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こんにちは。編集部のJです。
今回取り上げるレースはアルクオーツスプリントです。メイダン競馬場の直線コースを使った芝1200mで争われ、18年時点で5つあるドバイワールドカップデーのG1では、最も新しいG1になります。
アルクオーツスプリントにもほかのドバイのG1同様に、これまで日本馬の出走があったものの、国内での海外馬券発売が始まった16年秋以降は18年時点でまだ日本馬の参戦がなく、国内ではまだ馬券発売が行われていないレースです。
日本では01年にお目見えした直線コースですが、世界では多くの国で行われていて、主な国だけでもイギリス、フランス、アイルランド、オーストラリア、南アフリカ、香港などがあります
それでは、アルクオーツスプリントの基礎知識と馬券攻略のヒントを探っていきましょう。
アルクオーツスプリントの基礎知識

アルクオーツスプリントの歴史
アルクオーツスプリントが創設されたのは、07年です。最初はドバイワールドカップデーの開催ではなく、2月後半から3月上旬にナドアルシバ競馬場の左回り芝1200mで行われていました。
08年は分割レースとなって、同日に2レースが行われるという珍しいケースがありました。09年からG3に昇格して、メイダン競馬場での開催となった10年からはドバイワールドカップデーの開催に組み込まれ、直線コースの芝1200mになります。
11年に距離が1000mに短縮されて、12年にG1昇格を果たしまた。17年からは再び距離が1200mに戻って行われています。
アルクオーツスプリントの賞金
2018年のアルクオーツスプリントの賞金総額は、100万ドル。およそ1憶1000万円です。優勝賞金は60万ドルで、およそ6600万円になります。
ドバイワールドカップデーに行われる5つのG1では賞金が一番安く、18年はG2のゴドルフィンマイルやドバイゴールドカップと同じ額でした。しかし、19年には賞金総額が200万ドル、およそ2億2000万円に倍増することになりました。
アルクオーツスプリントの観客数
アルクオーツスプリントを含むドバイシーワールドカップデーが開催された日のメイダン競馬場の観客数は、2017年がおよそ6万人。11年にはおよそ8万1000人の観客数を記録しています。
アルクオーツスプリントのレコード
アルクオーツスプリントのレコードタイムは、18年にジャングルキャットが記録した1分9秒37です。
メイダン競馬場の芝1200mのコースレコードは、アルクオーツスプリントの前哨戦ナドアルシバスプリントでジャングルキャットがマークした1分8秒24です。
ちなみに、芝1000mで行われていた11年から15年のレースレコードは、14年に優勝した香港のアンバースカイがつくった56秒21でした。
アルクオーツスプリントの一次登録について
アルクオーツスプリントデーの一次登録の締め切りの時期は、毎年1月中旬。一次登録の登録料は無料です。
仮に一次登録が締め切られた後でも、3回に分けて追加登録を受け付けていて、2月中旬までは賞金総額の0.1%(2018年のアルクオーツスプリントの場合は、1000ドル=およそ11万円)、3月中旬までは賞金総額の1%(同1万ドル=およそ110万円)、直前のレース1週間前までが賞金総額の10%(同10万ドル=およそ1100万円)で追加登録が可能です。
アルクオーツスプリントの出走条件とは!?
