レース見解

セントライト記念2018の最新見解・データ

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

9月17日(祝)に中山競馬場では第72回朝日杯セントライト記念(G2)が行われる。過去の勝ち馬にはナカヤマフェスタや、フェノーメノ、キタサンブラックなど、その後のG1戦線でも大活躍することとなる馬が、このレースを勝利していった。

今年はダービーで3着に入ったコズミックフォースや、レイデオロの弟レイエンダなど、全部で17頭がエントリーしている。ここ2年こそ平穏な決着が続いているが、3年前は1~3番人気が揃って馬券圏外に敗れ、3連単で61万馬券が飛び出した。近年の傾向通り、今年も平穏な結果となるのか? それとも大波乱が起きるのか? あらゆる角度からセントライト記念を解析していこう。

[人気]1ケタ人気馬を中心に

セントライト記念の過去10年における勝ち馬は、すべて1ケタ人気の馬だった。1~3番人気が6勝で、それ以下が4勝という結果になっている。また、1・2番人気が絡む際の傾向も出ている。2017年、2016年、2014年は1・2番人気ともに馬券圏内に入り、2015年と2013年はともに馬券圏外に敗れている。2012年以前はどちらかが馬券に絡んでいた。

穴馬については、10番人気以下の妙味が期待できない。過去10年で馬券に絡んだのはわずかに3頭のみで、複勝回収率も34%と低い。2015年のジュンツバサ、2014年のタガノグランパ、2012年のスカイディグニティのみ。上位人気を中心に馬券を組み立てるようにしたい。複数の穴馬は不要と考えていいだろう。

1番人気についても触れておこう。セントライト記念における1番人気は複勝率60%である。そのほとんどが前走でダービーに出走していたのだが、ダービーで1番人気だった馬か、着差なしに好走していた馬のみ勝利している。2017年のアルアインはダービーで4番人気5着だった。2016年の勝ち馬ディーマジェスティや、2014年の勝ち馬イスラボニータは、ともにダービーで1番人気だった。2012年の勝ち馬フェノーメノはダービーでハナ差に敗れている。こういったタイプならセントライト記念を勝てると考えていいだろう。

今年はダービーで1番人気のダノンプレミアムの出走もなく、着差のなかった馬も不在。今年のセントライト記念で人気が予想されるレイエンダにとって追い風となるデータになりそうだ。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 30% 50% 60% 48% 75%
2番人気 20% 40% 50% 104% 78%
3番人気 10% 30% 50% 62% 93%
4番人気 10% 20% 30% 64% 79%
5番人気 0% 10% 20% 0% 62%
6番人気 20% 20% 30% 343% 113%
7番人気 0% 0% 10% 0% 60%
8番人気 0% 0% 0% 0% 0%
9番人気 10% 20% 20% 185% 128%
10番人気 0% 0% 20% 0% 133%
11番人気 0% 0% 0% 0% 0%
12番人気 0% 0% 0% 0% 0%
13番人気 0% 0% 0% 0% 0%
14番人気 0% 11% 11% 0% 126%
15番人気 0% 0% 0% 0% 0%
16番人気 0% 0% 0% 0% 0%
1~2人気 25% 45% 55% 76% 76%
1~3人気 20% 40% 53% 71% 82%
1~5人気 14% 30% 42% 55% 77%

※セントライト記念 2008年以降の集計結果

[東西]騎手も厩舎も関東を選びたい

セントライト記念における過去10年の勝ち馬9頭は、関東馬だった。また、鞍上についても、関東所属の騎手が9勝しているレースである。2,3着についてはほぼ同数となっており、勝ち馬を見つける際に役立つデータと言えそうだ。

関西の騎手は、昨年のルメール騎手が1番人気のアルアインに騎乗し2着。2015年には岩田騎手騎乗のサトノラーゼンが1番人気で5着に敗れている。また、厩舎別では、人気薄が中心に馬券に絡んでいる印象で、池江・藤原英・友道といった関西リーディング上位厩舎のみをおさえるといいだろう。上位厩舎が意図をもって東上させる馬に注目したい。

今年のメンバーでは、ギベオン(藤原英)やアドマイヤアルバ(須貝)、タニノフランケル(中竹・角居)、ダブルフラット(中竹・角居)あたりが該当してきそうである。ギベオンは人気が予想されているが、それ以外の馬の滑り込みには注意したい。

[間隔]夏を休養に充てた馬から

セントライト記念における3着内馬30頭中、20頭が中11週以上間隔をあけた馬だった。20頭の内訳は、ダービーやラジオNIKKEI賞、青葉賞といった重賞組が19頭、条件組が1頭といった内容である。

