レース見解

札幌2歳ステークス2018兄妹制覇を狙うウィクトーリア

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

2014年に札幌2歳ステークスを制したブライトエンブレムの妹であるウィクトーリア。今回は兄妹制覇を目指して出走を予定している。兄同様に小島茂厩舎で、鞍上は田辺騎手へ乗り替わりが予定されており、陣営も兄の再現を狙っている印象だ。

兄が勝ってから4年が経過し、問われるデータも変化がみられる。それでもウィクトーリアは勝利を掴めるのか? さまざまな角度からウィクトーリアを解析していこう。

[騎手]田辺がこのコースを乗りこなせるか

札幌芝1800mにおける田辺騎手は、集計期間中の騎乗がなく、勝率は0%だ。過去の札幌2歳ステークスでは、2014年にウィクトーリアの兄ブライトエンブレムで勝利した経験があり、2008年にはイーサンヘモスへ騎乗したこともあった。しかし、近年は夏を新潟で過ごすことが多く、札幌での騎乗は少なくなっている。

前走騎乗した岩田騎手の函館芝成績と比較しても、成績ダウンは仕方ないだろう。それでも先週のキーンランドカップでは人気薄のペイシャフェリシタを3着に導き、勝負強さを見せていた。兄のイメージで競馬ができればウィクトーリアにも結果がついてきそうだが、果たしてどうなるだろうか。

騎手 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
ルメール 30% 47% 60% 80% 78%
モレイラ 32% 60% 64% 84% 89%
四位洋文 16% 38% 41% 202% 105%
池添謙一 14% 14% 24% 91% 54%
福永祐一 5% 34% 40% 15% 73%
横山典弘 9% 26% 35% 22% 58%
藤岡康太 6% 15% 27% 53% 79%
岩田康誠 14% 29% 50% 75% 140%
丸山元気 7% 14% 17% 22% 22%
吉田隼人 13% 19% 44% 76% 86%
三浦皇成 12% 18% 35% 33% 48%
国分恭介 29% 43% 43% 731% 120%
横山和生 20% 20% 30% 861% 179%
柴山雄一 4% 11% 25% 43% 140%
勝浦正樹 3% 9% 18% 9% 78%
蛯名正義 5% 14% 24% 137% 50%
丹内祐次 3% 10% 13% 10% 66%
井上敏樹 5% 16% 21% 261% 193%
武豊 10% 30% 30% 62% 153%
松岡正海 7% 13% 27% 108% 113%
小崎綾也 17% 33% 33% 181% 55%
柴田大知 20% 40% 40% 194% 96%
菱田裕二 5% 5% 16% 14% 24%
松田大作 14% 14% 43% 464% 167%
丸田恭介 11% 11% 22% 61% 51%
原田和真 14% 14% 29% 205% 102%
ティータ 13% 13% 13% 92% 27%
五十嵐冬 17% 17% 17% 170% 30%
藤田伸二 20% 20% 20% 236% 88%
永森大智 100% 100% 100% 1150% 320%

※札幌芝1800m 2015年以降の集計結果

騎手 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
岩田・函館芝 17% 32% 43% 66% 78%
田辺・札幌芝 0% 0% 25% 0% 161%

※2015年以降の集計結果

[厩舎]レース相性の良さ目立つ小島茂厩舎

札幌芝1800mにおける小島茂厩舎は、0-0-0-7で勝率は0%である。近年の結果はいまひとつであるが、札幌2歳ステークスとの相性は良く、1-0-1-1と3頭出走し、2頭が馬券に絡んでいるのだ。

2014年にブライトエンブレムで勝利し、2012年にエデンロックが9番人気で3着という経験もある。競馬場別で前走の函館と比較すると、複勝率は下がるが勝利数はアップし、単勝回収率も100%を超えている。マイナスと評価しないで良さそうだ。

