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9月23日(日)に中山競馬場では第64回オールカマー(G2)が行われる。
過去10年の勝ち馬のなかには、ゴールドアクターやマツリダゴッホといった、有馬記念の勝ち馬を多く輩出しているレースである。こういった名馬が出るレースだけあって、固い決着になることが多く、3連単で10万円を超えたのは、過去10年で1度のみ。これは12番人気のクリールカイザーが3着に入ったことが影響しているものであり、馬連の万馬券はなし。1000円未満の配当になることも4度あった。「荒れないレース」ということを念頭に置いて検討を進めていきたい。
今年は2017年のクラシック路線を賑わせたレイデオロやアルアイン、ダンビュライトなど13頭が出走を予定している。例年通り、今年も固い決着となるのか? 久しぶりの大波乱決着になるのか? 過去10年のデータを用いてオールカマーを解析していきたい。
目次
[人気]勝ち馬は5番人気以内から
オールカマー過去10年の勝ち馬のうち、9頭が5番人気以内の馬だった。唯一の例外は2013年の勝ち馬ヴェルデグリーン(9番人気・38.0倍)のみとなっている。
また、二けた人気で馬券に絡んだ馬も、過去10年で1頭しか出ておらず、2014年のクリールカイザーのみと苦戦傾向だ。それと合わせて単勝オッズが50倍以上の馬も、0-0-0-47と馬券に絡んでいない。
馬券圏内の多くは単勝オッズ9.9倍以内の馬ばかりで、9-6-4-15と、馬券圏内30頭中19頭がこれに該当していた。今年のメンバーでは、レイデオロ、アルアイン、ダンビュライト、ガンコあたりが上位人気に支持されそうである。レイデオロに関しては、弟のレイエンダが同じ舞台で敗れたばかり。兄は勝利出来るのだろうか。
人気 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 30% | 70% | 80% | 48% | 104% |
2番人気 | 20% | 30% | 50% | 103% | 85% |
3番人気 | 20% | 30% | 40% | 122% | 80% |
4番人気 | 0% | 10% | 10% | 0% | 39% |
5番人気 | 20% | 20% | 20% | 151% | 50% |
6番人気 | 0% | 20% | 50% | 0% | 170% |
7番人気 | 0% | 10% | 20% | 0% | 79% |
8番人気 | 0% | 0% | 10% | 0% | 41% |
9番人気 | 10% | 10% | 10% | 380% | 60% |
10番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
11番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
12番人気 | 0% | 0% | 13% | 0% | 106% |
13番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
14番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
15番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
16番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
17番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
18番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※オールカマー 2008年以降の集計結果
[年齢]4~6歳を中心に
オールカマー過去10年において、3着内に入った30頭中、27頭が4~6歳馬だった。7歳馬で勝利したのは2010年のシンゲンのみで、これを除くと3着までしか来ていない。相手に選んでも、3着までと考えるのが良さそうだ。
また、馬券圏内に最も多く入っている5歳馬が、単勝回収率も100%と好成績を残している。中心は5歳馬として馬券を組み立てると、良い買い目を構築できそうである。
年齢 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
3歳 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
4歳 | 9% | 23% | 32% | 48% | 89% |
5歳 | 8% | 14% | 25% | 100% | 74% |
6歳 | 9% | 22% | 25% | 41% | 47% |
7歳 | 5% | 5% | 15% | 36% | 40% |
8歳 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※オールカマー 2008年以降の集計結果
[間隔]近年のトレンドは夏に使われなかった馬
オールカマー過去10年の勝ち馬のうち、8頭が前走から中12週以上間隔を空けていた馬だった。
このデータは現在、8年連続で継続しており、昨年は馬券圏内を独占した。また、2008年を除くと、9年連続で2頭以上の馬がこのデータに該当している。3連系の馬券では、このデータを満たせる馬を必ず複数絡めるようにしたい。
間隔 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
中11週以上 | 13% | 25% | 33% | 118% | 82% |
中11週未満 | 3% | 5% | 11% | 7% | 34% |
※オールカマー 2008年以降の集計結果
[東西]関東馬が圧倒的有利
まずは東西の内訳をみていこう。
関東馬8-3-8-69
関西馬2-7-2-43