アルクオーツスプリントの出走条件は、3歳以上。セン馬の出走も可能です。
登録馬の中から招待馬が選出されて、招待を受諾した馬が出走可能になります。フルゲートは16頭です。
アルクオーツスプリントの遠征費用
アルクオーツスプリントを含めたドバイワールドカップデーの諸競走では、出走馬の輸送費と関係者の渡航費をドバイレーシングクラブが負担をしてくれます。高額の賞金に加えて、遠征費も負担してくれるので、日本馬にとっては格好の海外遠征先と言えそうです。
アルクオーツスプリントの日本馬の挑戦歴史
アルクオーツスプリントがドバイワールドカップデーで行われるようになったのが、メイダン競馬場が開場した10年とできて日が浅いこともあって、18年までに日本馬が出走したのが2回だけです。
その最初はG1になった12年。前年のアイビスサマーダッシュを勝ったエーシンヴァーゴウが挑みましたが、結果はオーストラリアのオルテンシアの前に12着に終わりました。
日本馬による二度目の挑戦はベルカントが出走した16年です。こちらも前年にアイビスサマーダッシュに優勝して参戦したものの12着。勝ったのはオーストラリアのバッファリングでした。
アルクオーツスプリントの攻略情報

ただし、ドバイのあるUAEでは宗教上の理由から賭博が禁止されているため、馬券の発売は行われていません。したがって、人気などのデータは、イギリスのものを参考にしました。
アルクオーツスプリントは荒れやすい!?アルクオーツスプリントのレース波乱度
1着 | 2着 | 3着 | |
---|---|---|---|
2018 | 1人気 | 8人気 | 4人気 |
2017 | 5人気 | 10人気 | 1人気 |
2016 | 5人気 | 1人気 | 3人気 |
2015 | 2人気 | 1人気 | 14人気 |
2014 | 2人気 | 4人気 | 1人気 |
2013 | 1人気 | 9人気 | 2人気 |
2012 | 2人気 | 1人気 | 2人気 |
2011 | 1人気 | 2人気 | 8人気 |
2010 | 7人気 | 11人気 | 1人気 |
2009 | 1人気 | 2人気 | 3人気 |
過去10年で1番人気は4勝を挙げています。1番人気は2着3回、3着も3回あって、過去10年で馬券圏内に入る確率は100%。複勝で買った時の信頼度の高さは申し分がありません。
2番人気は過去10年で3勝、2着が2回、3着が2回。1番人気の信頼度には劣るものの、こちらも高い数字を残しています。
その一方で、3番人気は過去10年で連対がなく、3着が2回あるだけという厳しいデータが出ています。
また、8番人気以降の馬も過去10年で6回も3着以内に絡んでいて、単純に人気上位だけで決着するだけでなく、小波乱の目があることに注目です。
アルクオーツスプリントの斤量の決め方・有利な斤量は!?
アルクオーツスプリントの斤量は馬齢定量です。3歳以上が出走可能ですが、斤量は北半球産の3歳馬が出走している場合と、出走していない場合で異なります。
北半球産の3歳馬が出走している場合は、4歳以上が59.5キロ、南半球産の3歳が58.5キロ、北半球産の3歳が55.5キロになり、牝馬はそれぞれ2キロ減になります。
北半球産の3歳馬が出走していない場合は、全体の斤量が少し抑えられて、4歳以上が57キロ、南半球産の3歳が56キロ、牝馬がそれぞれ2キロ減になります。
次に2018~2009年の過去10年における1~3着までの性齢を見てみましょう。
1着 | 2着 | 3着 | |
---|---|---|---|
2018 | 牡6 | セ6 | セ6 |
2017 | セ5 | 牡6 | セ6 |
2016 | セ8 | セ5 | セ4 |
2015 | セ8 | セ4 | セ4 |
2014 | セ4 | 牡6 | セ6 |
2013 | セ5 | セ9 | セ5 |
2012 | 牝6 | セ5 | セ8 |
2011 | セ6 | セ7 | セ4 |
2010 | セ6 | 牡4 | セ6 |
2009 | セ4 | 牡4 | セ4 |
過去10年の年齢ごとの成績を見ると、優勝回数と3着までの入着回数でどちらも一番良い成績を残しているのが、6歳。優勝回数4回、入着回数11回で、2位4歳の優勝回数2回、入着回数は9回、3位5歳の優勝回数2回、入着回数は5回よりも優勢に立っています。
高齢馬の活躍も目立っていて、8歳は過去10年で2勝、3着が1回、9歳も出走回数2回ながらも1着1回とがんばっています。
牝馬は12年にオーストラリアのオルテンシアが優勝をしていますが、全体的には苦戦の傾向にあります。
アルクオーツスプリントで有利な脚質は!?
2018~2009年におけるアルクオーツスプリント優勝馬のラスト400mでのポジションは、
・1~3番手…5勝
・4~6番手…2勝
・7~9番手…2勝
・10番手以下…0勝
11年は濃霧の中でのレースだったため、ラスト400mでの各馬のポジションがわからずにノーカウント。過去9回分のデータになります。
スプリント戦らしいスピード能力の高い先行馬に有利なデータが出ています。ただし、14年と16年は逃げ切りによる勝利があった一方で、差し馬もラスト400m付近までに徐々にポジションを押し上げていたケースもあるので、先行馬への過信は禁物です。
もう一つ注意をしておきたいのが距離延長による傾向の変化です。距離が1200mに延びた17年以降は、17年がラスト400mで5番手にいたザライトマンが優勝。18年はラスト400mで7番手だったジャングルキャットが優勝していて、差し有利の方向に少し変化がしている可能性があります。
アルクオーツスプリントで内枠・外枠のどちらが有利!?
