競馬入門講座

競馬初心者のための【競馬入門競馬】

The following two tabs change content below.
アバター
競馬予想大学編集部
競馬歴10年以上のスタッフが担当。データの取り扱いが得意で、馬券の収支に直結するデータを配信することを心掛けています。競馬予想大学を通して1人でも多くの方が競馬で勝つ楽しみを味わって頂けるよう全力を尽くします。

こんにちは。編集部のMです。

このページを開いたということは、あなたも競馬に興味を持ち始めているということですね。

仲間が増えてとてもうれしいです!

私も、伝説的テレビゲーム「ダービースタリオン」をきっかけに競馬の虜になってしまった一人。はじめは単なる「シミュレーションゲームの題材」としてしか見ていなかった競馬も、今ではすっかり生活の一部になってしまいました。

今回の内容は「競馬入門講座」。

「競馬ってなんだか難しそう……」「馬券を当てたいけど、どう買ったらいいのかよくわからない」という悩みを持つ競馬初心者の方のために、競馬の「基礎の基礎」から解説していきます。

競馬とは?

時速70kmで繰り広げられる迫力の競走

競馬とは文字通り「馬の競走」です。

馬に騎手が乗り、お互いがその速さを競います。

そしてその競走に、私たちはお金を賭けるわけですね。

主役となる馬は、速さを追求して代々交配され、改良を重ねられた「サラブレッド」という品種。今や時速60~70kmで走れるまでに進化しました。

そのスピードで1着を競い合うわけですから、最後の直線は大興奮。「そのまま!」「差せ!」と叫ぶ私たち観客の声にも自然と力が入ります。

競馬の面白さは「予想」にある

競馬の面白さ。それは「予想」にあります。

馬には個性があります。短距離が得意な馬、長距離が得意な馬。芝を走るのが得意な馬、ダート(砂)を走るのが得意な馬。スタミナを活かして前半から飛ばすのが得意な馬、最後のラストスパートに賭ける馬。雨の日のレースが得意な馬、苦手な馬……。目の前のレースで、それぞれの持つ個性と能力がどう発揮されるのかを予想するのが競馬の醍醐味です。

もちろん、どの馬が勝つのかを予想するのが難しいレースであればあるほど、的中したときの配当も大きくなります。100円を賭けたときの配当が1万円を超える馬券が、いわゆる「万馬券」。誰もがこの、魅惑の響きを放つ「万馬券」を追い求めて、今日も予想に明け暮れるのです。

競馬の種類について

「中央競馬」と「地方競馬」

日本では、競馬の主催者は大きく2つに分かれます。

日本中央競馬会(JRA)が主催する「中央競馬」と、都道府県や市町村などの地方自治体が主催する「地方競馬」です。

スケールの大きな中央競馬

中央競馬は原則、毎週土曜・日曜日に開催されます。

中央競馬は、世界の中でも運営規模がかなり大きな部類に入ります。競馬の祭典と称される日本ダービーには毎年、12万人を超える人が集まり、1年の総決算となる大レース・有馬記念では、1レースだけで馬券の売り上げが440億円以上を記録するなど、そのスケールは桁違い。レースの種類も芝・ダート(砂)、平地・障害とバラエティに富んでいます。

地味ながらも野武士ぞろいの地方競馬

地方競馬は原則、月曜~金曜日に開催されます。

平日に開催されるうえに、競馬場の規模も馬券の売り上げも中央競馬に比べると小さく、行われるレースもほぼダート(砂)のレースのみ。どうしても地味な印象が拭えない地方競馬ですが、騎手も馬も実力勝負の野武士たちが毎日、熱い戦いを繰り広げています。

2018年には、還暦を超えてなお現役を続けるレジェンド騎手・的場文男が、「元祖レジェンド」佐々木竹見元騎手の持つ地方競馬通算最多勝利「7152勝」を塗り替える金字塔を打ち立てました。

インターネット投票の普及もあり、地方競馬も年々、売り上げを伸ばしています。

このページでは原則として、JRAが主催する「中央競馬」について取り上げていきます。

競馬場の場所・特徴

「生観戦」こそ競馬の醍醐味

その昔、JRAはテレビCMで「Feel Live」というキャッチコピーを打ち出し、好評を博しました。

まさに名キャッチコピー。競馬の魅力は生で観戦することにあります。

広い空。心地よい風。一面に漂う芝生の香り。馬の蹄鉄の鼓動。ゴール前の大歓声。極端なことをいえば、馬券を買わずとも、一度、生で競馬を観戦してほしいと思うくらいです。

競馬場は全国に10カ所

中央競馬の競馬場は全国に10カ所あります。

札幌競馬場、函館競馬場、福島競馬場、新潟競馬場、東京競馬場、中山競馬場、中京競馬場、京都競馬場、阪神競馬場、小倉競馬場の全10場です。

「中央場所」と「ローカル場所」

この10場は、ざっくりと2つに分けられます。

「中央場所」「ローカル場所」です。

東京・中山・京都・阪神の4場は「中央場所」と呼ばれます。

札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉の6場は「ローカル場所」と呼ばれます。

中央競馬は基本的に、中央場所の関東(東京・中山のいずれか1カ所)と関西(京都・阪神のいずれか1カ所)、それにローカル場所(札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉のいずれか1カ所)を加えた最大3場で、毎週土曜・日曜にレースが行われていきます。