関西馬は単勝回収率が16%しかなく、配当妙味は期待できない。昨年も関西馬のステファノスが1番人気で2着に敗れているように、アタマとして狙うのは危険だ。関西馬で馬券に絡んだ11頭に関しては、8頭が1~3番人気内に支持されていた馬だった。上位人気かつ、関西馬であれば相手に選んでいい、ということになりそうだ。
また、過去10年のうち8年で、関東馬が2頭以上馬券に絡んでいた。1頭も馬券に加えないということはないようにしよう、
調教師分類 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
美浦 | 9% | 13% | 22% | 81% | 61% |
栗東 | 4% | 17% | 20% | 16% | 47% |
※オールカマー 2008年以降の集計結果
[馬体重]500キロ未満が有利
オールカマー過去10年において、3着内に入った30頭中、25頭が馬体重500キロ未満の馬だった。勝ち馬に関しては過去10年で9頭がこのデータに該当しており、大型馬で勝利したのは2011年のアーネストリー(522キロ)のみだった。
500キロ以上だった馬に関しては1-3-1-33で、馬券に絡んだのは5頭のみ。単勝回収率は僅かに3%しかない。2015年ロゴタイプ(2番人気・4着)、2014年サトノノブレス(1番人気・16着)、2012年ルルーシュ(1番人気・4着)と、人気でも結果が出ていないので注意したい。
馬体重 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
500キロ未満 | 9% | 15% | 24% | 75% | 63% |
500キロ以上 | 3% | 11% | 13% | 3% | 35% |
※オールカマー 2008年以降の集計結果
[脚質]33秒~34秒台前半の上がり3ハロンタイムが必要
ペース次第ではあるが、スローペースでも34秒台前半の上がり3ハロンタイムが必要である。過去10年の勝ち馬のうち7頭が上がり3ハロンタイム3位以内の馬だった。
また、4コーナーで10番手以下だった馬は勝てていないだけでなく、3着以内にも入れていない。極端な追い込み馬は凡走があることを警戒しよう。このデータに該当した昨年のモンドインテロは、2番人気ながら9着に敗れている。
4角位置 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1~9番手 | 10% | 20% | 31% | 82% | 80% |
10番手~ | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※オールカマー 2008年以降の集計結果
[前走]重賞組ばかりが馬券圏内に
オールカマー過去10年において、3着内に入った30頭中、28頭が前走で重賞競走に出走していた馬だった。
内訳は10-10-8-79で、オープン特別以下だった馬は0-0-2-29という結果になっている。重賞組に関しては、勝ち馬10頭のうち6頭が前走でG1レースに出走していた馬だった。実績上位の馬が、人気に応えて結果を出すことが多い印象である。
オープン特別以下だった馬で、馬券に絡むことが出来た2頭は、いずれも前走が札幌日経オープンに出走していた馬だった。このレースを勝ってここに挑んだ馬は、昨年のモンドインテロのように、人気でも馬券に絡んでいない。人気薄かつ前走札幌日経オープン組だけを3着候補としておさえたい。
また、前走も勝利して、オールカマーを制した馬はアーネストリーの1度のみ。前走で負けている馬から勝ち馬はチョイスするようにしよう。
前走クラス | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1600万下 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
OPEN特別 | 0% | 0% | 10% | 0% | 55% |
G3 | 4% | 9% | 17% | 83% | 53% |
G2 | 7% | 7% | 19% | 22% | 42% |
G1 | 23% | 50% | 54% | 112% | 107% |
※オールカマー 2008年以降の集計結果
[血統]サンデーサイレンス系もしくはロベルト系が重要
オールカマー過去10年において、3着内に入った30頭中、29頭が父もしくは母父にサンデーサイレンス系か、父がロベルト系の血を持った馬だった。出走数が多いとはいえ10-10-9-85と、はっきりとした傾向が出ている。これらの血統を持たなかった馬は0-0-1-27で、2014年のクリールカイザーのみが該当。素直にこのデータを信用して、条件を満たす馬で馬券を組み立てたい。
人気 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
○ | 9% | 18% | 25% | 70% | 62% |
× | 0% | 0% | 4% | 0% | 30% |
※父もしくは母父にサンデーサイレンス系もしくは父ロベルト系を○とする オールカマー 2008年以降の集計結果
[まとめ]上位人気を中心に、血統や馬体重で絞り込みを
ここまでのデータをまとめていこう。
人気:上位人気が中心 5番人気以内
単勝オッズ9.9倍以内
年齢:4~6歳 7歳は相手まで
レース間隔:夏使われなかった馬を
東西:関東馬が圧倒的に有利 過去10年中8年で複数の関東馬が馬券圏内
馬体重:500キロ未満が強い
脚質:先行でき、速い上がり3ハロンタイムに対応できる馬
前走:前走重賞組から オープン特別以下だった馬は札幌日経オープンを負けた馬のみ
血統:父もしくは母父にサンデーサイレンス系か、父ロベルト系
これらのデータを組み合わせつつ消し込んでいけば、大きく絞り込みが可能になることだろう。この条件を満たしたとしても、穴馬の出番は無い可能性が高い。上位人気を中心に、うまく絞って馬券を組み立てていこう。