調教師 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
(栗)池江泰寿 29% 57% 57% 64% 75%
(栗)松永幹夫 8% 33% 50% 79% 93%
(美)小桧山悟 10% 30% 40% 144% 257%
(栗)矢作芳人 6% 13% 13% 16% 21%
(美)高木登 17% 33% 33% 51% 71%
(美)萱野浩二 13% 13% 13% 620% 195%
(美)相沢郁 20% 20% 20% 60% 26%
[地]田部和則 100% 100% 100% 1020% 180%
(美)青木孝文 0% 33% 33% 0% 226%
(美)大江原哲 0% 0% 25% 0% 37%
(美)石栗龍彦 0% 0% 33% 0% 96%
(栗)田所秀孝 0% 0% 0% 0% 0%
(美)尾関知人 0% 0% 0% 0% 0%
(美)小島茂之 0% 0% 0% 0% 0%
(美)浅野洋一 0% 0% 0% 0% 0%

※札幌芝1800m 2015年以降の集計結果

場所 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
札幌 13% 13% 15% 102% 72%
函館 7% 21% 24% 70% 87%

※小島茂厩舎 芝 2015年以降の集計結果

[血統]コース変わり問題なし

札幌芝1800mにおけるヴィクトワールピサ産駒は勝率11%と好成績を残している。単勝回収率も131%と高い。

前走の函館と比べても成績に大きな差はなく、問題なく走ってくるだろう。札幌2歳ステークスには、2015年にスパーキングジョイが7番人気で出走し6着と、崩れなかった。この例の通りなら、今回も好走してくる可能性が高いと判断したい。この世代のヴィクトワールピサ産駒は勝ち上がり数も多く活発な血統。父の勢いも味方につけたい。

種牡馬 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
ハービンジャー 16% 26% 38% 80% 74%
キングカメハメハ 17% 26% 32% 307% 142%
ハーツクライ 12% 19% 23% 55% 45%
クロフネ 25% 25% 25% 88% 37%
ヴィクトワールピサ 11% 11% 28% 131% 46%
エイシンフラッシュ 17% 17% 17% 45% 20%
ダノンバラード 50% 50% 50% 510% 90%
ブラックタイド 0% 32% 41% 0% 126%
ナカヤマフェスタ 0% 0% 17% 0% 26%
ディープブリランテ 0% 0% 0% 0% 0%
ジャスタウェイ 0% 0% 0% 0% 0%
トーセンホマレボシ 0% 0% 0% 0% 0%
キングズベスト 0% 0% 0% 0% 0%

※札幌芝1800m 2015年以降の集計結果

場所 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
札幌 11% 11% 28% 131% 46%
函館 9% 27% 27% 34% 234%

※ヴィクトワールピサ産駒 芝1800m 2015年以降の集計結果

[脚質]前走逃げ勝った馬は?

札幌2歳ステークスは前走で上がり3ハロンタイム3位以内だった馬が強く、過去10年では全勝している。ウィクトーリアは前走の上がり3ハロンタイムは2位で条件を満たしているが、逃げて勝った馬の成績はどうだろうか。

2015年にアドマイヤエイカンが2番人気で1着となり、勝ったのはこの馬のみ。他に1番人気で出走した馬は、2016年タガノアシュラ(8着)、2015年プロフェット(2着)、2014年ミッキーユニバンス(7着)と、勝てていない点には注目したい。逃げ馬としては、やはりプレッシャーのかからない展開に持ち込みたいところだろう。

前走上がり3ハロンタイム 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1~3位 9% 17% 25% 47% 82%
4位~ 0% 4% 4% 0% 9%

※札幌2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[前走クラス]函館新馬戦組の成績

札幌2歳ステークスにおける前走新馬戦組は、過去10年で6勝と、最も多く勝利しているローテーションだ。ただし、これを函館芝新馬戦に限定すると、1-0-1-15と、勝ったのは2015年のアドマイヤエイカンのみとなってしまう。