中央場所として行われる東京・中山・京都・阪神の4場は、競馬場の面積が大きく、そのためコースも広くとられています。

コース幅が広く、1つのレースに多くの馬が出走できるほか、コーナーの半径も大きくとられ、馬が曲がりやすい設計となっています。

もちろん、直線も長め。なかでも東京競馬場の直線は525.9m(芝コース)と国内最大級で、数々のドラマを生み出してきました。

一方のローカル場所。

かつては中央場所と対照的に、「小回り&短い直線」がすべてのローカル場所に共通する特徴でした。

コーナーの角度が急で、その区間は馬がスピードに乗りにくいわけですから、後方からの追い上げが効きにくくなります。加えて直線も短いということは、ラストスパートによる追い込みでは前にいる馬を捕らえ切れない。つまり「ローカル場所は、逃げ・先行馬が有利」が競馬の定説だったのです。

しかし2000年代に入ってから、ローカル場所の改修・拡張が行われるようになり、そのイメージも徐々に変わりつつあります。

新潟競馬場のコース改造

新潟競馬場は2001年に竣工したコース改造で、芝コース外回りを使用時には「658.7m」という国内最長の直線コースを持つ競馬場に生まれ変わりました。その直線を活かし、日本で唯一、スタートからゴールまでが一直線の「直線競馬」も行われています。日本離れしたスケールの競馬場といえます。

中京競馬場のリニューアル

2012年に竣工した中京競馬場の改修も派手なものでした。もはや「改修」というより、「新設」と言ったほうが的確ではないかと感じる規模の大改修。それまでは「小回り&短い直線」というローカル場所の代名詞的存在だった競馬場が、中央場所さながらの「大回り&長い直線」のコースへと変貌を遂げました

ただしこの2場を除く札幌・函館・福島・小倉の4場は、依然として「小回り&短い直線」という古き良きローカル場所の佇まいを残しています。この4場の馬券を買う際には「前に行く馬」から狙いを立てるのが個人的にはオススメです。

競馬の季節について

「夏競馬」はお祭り期間

日本では、競馬は1年間を通して、休みなく毎週末に開催されます。

春夏秋冬を問わず楽しめるのが日本の競馬の素晴らしさ。しかしその中でも、季節感たっぷりの競馬に浸っていただきたい期間があります。

その期間こそが、7~8月に行われる「夏競馬」です。

夏競馬の期間中は、「中央場所」の開催はお休み。開催は北海道開催(札幌・函館のいずれか1カ所)と関東ローカル場所(福島・新潟のいずれか1カ所)、関西ローカル場所(中京・小倉のいずれか1カ所)の計3会場となります。

札幌ならばみそラーメンにスープカレー、そしてジンギスカン。函館なら朝採れのイカ刺し、新潟ならのどぐろ……と、競馬が終わった後に自然と「食い倒れ精神」が沸き起こるのも夏競馬の大きな特徴。しかし楽しみの本番はやはり「競馬」そのものにあります。

なんといっても夏競馬は「荒れる」! つまり、高配当のレースが多くなるのです。

夏競馬は「春のG1シリーズ」と「秋のG1シリーズ」のはざまの時期。大きなレースはないため、有力馬の多くは英気を養うために放牧に出されます。

「小回り&短い直線」という紛れの要素たっぷりなローカル場所で、一流になりきれないイマイチなメンバーたちが競い合う……必然的に、「荒れる」要素がそろってしまうのです。

夏競馬の攻略法は、別ページに掲載しましたので、ご覧いただけましたら嬉しいです。

競馬のレース数

1会場あたり、1日12レース

競馬は1会場あたり、1日12レースが行われます。

3つの競馬場でレースが行われる日は、12レース×3会場で、合計36レースが行われることになります。

最終レースのひとつ前の第11レースが「メインレース」と呼ばれ、1日の中で最もレベルの高い馬たちの戦いが繰り広げられます。

競馬の騎手について

JRA所属騎手は約130人

競走馬とともにレースを彩る競馬の花形。それが騎手です。

レースが始まれば、馬券を買ったファンは騎手にすべてを託すしかありません。そのため、直線のたたき合いでは、馬の名前や番号ではなく、騎手の名前を叫ぶファンも多くいます。

華麗な騎乗を見せて自分が買った馬券を「的中馬券」に変えたら、まるで命の恩人かのように感謝され、逆に騎乗ミスをして買った馬券を「紙くず」に変えてしまったら、親の敵のように罵倒されてしまう。騎手という職業はなんとも過酷なものです。

JRA所属の騎手は関東・関西合わせて約130人います。

それに加えて、1年間に最長3カ月の「短期免許」を取得して日本に遠征してくる外国人騎手や、地方競馬所属馬の出走にあわせて遠征してくる地方競馬所属騎手が出走馬に騎乗することもあります。

