レース見解

京阪杯2018の最新見解・データ

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

11月25日(日)に京都競馬場では第63回京阪杯(G3)が行われる。

昨年はネロが連覇しているようにリピーターの好走も目立つレースだ。また、大波乱の起こることが多く、1番人気で勝利したのは2011年のロードカナロアのみ。基本的には平穏に収まらない。

それを示すかのように、過去10年の3連単は6年で10万馬券以上、そのうち2年は100万馬券を超えている。

今年も大波乱になるのか? 傾向は見えてくるのか? ここからは過去10年のデータを参考に、京阪杯を解析していこう。

[人気]人気、信用すべからず

京阪杯における1番人気は、勝率10%で複勝率は30%という成績で、10番人気と遜色ない成績となっている。過剰評価は禁物と言えそうだ。

過去10年の京阪杯で、1番人気に応えて勝利できたのはロードカナロアのみ。連対できた残りの2頭は2012年のアドマイヤセプター、2015年のビッグアーサーで、7頭もの1番人気が馬券に絡むことなく敗れた。

昨年はソルヴェイグが9着、2017年はメラグラーナが14着と連敗中。馬券に絡むことが出来た1番人気の共通点としては、単勝オッズが1倍台だったこと(ロードカナロア、ビッグアーサー)、鞍上がルメール騎手だったこと(アドマイヤセプター)となっており、信頼するなら1倍台のみとして、他は相手までにとどめておくと良さそうだ。

今年のメンバーでは、キーンランドカップで2着に好走したダノンスマッシュが1番人気と予想されている。しかし、1倍台になるような支持を集めるタイプではないだろう。おまけにジャパンカップの裏開催のため、外国人騎手も不在。危険な1番人気と言えそうだ。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 10% 30% 30% 16% 43%
2番人気 20% 20% 30% 115% 60%
3番人気 0% 40% 40% 0% 87%
4番人気 20% 20% 20% 252% 56%
5番人気 10% 10% 40% 113% 143%
6番人気 0% 10% 20% 0% 69%
7番人気 20% 20% 20% 331% 103%
8番人気 0% 10% 10% 0% 72%
9番人気 10% 10% 10% 369% 116%
10番人気 10% 10% 30% 341% 235%
11番人気 0% 10% 10% 0% 99%
12番人気 0% 0% 10% 0% 105%
13番人気 0% 10% 10% 0% 118%
14番人気 0% 0% 10% 0% 133%
15番人気 0% 0% 10% 0% 180%
16番人気 0% 0% 13% 0% 248%
17番人気 0% 0% 0% 0% 0%
18番人気 0% 0% 0% 0% 0%

※京阪杯 2008年以降の集計結果

[年齢]年齢はフラットに判断 高齢馬の扱いは

京阪杯において3着以内に入った30頭中、29頭が3~6歳馬だった。

唯一馬券圏内に入った7歳以上馬は、2016年のアースソニックのみ。この馬は2013年の勝ち馬で、2015年にも3着に好走していたリピーターである。こういったタイプでなければ高齢馬は不要だろう。

今年のメンバーでは、リピーターに該当する7歳以上馬はいないため、コウエイタケル、ナインテイルズは軽視する方向で良さそうだ。また、馬券圏内の18頭を4~5歳馬が占めている。この年代には注目したい。

年齢 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
3歳 8% 16% 20% 142% 79%
4歳 8% 18% 23% 102% 96%
5歳 6% 14% 20% 45% 117%
6歳 6% 6% 17% 150% 170%
7歳以上 0% 0% 5% 0% 17%

※京阪杯 2008年以降の集計結果

[間隔]ステップレースを使った馬から

京阪杯において、3着以内に入った30頭中、19頭が中2週~中3週のローテーションで挑んだ馬だった。

昨年は勝ち馬のネロと2着のビップライブリーがこのデータに該当。2013年こそ馬券に絡まなかったが、その他の年では必ず1頭はこのデータに該当していた。さらに、2016年が1頭だけだった例を除くと、その他の8年では2頭以上が馬券に絡んでいる。いずれも人気薄であることが多く、注目したい。また、中8週以上間隔を空けて使われた馬で、馬券に絡んだのは2016年のアースソニックのみ。リピーターでない限りは順調に使われた馬から選ぶようにしたい。

今年のメンバーでは、間隔の空いた馬が多くエントリーしている。中8週以上間隔の空いた馬は、フミノムーン、ダイアナヘイロー、アサクサゲンキ、ダノンスマッシュ、ナガラフラワー、オールポッシブル、ダイメイフジ、シュウジが該当。人気の予想されるダノンスマッシュやアサクサゲンキもこのデータに一致しており、危険度は増しそうだ。このなかではフミノムーンが唯一のリピーター候補。2016年に3着の好走経験がある。

レース間隔 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
中1週 0% 0% 0% 0% 0%
中2週 9% 13% 20% 178% 140%
中3週 8% 20% 25% 100% 134%
中4~8週 5% 11% 19% 54% 104%
中9~24週 0% 0% 5% 0% 16%
中25週以上 0% 0% 0% 0% 0%
中2~3週 8% 16% 22% 142% 138%

