% |
※父もしくは母父にロベルト系かグレイソヴリン系を持つ馬を○とする 菊花賞 2008年以降の集計結果
[間隔]ステップレースを使われた馬を
過去10年の菊花賞において、3着内に入った30頭中、25頭が、前走でステップレースを使われたような、中3週から4週の馬だった。
昨年は神戸新聞杯とセントライト記念をステップにした2頭のワンツー決着。2016年は神戸新聞杯をステップにした馬が1,3着だった。過去10年をふりかえってみても必ず2頭はこのローテーションを選んだ馬ということになっている。
また、これに該当しなかった馬は、昨年の3着馬ポポカテペトルが中8週、2016年の2着馬レインボーラインが札幌記念をステップに挑み、これも中8週だった。ステップレースを使われなかったとしても、G2で好走していた馬や、1000万クラスを勝っていた馬をマークするといいだろう。
レース間隔 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
連闘 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
中1週 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
中2週 | 0% | 0% | 13% | 0% | 97% |
中3週 | 11% | 19% | 25% | 81% | 77% |
中4~8週 | 1% | 7% | 11% | 18% | 59% |
中9~24週 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
中25週以上 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
中3~4週 | 8% | 14% | 19% | 58% | 63% |
※菊花賞 2008年以降の集計結果
[馬体重]馬体重は手広く構えて
過去10年の菊花賞において、3着内に入った30頭中、30頭すべてが、馬体重430キロ~530キロの範囲内だった。
最も馬体重の重かった馬は、2015年の勝ち馬キタサンブラック(530キロ)で、最も軽く馬券に絡んだ馬は、2012年のユウキソルジャー(436キロ)と2011年のトーセンラー(436キロ)だった。
このデータが示すように、馬体重に関しては手広く考えたほうが良さそうである。ただ、このなかでも480~499キロに該当する馬は、過去10年で12頭の連対馬を輩出。昨年の連対馬2頭や、2016年の勝ち馬サトノダイヤモンドも該当していた。フラットに見つつも、このエリアだけはプラスに加点する形がいいだろう。
馬体重 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
400~419kg | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
420~439kg | 0% | 0% | 33% | 0% | 103% |
440~459kg | 5% | 11% | 11% | 122% | 51% |
460~479kg | 2% | 4% | 10% | 2% | 46% |
480~499kg | 9% | 18% | 21% | 57% | 82% |
500~519kg | 4% | 11% | 22% | 5% | 81% |
520~539kg | 10% | 10% | 10% | 134% | 37% |
430~530kg | 6% | 11% | 17% | 43% | 67% |
※菊花賞 2008年以降の集計結果
[脚質]最後まで伸びる脚を
過去10年の菊花賞において、3着内に入った30頭中、26頭が上がり3ハロンタイム5位以内の脚を使った馬だった。
ここ3年は、このデータをクリアできる馬の馬券圏内の独占が続いており、4位以内に限定しても条件をクリアする。早めに動いて4コーナーで先頭を射程圏内に捉えつつ、最後まで伸びることができるか、という競馬になることが多い印象だ。ゴールドシップのまくるような競馬で、バテないタイプが好走していると言っていいだろう。
上がり3ハロンタイム | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1~5位 | 17% | 35% | 48% | 100% | 176% |
6位~ | 1% | 1% | 3% | 18% | 19% |
※菊花賞 2008年以降の集計結果
[前走]1000万組、G2組を信頼
過去10年の菊花賞において、3着内に入った30頭中、30頭すべてが、前走で1000万特別を勝った馬か、G2クラスに出走していた馬だった。
G3や、1600万クラスからは馬券に絡む馬が出ていないことには注意したい。1600万クラスに関しては勝ち馬であっても、菊花賞では結果が出ていないのである。また、G2でも前走で馬券に絡めていなかった馬は2,3着までとなっている。
今年のメンバーでは、異例の新潟大賞典からのローテーションを選択したブラストワンピース、1600万クラスからはグローリーヴェイズやシャルドネゴールドがこのデータに該当。人気でもマイナス評価となりそうだ。
G2組からは、エポカドーロやステイフーリッシュ、タイムフライヤーが前走で馬券に絡めなかった馬である。人気の予想されるエポカドーロには向かい風データとなりそうだ。
前走レース名 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
神戸新聞杯 | 11% | 20% | 27% | 64% | 79% |
セントライト記念 | 2% | 8% | 10% | 26% | 45% |
野分特別 1000万 | 33% | 33% | 33% | 640% | 200% |
札幌記念 | 0% | 50% | 50% | 0% | 250% |
兵庫特別 1000万 | 0% | 0% | 25% | 0% | 182% |
支笏湖特別 1000万 | 0% | 0% | 100% | 0% | 520% |
阿賀野川特別 1000万 | 0% | 0% | 100% | 0% | 1110% |
※菊花賞 2008年以降の集計結果
クラス×着順 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
G2 3着以内 | 17% | 33% | 39% | 112% | 100% |
1000万 3着以内 | 3% | 3% | 13% | 50% | 97% |
G2 4着以下 | 0% | 3% | 7% | 0% | 44% |
その他 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※菊花賞 2008年以降の集計結果
[まとめ]前走データと血統で大胆に絞り込みを
ここまでのデータをまとめていこう。
人気:1番人気に安定感あり 血統:スタミナ血統を意識 ディープインパクトも穴をあける
レース間隔:前走から中3~4週のローテーションを
馬体重:幅広く考えてOK 480~499キロは特に良い
脚質:最後まで伸びることが出来るタイプを まくりや差し
前走:G2で3着以内or1000万特別勝ち馬を
菊花賞というレースは、とにかく1番人気の信頼度が高い。負ける1番人気の傾向も出ていたように、条件をクリア出来ていれば、馬券には必ず絡めるようにしよう。
穴馬は血統面を見るとチョイスできることが多い。それでも前走のデータをクリアできていなければならない点には注意しつつ、残った馬から選んでいくと良さそうだ。