現在所属している女性騎手は、藤田菜七子騎手ただひとり。しかし今度、藤田騎手を目標とする女性騎手がどんどん増えてくることでしょう

外国人騎手の躍進

騎手の勢力図は、ミルコ・デムーロ騎手クリストフ・ルメール騎手の2人が外国人として初めてJRAの通年免許を取得した2015年からガラッと変わりました。それは、2人の勝率・複勝率の変遷を見ても明らかでしょう。

まずは、ミルコ・デムーロ騎手。

勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
2010年 19% 25% 36% 140% 98%
2011年 16% 31% 41% 71% 82%
2012年 19% 32% 42% 120% 94%
2013年 13% 26% 34% 66% 75%
2014年 12% 23% 35% 75% 64%
2015年 19% 33% 42% 107% 83%
2016年 18% 31% 43% 80% 79%
2017年 26% 41% 53% 86% 83%
2018年 24% 43% 55% 81% 82%

※M.デムーロ騎手2010年以降の集計結果

続いて、クリストフ・ルメール騎手です。

勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
2010年 16% 27% 37% 89% 82%
2011年 11% 22% 29% 60% 76%
2012年 15% 28% 38% 90% 90%
2013年 17% 30% 40% 113% 85%
2014年 15% 26% 40% 67% 87%
2015年 20% 35% 48% 80% 83%
2016年 24% 38% 50% 88% 83%
2017年 25% 42% 55% 78% 85%
2018年 24% 41% 55% 70% 83%

※C.ルメール騎手2010年以降の集計結果

2015年を境に、ミルコ・デムーロ騎手とクリストフ・ルメール騎手の勝率・複勝率(3着以内に入る確率)は急上昇。とくに2017年、2018年にいたっては、2人とも複勝率が55%近辺をキープしています。驚異的な数字です。

この2人がレースに出走していれば、2回に1回以上は3着以内に食い込んでいるということです。

ミルコ・デムーロ騎手とクリストフ・ルメール騎手に限らず、外国からやってくる騎手のレベルは年々、高くなっています。馬券戦略上、無視することはできません。

「エージェント制度」の確立

また、近年のトピックスとなっているのが「騎乗依頼仲介者制度」、いわゆる「エージェント制度」です。

エージェント制度は、2006年に正式に導入されました。エージェントは騎手の「代理人」として、調教師から打診される騎乗依頼などのマネジメントを行います。

エージェント制度が確立されたことにより、騎手は馬主や調教師との人間関係に縛られることなく、「騎乗依頼が来ている馬の中から、最も強い馬に乗る」というシンプルでドライな決断を下しやすくなりました。

騎乗依頼仲介者は、JRAの公式サイトで公開されています。1人の仲介者は最大「騎手3人+減量騎手1人」の計4人を担当することが許されており、担当しているどの騎手にどの馬をあてがうかも仲介者の裁量のひとつです。エージェントに注目して騎手の騎乗馬をチェックするのもおもしろいかもしれませんね。

競馬の調教師について

調教師は厩舎の「社長」

競走馬の調教や出走計画を担うのが調教師です。

日本では昔から、騎手を引退後に調教師に転身する例が多いため、競馬業界内の用語で「テキ(「騎手」の「騎」と「手」を逆にした言葉)」と呼ばれます。

中央競馬には、関東に美浦トレーニングセンター、関西に栗東トレーニングセンターという2大トレーニングセンターがあります。調教師はそのトレーニングセンター内に厩舎を構え、馬の世話をする厩務員や調教に騎乗する調教助手を雇い、いわば「社長」として厩舎を運営していきます。

【まとめ】

中央競馬は芝、ダート(砂)、平地、障害とバラエティに富んだレースが組まれており、競馬場にも直線の長い競馬場や短い競馬場、大回りの競馬場や小回りの競馬場などさまざまな特徴があります。それらの要素に馬の能力・個性を加味し、どのような騎手が乗るかも考えながら予想を組み立てていきましょう。

アバター

競馬予想大学編集部

投稿者の記事一覧

競馬歴10年以上のスタッフが担当。データの取り扱いが得意で、馬券の収支に直結するデータを配信することを心掛けています。競馬予想大学を通して1人でも多くの方が競馬で勝つ楽しみを味わって頂けるよう全力を尽くします。

関連記事

  1. 競馬で儲けるための6つの条件とは!?【競馬入門】
  2. 競馬の距離・レース条件【競馬入門】
  3. 夏競馬の基礎知識
  4. 単勝馬券の基礎知識
  5. 競馬情報の集め方・見方【競馬入門】
  6. 斤量を徹底解剖
  7. レースの見方・楽しみ方【競馬入門】
  8. 競馬で勝つには「万馬券狙い」が有効な理由

新着記事

人気競馬書籍の著者で、各種メディアでも活躍する講師陣が、競馬予想に役立つ情報を”完全無料で”お届けします。競馬予想大学には、オッズ・日刊コンピ・過去データ分析・血統・調教と各分野のプロフェッショナルの講師陣が在籍しています。

アーカイブ

カレンダー

2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
PAGE TOP