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日本競馬の一流クラスが集い、毎年豪華メンバーで行われる札幌記念。過去にはハープスターとゴールドシップが凱旋門賞の前哨戦として出走したこともあるように、夏の北海道で最も重要なレースと言っていいだろう。
実績馬が実力通りの走りを見せ、固い決着になることも多かったが、ここ3年は立て続けに伏兵馬が勝利。波乱の結果が続いている。今年はどちらの決着になるのか注目の集まる一戦だ。
特別登録には、ダービー以来の勝利を目指すマカヒキや、一昨年の覇者ネオリアリズム、マイル界の新星サングレーザーなど全部で**頭がエントリー。例年通り、今年もG1級のメンバーが揃いそうである。
ここからは、函館で開催された2013年を含む過去10年のデータで、札幌記念を紐解いていこう。
目次
[人気]伏兵馬が3連勝中
過去10年の勝ち馬を見ていくと、実績馬が集まるレースながら、1番人気はわずかに2勝。2番人気も2勝と上位人気が苦戦している傾向である。いっぽうで5番人気が4勝を挙げているように、伏兵馬の活躍が目立っている。
それでも1番人気は複勝率80%で、複勝回収率も99%と信頼度は高い。昨年もヤマカツエースが3着を死守。また、伏兵馬の活躍があっても、二けた人気の穴馬の激走は少ない。1番人気を中心に、一桁人気馬を選ぶと良さそうだ。
人気 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 20% | 70% | 80% | 54% | 99% |
2番人気 | 20% | 20% | 40% | 71% | 69% |
3番人気 | 0% | 0% | 10% | 0% | 16% |
4番人気 | 10% | 10% | 40% | 124% | 112% |
5番人気 | 30% | 50% | 50% | 408% | 143% |
6番人気 | 10% | 10% | 10% | 199% | 43% |
7番人気 | 10% | 10% | 30% | 282% | 159% |
8番人気 | 0% | 20% | 20% | 0% | 145% |
9番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
10番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
11番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
12番人気 | 0% | 11% | 11% | 0% | 120% |
13番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
14番人気 | 0% | 0% | 14% | 0% | 125% |
15番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
16番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※札幌記念 2008年以降の集計結果
単勝オッズ | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1.5~1.9 | 0% | 100% | 100% | 0% | 110% |
2.0~2.9 | 20% | 40% | 60% | 48% | 80% |
3.0~3.9 | 50% | 50% | 50% | 168% | 78% |
4.0~4.9 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
5.0~6.9 | 0% | 0% | 30% | 0% | 53% |
7.0~9.9 | 0% | 20% | 30% | 0% | 91% |
10.0~14.9 | 30% | 30% | 40% | 360% | 102% |
15.0~19.9 | 18% | 18% | 36% | 337% | 134% |
20.0~29.9 | 5% | 11% | 11% | 148% | 67% |
30.0~49.9 | 0% | 6% | 6% | 0% | 40% |
50.0~99.9 | 0% | 4% | 13% | 0% | 110% |
~9.9倍 | 11% | 30% | 43% | 33% | 74% |
10.0倍~ | 6% | 8% | 13% | 94% | 66% |
※札幌記念 2008年以降の集計結果
[年齢]3~6歳を手広くマーク
過去10年の連対馬20頭中17頭が3~6歳馬だったように、このエリアを中心に狙いたい。7歳以上に関しても、まったく馬券に絡まないわけではないので、相手候補におさえておくと良さそうだ。
特に、4~6歳は過去10年で9頭の勝ち馬が出ており、そのなかでも5歳馬は最も多い12頭が馬券圏内に入っている。