こちらはアルクオーツスプリントがメイダン競馬場で行われるようになった10年からの枠ごとの成績です。
枠 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
1 | 0回 | 0回 | 2回 |
2 | 0回 | 0回 | 0回 |
3 | 1回 | 0回 | 0回 |
4 | 0回 | 0回 | 1回 |
5 | 0回 | 1回 | 1回 |
6 | 1回 | 1回 | 2回 |
7 | 2回 | 2回 | 0回 |
8 | 1回 | 0回 | 1回 |
9 | 1回 | 1回 | 1回 |
10 | 2回 | 0回 | 0回 |
11 | 1回 | 2回 | 0回 |
12 | 0回 | 0回 | 1回 |
13 | 0回 | 0回 | 0回 |
14 | 0回 | 1回 | 0回 |
15 | 0回 | 0回 | 0回 |
16 | 0回 | 1回 | 0回 |
メイダン競馬場に替わって9回しか行われていないこともあり、データに極端な偏りは見られません。優勝2回、2着も2回の7番など真ん中あたりの枠が好成績を残しています。
日本の場合、新潟の直線1000mと言えば、外枠有利が良く知られていますが、メイダン競馬場の直線競馬では、違う傾向になっています。
実際、過去のアルクオーツスプリントを見ても、外ラチの方に馬群が密集することは少なくて、優勝した馬は馬場の真ん中あたりを走っていたことが多いように思います。
日本馬のアルクオーツスプリントでの相性は?
2018年までに日本馬が出走したのは、12年のエーシンヴァーゴウと16年のベルカントの2回だけ。どちらも5歳の牝馬であったこと、前の年にアイビスサマーダッシュを1番人気で勝っていたことが共通点で、結果もともに12着という厳しい結果でした。
日本馬の出走が少ない一番の理由は、同じ週かその前後に国内で高松宮記念があることでしょう。これまでは賞金面でも高松宮記念の上でしたので、国内のトップスプリンターが無理にUAEまで行かないのも納得できます。
さらには、直線競馬への適性を見極めるのは難しいのでは?と思う人もいるかもしれません。実際に国内で行われる重賞クラスの直線競馬と言えば、夏のアイビスサマーダッシュだけしかありません。
ただし、個人的には直線競馬への適性はあまり気にしなくてもいいと思っています。シーキングザパール、タイキシャトル、アグネスワールドといった海外G1の先駆者たちは、国内で直線競馬が行われる前だったにもかかわらず、初めての直線競馬にきちんと対応できていたからです。
アルクオーツスプリントに強い国とは!?
アルクオーツスプリントがドバイワールドカップデーに行われるようになった10年から18年までに9回行われて、オーストラリア、南アフリカ、香港が2勝ずつ。UAEとフランス、アイルランドが1勝で続いています。
オーストラリアと香港が短距離で強いことは、海外競馬に詳しい人には良く知られていますが、南アフリカも短距離戦が盛んな国の一つです。17/18年は2歳、牝馬限定を含めて1200m以下のG1が7つも行われています。
まとめ 直線コースでのスプリント勝負は1番人気の信頼度絶大

18年までの過去10年で1番人気が4勝を含む3着までの入着率はパーフェクト。勝率はそこまで高いものではありませんが、3着を外していないのですから、馬券の軸には最適です。おすすめの馬券種は三連複。距離が1200mに延びた17年以降は、やや人気のない馬も3着までに来るケースが出てきているので、1番人気から上位人気馬に6~8人気あたりまで加えると、なかなかの好配当が期待できるかもしれません。
一つ気にしておきたいのが、アルクオーツスプリントがまだ日本で馬券発売が行われていないということです。近い将来に日本での馬券発売が行われる時は、日本のオッズでの1番人気よりも、ブックメーカーのオッズで1番人気になっている馬を信頼すべきでしょう。
スピード競馬らしく、脚質は先行馬に有利なデータが出ているので、1番人気馬がそれに合致すれば、さらに信頼度は増してきます。
枠は新潟競馬場の直線コースのような、あからさまに外枠が有利ということもないので、さほど気にする必要はありません。真ん中あたりの枠が良績を残しているくらい印象で十分でしょう。馬齢は6歳の活躍が目立つほか、7歳、8歳の高齢馬も健闘していて、比較的年齢が高い馬が強い傾向です。
調教国別では、オーストラリア、南アフリカが好成績を残しています。そしてオーストラリアをはじめオセアニアから多くの馬を輸入している香港も含めて南半球の馬たちが好成績を残しています。
日本馬は出走自体が少ないこともあって、まだ馬券圏内に入ったことがありません。短距離のトップが高松宮記念に回ってしまうことを考えれば、日本馬による勝利というのは、しばらく難しいかもしれません。