レース見解

京王杯2歳ステークス2018の最新見解・データ

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

11月3日(土)に東京競馬場では第54回京王杯2歳ステークス(G2)が行われる。

昨年は1.8倍の人気に応え、タワーオブロンドンが勝利。その後も朝日杯フューチュリティステークスで3着と好走していた。それでも過去にはオルフェーヴルやモーリスが人気で敗れているようなレースで、簡単にはいかないレースという側面も持っている。今年は少頭数で固い決着となるのだろうか。

ここからは過去10年のデータを参考に、京王杯2歳ステークスを解析していきたい。

[人気]信頼度の低い1番人気だが…

京王杯2歳ステークスにおいて、1番人気の信頼度は低く、過去10年で勝利したのは昨年のタワーオブロンドンの1度のみとなっている。

ただ、直近4年に関しては、全て馬券圏内に入っており、近年の傾向は変化しつつある可能性も秘めているのだ。過去を振り返れば、2010年にはオルフェーヴルが4着、2013年にはモーリスが6着に敗れているように、この時期の1400mという距離をこなすためには能力だけではカバーしきれない部分があるのかもしれない。

また2010年から2014年までの勝ち馬は、5~11番人気と波乱傾向であったが、2015年は2番人気のポールライトニング、2016年には3番人気のモンドキャンノ、昨年は1番人気のタワーオブロンドンと、徐々に平穏な決着へシフトしているのかもしれない。

このレースはルメール騎手が2連覇中も、今年はファンタジーステークスに出走予定のため途切れることとなる。その代わりは、また外国人騎手なのだろうか。

今年のメンバーでは、1番人気が予想されるファンタジスとの扱いがカギになりそうだ。鞍上は武豊騎手で、人気は集中しそう。それを追う2番人気がアウィルアウェイだろうか。こちらはM.デムーロ騎手が騎乗予定である。3番人気の予想されるアスターペガサスは福永騎手を配し、勝負気配だ。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 10% 30% 50% 18% 68%
2番人気 10% 20% 30% 57% 64%
3番人気 20% 20% 30% 137% 60%
4番人気 0% 20% 50% 0% 134%
5番人気 30% 40% 40% 376% 139%
6番人気 0% 20% 20% 0% 73%
7番人気 10% 20% 20% 123% 94%
8番人気 0% 0% 20% 0% 125%
9番人気 0% 10% 10% 0% 104%
10番人気 0% 0% 0% 0% 0%
11番人気 10% 10% 10% 344% 77%
12番人気 0% 0% 0% 0% 0%
13番人気 0% 0% 13% 0% 325%
14番人気 14% 14% 14% 884% 141%
15番人気 0% 0% 0% 0% 0%
16番人気 0% 0% 0% 0% 0%
17番人気 0% 0% 0% 0% 0%
18番人気 0% 0% 0% 0% 0%

※京王杯2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[間隔]理想は中3週以上

京王杯2歳ステークスにおいて、3着以内に入った30頭中、23頭が中3週以上間隔を空けて挑んできた馬だった。

2013年には連闘で挑んだカラダレジェンドが勝利しているものの、これは例外と考えていいだろう。中1週に関しても2011年にレオアクティブが5番人気で勝利しているが、2014年の1番人気ニシノラッシュは3着、2016年の2番人気コウソクストレートが4着に敗れているのだ。

中2週のローテーションになると、2,3着馬もちらほら出てくるようになるが、それでも相手まで。2014年には2番人気のワキノヒビキが7着に敗れていたこともあるように、あまり信頼度は高くない。軽視もしくは馬券に組み込んでも3着までという形でいいのではないだろうか。

今年のメンバーでは、未勝利戦を圧勝したプライムが連闘で出走を予定している。牝馬のココフィーユも中1週での参戦予定だ。短いローテーションはこの2頭のみ。基本は軽視する方向でいいだろう。

レース間隔 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
連闘 50% 50% 50% 785% 210%
中1週 5% 5% 10% 77% 28%
中2週 0% 3% 13% 0% 113%
中3週 14% 23% 23% 110% 73%
中4~8週 6% 17% 28% 208% 120%
中9~24週 9% 18% 23% 63% 48%

※京王杯2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[性別]牡馬が圧倒的な成績

京王杯2歳ステークスにおいて、3着以内に入った30頭中、28頭が牡馬だった。

牝馬で馬券に絡むことができた2頭は、2009年のアニメイトバイオと、2016年のレーヌミノルのみで、いずれも2着だった。レーヌミノルに関しては、2.0倍の1番人気であり、それでも2着に敗れるのだから牝馬にとって厳しいレースであることは間違いないだろう。また、アニメイトバイオは9.7倍の4番人気だった。馬券に絡んだ馬は、単勝オッズ10倍を切る人気を集めていた馬ということになる。

今年のメンバーでは、アイルアウェイが上位人気に支持されそうな牝馬だ。それでもアタマなしと考えて馬券を組むといいだろう。ただし、逆に考えれば2,3着候補としては信頼度が高いはず。いずれにせよ注目馬であることに変わりはない。