今年のメンバーでは5歳馬でマカヒキやナイトオブナイツ、クロコスミアやアストラエンブレムがエントリーしている。2着以下となりそうな3歳馬からはアイトーンやゴーフォザサミット。7歳馬にはサウンズオブアースやサクラアンプルール、スズカデヴィアスに、モレイラ騎手騎乗予定のネオリアリズムもこのデータに該当してしまう。モレイラ騎手は今年も札幌記念を勝てないのだろうか。
年齢 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
3歳 | 9% | 18% | 27% | 33% | 47% |
4歳 | 11% | 14% | 18% | 157% | 76% |
5歳 | 8% | 18% | 30% | 56% | 51% |
6歳 | 10% | 13% | 17% | 144% | 75% |
7歳以上 | 0% | 9% | 14% | 0% | 80% |
※札幌記念 2008年以降の集計結果
[枠番]枠番で決めつけない!フラットに判断を
札幌記念における枠番別成績を見てみよう。二けた勝率になっている5枠と7枠が2勝で、その他の枠が1勝ずつと綺麗に勝ち星を分け合っているのだ。1枠だけが2着馬を出せていないものの、2着数も1回もしくは2回まで。枠順による有利不利はなさそうである。それでも3枠だけが複勝率が高く、複勝回収率も132%という成績になっている。
3枠に入る馬には念のため注意を払っておこう。
枠番 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1枠 | 7% | 7% | 14% | 142% | 50% |
2枠 | 7% | 20% | 27% | 188% | 136% |
3枠 | 6% | 18% | 47% | 14% | 132% |
4枠 | 5% | 16% | 21% | 65% | 70% |
5枠 | 11% | 16% | 16% | 85% | 40% |
6枠 | 5% | 10% | 20% | 55% | 65% |
7枠 | 10% | 15% | 15% | 103% | 57% |
8枠 | 5% | 10% | 10% | 15% | 13% |
※札幌記念 2008年以降の集計結果
[東西]関東馬が3連勝中
2004年から10年連続で関西馬が勝利していた札幌記念に、近年異変が起きている。芝で行われるようになった1990年以降、関東馬の連勝は1度もなかったが、ここ3年は関東馬が連勝しているのだ。
10年間負け続けた逆襲が始まったのか? 今年も関東馬に注目するといいだろう。今年の
関東馬はサクラアンプルール、ミッキースワロー、アストラエンブレム、ゴーフォザサミット、ネオリアリズム、マルターズアポジーが出走を予定している。この中から勝ち馬が出ても驚かないほど豪華なメンバーだ。
東西分類 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
関東 | 5% | 14% | 20% | 86% | 61% |
関西 | 8% | 14% | 22% | 74% | 72% |
※札幌記念 2008年以降の集計結果
[馬体重]基本は500キロ未満を狙う
過去10年の札幌記念は、勝ち馬10頭のうち9頭が、馬体重500キロ未満の馬だった。2010年にアーネストリー(530キロ)が勝利した以降、7年連続しているデータである。
このデータは人気馬に有効で、昨年のヤマカツエース(1番人気3着)や2016年のモーリス(1番人気2着)、2014年のゴールドシップ(1番人気2着)、2012年のダークシャドウ(1番人気2着)といった多くの人気馬が勝ち切れていない。2着は多くても、とにかく勝ち切れておらず、馬券圏内は500キロ未満が21頭、500キロ以上9頭と大きく差を付けられている。
今年のメンバーではスズカデヴィアス(前走512キロ)、マカヒキ(前走500キロ)、マルターズアポジー(前走532キロ)がこのデータに阻まれてしまう。ゴーフォザサミットやサウンズオブアースも500キロのボーダー上だ。
馬体重 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
~499kg | 9% | 12% | 20% | 105% | 69% |
500kg~ | 3% | 18% | 24% | 6% | 63% |
※札幌記念 2008年以降の集計結果
[脚質]ラスト600mをいかに速く走れるか
札幌記念は過去10年の勝ち馬のうち8頭が、上がり3ハロンタイム上位3位以内の馬だった。逃げ切るようなレース展開であってもこれを満たしていたように、最後の600mを速く走れる必要があるレースと言っていいだろう。
その参考に、前走の上がり3ハロンタイムを見てみると、5位以内だった馬の成績が安定している。単複ともに回収率が100%を超えるように、この条件を参考に探すことから始めるといいかもしれない。
今年のメンバーではマイスタイル、スズカデヴィアス、クロコスミア、サングレーザー、ミッキースワロー、サクラアンプルール、アイトーン、マカヒキが前走でこの条件を満たしていた。勝ち馬はこの中にいるかもしれない。