このローテーションでは2016年のタガノアシュラが1番人気で8着に敗れ、昨年の2番人気クリノクーニングも2番人気で6着に敗れた。兄のブライトエンブレムは、東京で新馬戦勝ってここに挑んでいたように、少しローテーションに違いがある。王道とも言えそうな函館新馬戦組だが、評価としてはマイナスになるのだ。

前走レース名 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
新馬 8% 13% 20% 43% 71%
未勝利 11% 17% 17% 36% 29%
コスモス賞 0% 19% 24% 0% 46%
函館2歳S 0% 0% 0% 0% 0%

※札幌2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[前走距離]安定の前走1800m組

札幌2歳ステークスにおける前走1800m組は、過去10年で最多の6勝を挙げている。また、3着以内だと30頭中19頭が該当していた。

昨年のロックディスタウンをはじめ、過去10年で毎年1頭は馬券に絡んでいる。相性の良い、安定感のあるローテーションと言えそうだ。

前走距離 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1200m 0% 0% 0% 0% 0%
1500m 8% 16% 32% 57% 116%
1600m 22% 33% 33% 180% 88%
1700m 0% 0% 0% 0% 0%
1800m 7% 15% 22% 27% 69%

※札幌2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[馬体重]適性体重内で問題なし

札幌2歳ステークスは馬体重が500キロ以内の馬が全勝しているレースである。また、馬券圏内に入った30頭中、28頭がこのデータに該当していた。

ウィクトーリアは前走462キロでの出走しており、今回500キロを超えて出走になることはないだろう。問題なさそうだ。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
500キロ以上 0% 13% 13% 0% 27%
500キロ未満 8% 15% 23% 43% 74%

※札幌2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[人気]兄以上の人気で

札幌2歳ステークスは1~5番人気の、いわゆる上位人気馬が強いレースである。また、1~2番人気は過去10年で5勝と堅実に走っている点も魅力だ。

兄は5番人気と低評価を覆しての優勝だったが、妹は1番人気を争う存在になりそう。人気を集める逃げ馬は、決して楽ではないが、ここでどのような走りを見せるのだろうか。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 30% 50% 60% 86% 82%
2番人気 20% 40% 40% 108% 64%
3番人気 30% 30% 40% 137% 67%
4番人気 0% 30% 30% 0% 95%
5番人気 20% 30% 40% 208% 124%
6番人気 0% 0% 20% 0% 84%
7番人気 0% 0% 30% 0% 135%
8番人気 0% 0% 10% 0% 27%
9番人気 0% 0% 10% 0% 79%
10番人気 0% 10% 10% 0% 118%
11番人気 0% 10% 10% 0% 86%
12番人気 0% 0% 0% 0% 0%
13番人気 0% 0% 0% 0% 0%
14番人気 0% 0% 0% 0% 0%
1~5人気 20% 36% 42% 107% 86%

※札幌2歳ステークス 2008年以降の集計結果

単勝オッズ 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1.5~1.9 100% 100% 100% 160% 110%
2.0~2.9 0% 25% 50% 0% 55%
3.0~3.9 14% 29% 29% 42% 42%
4.0~4.9 43% 71% 71% 181% 112%
5.0~6.9 33% 44% 56% 175% 104%
7.0~9.9 9% 18% 18% 88% 59%
10.0~14.9 6% 12% 29% 65% 98%
15.0~19.9 0% 11% 44% 0% 181%
20.0~29.9 0% 0% 6% 0% 29%
30.0~49.9 0% 8% 8% 0% 71%
50.0~99.9 0% 4% 8% 0% 82%
100.0~ 0% 0% 0% 0% 0%
1.0~9.9 23% 39% 44% 109% 77%

※札幌2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[まとめ]強調材料少なく、兄妹制覇に黄色信号

ここまでのデータを振り返ると、プラス要素も出てきていたが、強調材料に乏しい内容となった。

不慣れな陣営、人気を背負う逃げ馬となると、人気ほどの信頼は出来なさそうである。上位人気は堅実であるが、1着だけでない、2~3着も視野に入れた馬券戦略が向いているのではないだろうか。

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