レース見解

オールカマー2018の最新見解・データ

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

9月23日(日)に中山競馬場では第64回オールカマー(G2)が行われる。

過去10年の勝ち馬のなかには、ゴールドアクターやマツリダゴッホといった、有馬記念の勝ち馬を多く輩出しているレースである。こういった名馬が出るレースだけあって、固い決着になることが多く、3連単で10万円を超えたのは、過去10年で1度のみ。これは12番人気のクリールカイザーが3着に入ったことが影響しているものであり、馬連の万馬券はなし。1000円未満の配当になることも4度あった。「荒れないレース」ということを念頭に置いて検討を進めていきたい。

今年は2017年のクラシック路線を賑わせたレイデオロやアルアイン、ダンビュライトなど13頭が出走を予定している。例年通り、今年も固い決着となるのか? 久しぶりの大波乱決着になるのか? 過去10年のデータを用いてオールカマーを解析していきたい。

[人気]勝ち馬は5番人気以内から

オールカマー過去10年の勝ち馬のうち、9頭が5番人気以内の馬だった。唯一の例外は2013年の勝ち馬ヴェルデグリーン(9番人気・38.0倍)のみとなっている。

また、二けた人気で馬券に絡んだ馬も、過去10年で1頭しか出ておらず、2014年のクリールカイザーのみと苦戦傾向だ。それと合わせて単勝オッズが50倍以上の馬も、0-0-0-47と馬券に絡んでいない。

馬券圏内の多くは単勝オッズ9.9倍以内の馬ばかりで、9-6-4-15と、馬券圏内30頭中19頭がこれに該当していた。今年のメンバーでは、レイデオロ、アルアイン、ダンビュライト、ガンコあたりが上位人気に支持されそうである。レイデオロに関しては、弟のレイエンダが同じ舞台で敗れたばかり。兄は勝利出来るのだろうか。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 30% 70% 80% 48% 104%
2番人気 20% 30% 50% 103% 85%
3番人気 20% 30% 40% 122% 80%
4番人気 0% 10% 10% 0% 39%
5番人気 20% 20% 20% 151% 50%
6番人気 0% 20% 50% 0% 170%
7番人気 0% 10% 20% 0% 79%
8番人気 0% 0% 10% 0% 41%
9番人気 10% 10% 10% 380% 60%
10番人気 0% 0% 0% 0% 0%
11番人気 0% 0% 0% 0% 0%
12番人気 0% 0% 13% 0% 106%
13番人気 0% 0% 0% 0% 0%
14番人気 0% 0% 0% 0% 0%
15番人気 0% 0% 0% 0% 0%
16番人気 0% 0% 0% 0% 0%
17番人気 0% 0% 0% 0% 0%
18番人気 0% 0% 0% 0% 0%

※オールカマー 2008年以降の集計結果

[年齢]4~6歳を中心に

オールカマー過去10年において、3着内に入った30頭中、27頭が4~6歳馬だった。7歳馬で勝利したのは2010年のシンゲンのみで、これを除くと3着までしか来ていない。相手に選んでも、3着までと考えるのが良さそうだ。

また、馬券圏内に最も多く入っている5歳馬が、単勝回収率も100%と好成績を残している。中心は5歳馬として馬券を組み立てると、良い買い目を構築できそうである。

年齢 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
3歳 0% 0% 0% 0% 0%
4歳 9% 23% 32% 48% 89%
5歳 8% 14% 25% 100% 74%
6歳 9% 22% 25% 41% 47%
7歳 5% 5% 15% 36% 40%
8歳 0% 0% 0% 0% 0%

※オールカマー 2008年以降の集計結果

[間隔]近年のトレンドは夏に使われなかった馬

オールカマー過去10年の勝ち馬のうち、8頭が前走から中12週以上間隔を空けていた馬だった。

このデータは現在、8年連続で継続しており、昨年は馬券圏内を独占した。また、2008年を除くと、9年連続で2頭以上の馬がこのデータに該当している。3連系の馬券では、このデータを満たせる馬を必ず複数絡めるようにしたい。

間隔 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
中11週以上 13% 25% 33% 118% 82%
中11週未満 3% 5% 11% 7% 34%

※オールカマー 2008年以降の集計結果

[東西]関東馬が圧倒的有利

まずは東西の内訳をみていこう。

関東馬8-3-8-69

関西馬2-7-2-43

関西馬は単勝回収率が16%しかなく、配当妙味は期待できない。昨年も関西馬のステファノスが1番人気で2着に敗れているように、アタマとして狙うのは危険だ。関西馬で馬券に絡んだ11頭に関しては、8頭が1~3番人気内に支持されていた馬だった。上位人気かつ、関西馬であれば相手に選んでいい、ということになりそうだ。