前走上がり3ハロンタイム | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1~5位 | 10% | 19% | 31% | 111% | 109% |
6位~ | 6% | 8% | 12% | 60% | 38% |
※札幌記念 2008年以降の集計結果
上がり3ハロンタイム | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1~3位 | 24% | 47% | 68% | 219% | 209% |
4位~ | 2% | 4% | 6% | 35% | 24% |
※札幌記念 2008年以降の集計結果
[前走]前走重賞組を素直に信頼
過去10年で3着以内に入った30頭中、30頭すべてが前走も重賞に出走していた馬だった。国内外問わず、前走は重賞であることが必須である。
オープン特別だった馬も一切通用しないので、すべて消してしまっても問題ないだろう。昨年はモレイラ騎手が騎乗したマウントロブソンが3番人気で8着と敗れている。
また、連勝したのはトウケイヘイローのみで、この年は函館開催だった。前走で勝って札幌記念に挑む馬もマイナス評価としたい。
今年のメンバーではアストラエンブレム、アイトーン、スティッフェリオ、マイスタイルが重賞以外に該当する。マイスタイルは穴で人気を集めそうであるが、データ的には消しても構わないということになる。
前走クラス×着順 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
G3×6~9着 | 22% | 28% | 28% | 344% | 127% |
G3×1~5着 | 8% | 14% | 24% | 115% | 93% |
G1×1~5着 | 14% | 36% | 43% | 43% | 52% |
G1×6~9着 | 13% | 13% | 25% | 37% | 52% |
海外×6~9着 | 0% | 40% | 40% | 0% | 48% |
G1×10着~ | 0% | 9% | 46% | 0% | 170% |
G2×1~5着 | 0% | 25% | 25% | 0% | 202% |
G2×6~9着 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
G3×10着~ | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
オープン特別×1~5着 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
オープン特別×6~9着 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
1600万×1~5着 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
G2×10着~ | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
海外×1~5着 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
オープン特別×10着~ | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
1000万×10着~ | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
1000万×1~5着 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
地方×6~9着 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
海外×10着~ | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※札幌記念 2008年以降の集計結果
[血統]父、もしくは母父にサンデーサイレンス系を
過去10年の勝ち馬10頭のうち、7頭が父もしくは母父にサンデーサイレンス系の血統を持っていた。このデータはここ6年継続しており、近年はこの傾向がさらに強まっている。
2014年は馬券圏内に入った全ての馬がこのデータと一致し、それ以降も毎年2頭は馬券に絡んでいる。サンデーサイレンスを持たないタイプは基本的に2着まで。アタマとして狙わないようにしたい。
今年のメンバーではマルターズアポジーとモズカッチャンがサンデーサイレンス系を父か母父に持たない馬である。
[まとめ]馬体重や前走クラスでバッサリと取捨を
これまでのデータを振り返ると、以下の通りとなる。
人気:上位人気のなかでひと桁人気馬を中心に
年齢:3~6歳中心 5歳が最も馬券圏内が多い
枠番:3枠の複勝率が高い その他はフラットに
東西比較:関西馬優勢も、関東馬が3連勝中
馬体重:500キロ未満を中心に 勝ち馬は7連勝中
前走クラス:馬券内全馬が前走重賞出走
血統:父・母父にサンデーサイレンス系を持っている
これらのデータを参考に、穴馬、上位人気馬を選択するといいだろう。