※京阪杯 2008年以降の集計結果

[斤量]54~56キロを中心視

京阪杯において、3着以内に入った30頭中、26頭が54キロ~56キロの斤量を背負った馬だった。

このデータに該当せずに好走したのは、2016年~2017年を連覇したネロと2009年の勝ち馬プレミアムボックス、同年3着のレディルージュのみとなっている。重賞でも連対経験のあるような馬がこのデータに該当しており、実績のない軽量馬は軽視で良さそうだ。

今年のメンバーでは、アンヴァルとアレスバローズが該当する。アンヴァルは重賞実績のないタイプ。アレスバローズはCBC賞の勝ち馬。馬券的におさえたいのは後者のみでいいだろう。

斤量 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
53kg 0% 14% 14% 0% 32%
54kg 4% 11% 15% 45% 107%
55kg 9% 14% 23% 162% 95%
56kg 4% 10% 20% 50% 117%
57kg 20% 20% 20% 214% 67%
58kg 13% 13% 13% 461% 145%
59kg 0% 0% 0% 0% 0%

※京阪杯 2008年以降の集計結果

[馬体重]軽量と超大型を除けば

京阪杯において、3着以内に入った30頭中、29頭が440キロ~539キロの馬だった。

この条件を満たさずに馬券に絡んだのは、2011年のワンカラットのみである。ワンカラットは、それまでに重賞を3勝もしていた実績馬。こういったタイプのみマークすればいいだろう。その他は軽視するスタンスで臨みたい。

今年のメンバーでは、フミノムーンのみがこのデータに該当しそう。前走が442キロだった。当日の馬体重を確認して取捨を判断したい。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
420~439kg 0% 0% 0% 0% 0%
440~459kg 7% 22% 22% 99% 85%
460~479kg 7% 15% 22% 183% 153%
480~499kg 4% 8% 17% 33% 116%
500~519kg 5% 5% 10% 45% 21%
520~539kg 10% 15% 20% 123% 136%
540kg~ 0% 0% 25% 0% 87%

※京阪杯 2008年以降の集計結果

[脚質]速い上がりは必要ない?

京阪杯において、3着以内に入った30頭中、19頭が前走で上がり3ハロンタイム4位以下の馬だった。

いっぽうで、上がりが3位以内だった馬は、11頭が該当。回収率は上昇するものの、馬券圏内の数は根本的に少ないため、あまりお勧めできない。2016年には馬券圏内の独占も起きているように、レース展開次第では同じようなことが起きる可能性も秘めている。

今年のメンバーでは、カラクレナイ、カルヴァリオ、グァンチャーレが前走で上がり3ハロンタイム3位以内の末脚を使っていた馬だった。展開次第ではこちらの馬が有利となることも考えられることは覚えておきたい。

上がり3ハロンタイム 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1位 7% 33% 40% 115% 110%
2位 14% 29% 43% 222% 370%
3位 7% 7% 33% 64% 206%
4~5位 5% 24% 29% 7% 113%
6位~ 5% 6% 10% 97% 75%
1~3位 8% 22% 38% 114% 198%
前走1位 14% 14% 36% 135% 113%
前走2位 8% 33% 33% 80% 236%
前走3位 8% 8% 17% 94% 50%
前走4~5位 0% 11% 14% 0% 92%
前走6位~ 5% 9% 15% 74% 91%
前走1~3位 11% 18% 29% 104% 132%

※京阪杯 2008年以降の集計結果

[前走距離]前走同距離もしくは短縮組を

京阪杯において、3着以内に入った30頭中、30頭すべてが前走と同距離もしくは距離短縮で挑んできた馬だった。

過去10年の傾向を見てみると、毎年必ず1頭は距離短縮で馬券に絡んでいる。そして、2頭以上が馬券に絡んだのは2009年のみ。1頭だけは距離短縮馬から選ぶようにしたい。距離短縮で馬券に絡んだ馬は、スワンステークスで3着以下に敗れていた馬がほとんどを占める。0.5秒前後と大きく負けていないタイプを穴として拾うと良さそうだ。

今年のメンバーでは、グァンチャーレとベステンダンクがスワンステークス負けかつ大敗していない馬に該当する。どちらかは馬券に絡む可能性が高いと評価したい。その他は1200m組から選ぶといいだろう。

前走平地距離 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
同距離 6% 10% 18% 94% 106%
今回延長 0% 0% 0% 0% 0%
今回短縮 6% 17% 21% 85% 114%

※京阪杯 2008年以降の集計結果

[まとめ]大波乱は予想できる?

ここまでのデータをまとめよう。

人気:1番人気は不安定 過信禁物

レース間隔:中2~3週

斤量:54~56キロ

馬体重:440~539キロ

脚質:速い上がりを使えないタイプ

前走距離:距離延長は軽視

データから考えると、人気の予想されるダノンスマッシュはレース間隔や1番人気という点で、大きく減点となりそう。典型的な人気敗退馬とデータが合致している。そうなれば思い切った穴狙いも有効と言えそうだ。

世間はジャパンカップに注目しているだけに、京阪杯の検討はおざなりにされがち。そんなレースだからこそ、正しく予想して的中に近づけていきたい。

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