また、過去10年のうち8年で、関東馬が2頭以上馬券に絡んでいた。1頭も馬券に加えないということはないようにしよう、

調教師分類 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
美浦 9% 13% 22% 81% 61%
栗東 4% 17% 20% 16% 47%

※オールカマー 2008年以降の集計結果

[馬体重]500キロ未満が有利

オールカマー過去10年において、3着内に入った30頭中、25頭が馬体重500キロ未満の馬だった。勝ち馬に関しては過去10年で9頭がこのデータに該当しており、大型馬で勝利したのは2011年のアーネストリー(522キロ)のみだった。

500キロ以上だった馬に関しては1-3-1-33で、馬券に絡んだのは5頭のみ。単勝回収率は僅かに3%しかない。2015年ロゴタイプ(2番人気・4着)、2014年サトノノブレス(1番人気・16着)、2012年ルルーシュ(1番人気・4着)と、人気でも結果が出ていないので注意したい。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
500キロ未満 9% 15% 24% 75% 63%
500キロ以上 3% 11% 13% 3% 35%

※オールカマー 2008年以降の集計結果

[脚質]33秒~34秒台前半の上がり3ハロンタイムが必要

ペース次第ではあるが、スローペースでも34秒台前半の上がり3ハロンタイムが必要である。過去10年の勝ち馬のうち7頭が上がり3ハロンタイム3位以内の馬だった。

また、4コーナーで10番手以下だった馬は勝てていないだけでなく、3着以内にも入れていない。極端な追い込み馬は凡走があることを警戒しよう。このデータに該当した昨年のモンドインテロは、2番人気ながら9着に敗れている。

4角位置 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1~9番手 10% 20% 31% 82% 80%
10番手~ 0% 0% 0% 0% 0%

※オールカマー 2008年以降の集計結果

[前走]重賞組ばかりが馬券圏内に

オールカマー過去10年において、3着内に入った30頭中、28頭が前走で重賞競走に出走していた馬だった。

内訳は10-10-8-79で、オープン特別以下だった馬は0-0-2-29という結果になっている。重賞組に関しては、勝ち馬10頭のうち6頭が前走でG1レースに出走していた馬だった。実績上位の馬が、人気に応えて結果を出すことが多い印象である。

オープン特別以下だった馬で、馬券に絡むことが出来た2頭は、いずれも前走が札幌日経オープンに出走していた馬だった。このレースを勝ってここに挑んだ馬は、昨年のモンドインテロのように、人気でも馬券に絡んでいない。人気薄かつ前走札幌日経オープン組だけを3着候補としておさえたい。

また、前走も勝利して、オールカマーを制した馬はアーネストリーの1度のみ。前走で負けている馬から勝ち馬はチョイスするようにしよう。

前走クラス 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1600万下 0% 0% 0% 0% 0%
OPEN特別 0% 0% 10% 0% 55%
G3 4% 9% 17% 83% 53%
G2 7% 7% 19% 22% 42%
G1 23% 50% 54% 112% 107%

※オールカマー 2008年以降の集計結果

[血統]サンデーサイレンス系もしくはロベルト系が重要

オールカマー過去10年において、3着内に入った30頭中、29頭が父もしくは母父にサンデーサイレンス系か、父がロベルト系の血を持った馬だった。出走数が多いとはいえ10-10-9-85と、はっきりとした傾向が出ている。これらの血統を持たなかった馬は0-0-1-27で、2014年のクリールカイザーのみが該当。素直にこのデータを信用して、条件を満たす馬で馬券を組み立てたい。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
9% 18% 25% 70% 62%
× 0% 0% 4% 0% 30%

※父もしくは母父にサンデーサイレンス系もしくは父ロベルト系を○とする オールカマー 2008年以降の集計結果

[まとめ]上位人気を中心に、血統や馬体重で絞り込みを

ここまでのデータをまとめていこう。

人気:上位人気が中心 5番人気以内

単勝オッズ9.9倍以内

年齢:4~6歳 7歳は相手まで

レース間隔:夏使われなかった馬を

東西:関東馬が圧倒的に有利 過去10年中8年で複数の関東馬が馬券圏内

馬体重:500キロ未満が強い

脚質:先行でき、速い上がり3ハロンタイムに対応できる馬

前走:前走重賞組から オープン特別以下だった馬は札幌日経オープンを負けた馬のみ

血統:父もしくは母父にサンデーサイレンス系か、父ロベルト系

これらのデータを組み合わせつつ消し込んでいけば、大きく絞り込みが可能になることだろう。この条件を満たしたとしても、穴馬の出番は無い可能性が高い。上位人気を中心に、うまく絞って馬券を組み立てていこう。

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