性別 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
牝馬 0% 7% 7% 0% 15%
牡馬・セン馬 9% 16% 24% 144% 107%

※京王杯2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[馬体重]馬格のある馬から入りたい

京王杯2歳ステークスにおいて、3着以内に入った30頭中、27頭が馬体重450キロ以上と、馬格のある馬だった。

これからデビューを目指す馬も多いなか、馬体重の軽い仕上がりの早い馬は、京王杯2歳ステークスでは苦戦しているということになる。馬格がありながらも、早めに始動出来て、ここまで駒を進めてこられた馬をチョイスしていくと良さそうだ。

特に、牝馬は全ての馬が450キロ未満で敗れており、馬券の相手としても不要である。今年のメンバーでは、牝馬のココフィーユは前走が434キロで、これは典型的な消しパターンに該当する。人気の予想されるアウィルアウェイに関しても前走の馬体重は454キロだったので、馬体重を減らすようなら危険な人気馬になるかもしれない。

そのほかにも、メイショウオニテやラバストーンも前走で450キロ台だったため、当日の馬体重チェックは必ず行うようにしよう。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
400~419kg 0% 0% 0% 0% 0%
420~439kg 0% 0% 0% 0% 0%
440~459kg 6% 11% 14% 142% 53%
460~479kg 5% 18% 31% 59% 160%
480~499kg 6% 9% 18% 200% 78%
500~519kg 14% 24% 29% 94% 88%
520~539kg 25% 25% 25% 162% 77%
440kg以上 8% 15% 23% 125% 97%

※京王杯2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[脚質]速い上がりは必須項目か

京王杯2歳ステークスにおいて、3着以内に入った30頭中、25頭が前走で上がり3ハロンタイム5位以内の末脚を繰り出していた馬だった。

府中の長い直線を先行して押し切るのは、この時期の2歳馬にとって容易なことではないだろう。道中はしっかりと脚を溜めて、直線勝負が出来る馬から探したい。

今年のメンバーでは、前走のダリア賞を33秒4の上がりタイムで快勝したアイルアウェイがこのデータから推奨される馬となるだろう。人気の予想されるファンタジストに関しては、34秒5までしか速い上がりを繰り出せていない。末脚勝負では分が悪そうである。

上がり3ハロンタイム 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1位 25% 42% 42% 205% 103%
2位 8% 31% 39% 48% 138%
3位 22% 22% 44% 200% 104%
4~5位 0% 10% 14% 0% 35%
6位~ 4% 8% 14% 131% 91%
1~5位 11% 24% 31% 88% 86%
前走1位 8% 15% 15% 58% 31%
前走2位 8% 24% 36% 92% 108%
前走3位 8% 13% 25% 170% 186%
前走4~5位 5% 16% 21% 33% 91%
前走6位~ 6% 6% 14% 212% 80%
前走1~5位 8% 17% 23% 87% 94%

※京王杯2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[前走距離]距離短縮馬は苦戦傾向

京王杯2歳ステークスにおいて、3着以内に入った30頭中、22頭が前走と同距離もしくは距離延長で挑んだ馬だった。

距離短縮で挑んだ馬は、昨年も3番人気のエントシャイデンが7着に敗れている。2012年にはテイエムイナズマが1番人気で9着、2011年には新潟2歳ステークスを勝ってここに挑んだモンストールが1.6倍の支持を集めながら4着に敗れている。いっぽうで、距離延長で挑んだ馬は、昨年は該当馬2頭で、その2頭ともに馬券に絡んだ。2016年はワンツーフィニッシュを決めているように、近年は距離延長組が優勢となっている。

今年のメンバーでは、函館2歳ステークスから挑むアスターペガサスやカルリーノ、小倉2歳ステークスから挑むシングルアップやファンタジストが該当している。この中から馬券に絡む馬が1頭は現れることだろう。距離短縮で札幌2歳ステークスから挑むラバストーンはマイナス評価と言えそうだ。

前走距離 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
同距離 8% 13% 19% 72% 89%
今回延長 7% 20% 24% 252% 99%
今回短縮 5% 10% 19% 44% 80%

※京王杯2歳ステークス 2008年以降の集計結果

[まとめ]軸として固いのはあの人気馬か

ここまでのデータをまとめよう。

人気:1番人気の信頼度低いが、近年は平穏傾向

レース間隔:レース間隔に余裕を持った馬の成績が良い

性別:牡馬が圧倒的有利 牝馬は人気なら

馬体重:馬格のある馬から 軽量馬は過信しないように

脚質:速い上がりが使える馬を

前走距離:前走と同距離もしくは距離延長馬を信頼

今年は登録段階で9頭と、過去10年で最も少ない出走頭数となることが決まっている。アウィルアウェイやファンタジストなど、抜けた存在の馬も多く、過度な波乱は期待できなさそう。データを参考に、効率よく馬券を組み立てて的中を掴みたい。

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