それ以外の10頭に関しては、前走が新潟だった馬が7頭で、その他は札幌か福島だった。関西圏の条件戦を夏に使われた馬は馬券に絡んでいないことを覚えておきたい。

今年のメンバーでは、タニノフランケルメイショウロセツが前走小倉だった。こういったタイプは馬券に絡めていない。

間隔 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
中1週 10% 10% 10% 62% 23%
中2週 0% 9% 9% 0% 103%
中3週 7% 21% 29% 132% 102%
中4~10週 2% 7% 10% 14% 24%
11週以上 9% 15% 24% 60% 67%

※セントライト記念 2008年以降の集計結果

[馬体重]470キロ以上が堅実

セントライト記念における3着内馬30頭中、22頭が馬体重470キロ以上だった。470キロ未満だった馬は複勝回収率32%と配当妙味も期待できない。22頭から漏れた8頭に関しては、5番人気以内に支持されていた馬のみで、6番人気以下だった馬は0-0-0-33と結果が出ていない。人気のない軽量馬は軽視してしまって問題ないだろう。

人気を集めた馬に関しても、人気<着順という結果になることがほとんど。2009年にはアドマイヤメジャーが1番人気で4着に敗れている。昨年はサトノクロニクルが462キロで出走。3番人気3着だった。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
420~439kg 0% 9% 9% 0% 15%
440~459kg 5% 14% 14% 20% 32%
460~479kg 4% 10% 19% 5% 51%
480~499kg 4% 8% 17% 15% 73%
500~519kg 10% 15% 20% 141% 43%
520~539kg 33% 44% 44% 413% 138%
470キロ以上 8% 14% 20% 69% 69%
470キロ未満 2% 10% 15% 8% 32%

※セントライト記念 2008年以降の集計結果

[前走]ダービー組と条件組の取捨

セントライト記念における勝ち馬のうち、6頭が前走でダービーに出走していた馬だった。残りの4勝は、ラジオNIKKEI賞が1勝、1000万組が2勝、500万組1勝となっている。

前走距離別に見てみると、1800~2200m組が4勝、2400m組が6勝となっており、1600m以下から勝ち馬は出ていない。セントライト記念が2200mで、いわゆる非根幹距離のレースであり、根幹距離とは問われる適性が違うのだろう。1800mや2200mの非根幹距離で好走していたタイプや、根幹距離で負けていたタイプの巻き返しを狙うようにすると良さそうだ。

前走が重賞以外だった馬は、あまり人気を集めることがない。そのなかでも人気を集めた馬は好走率が高い。昨年もミッキースワローが2番人気で1着。2013年にはユールシンギングが3番人気で1着と春の実績馬を逆転することもあった。

前走クラス 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
未勝利 0% 0% 0% 0% 0%
500万下 2% 2% 7% 13% 31%
1000万下 5% 15% 18% 63% 81%
1600万下 0% 0% 0% 0% 0%
OPEN特別 0% 0% 0% 0% 0%
G3 4% 9% 22% 27% 44%
G2 0% 17% 33% 0% 71%
G1 19% 32% 42% 140% 106%

※セントライト記念 2008年以降の集計結果

前走距離 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1400m 0% 0% 0% 0% 0%
1500m 0% 0% 0% 0% 0%
1600m 0% 0% 0% 0% 0%
1700m 0% 0% 0% 0% 0%
1800m 8% 10% 23% 46% 64%
2000m 0% 6% 6% 0% 15%
2200m 5% 14% 19% 88% 115%
2400m 16% 27% 38% 117% 97%
2600m 0% 0% 0% 0% 0%

※セントライト記念 2008年以降の集計結果

[血統]父サンデーサイレンス系が圧倒

セントライト記念における3着内馬30頭中、26頭が父か母父にサンデーサイレンス系の血を持った馬だった。サンデーサイレンス系を持たない馬は0-4-0-37と勝ち馬は出ていない。

馬券に絡んだ4頭は、3番人気以内に支持を受けていた馬か、父ロベルト系の馬だった。

2008年のマイネルチャールズ(1番人気)、2010年ヤマニンエルブ(3番人気)が上位人気馬で、それ以外は2015年のミュゼエイリアン(父スクリーンヒーロー)、2012年のスカイディグニティ(父ブライアンズタイム)がロベルト系で該当している。

今年のメンバーでは、ジェネラーレウーノが父スクリーンヒーローで、父ロベルト系。上位人気馬ではレイエンダもこのデータ該当馬だ。オウケンムーンもサンデーサイレンス系を持たない馬。人気次第では馬券に組み込む必要がありそうである。

勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
サンデーサイレンス系 11% 14% 23% 86% 62%
その他 1% 11% 13% 8% 52%

※セントライト記念 2008年以降の集計結果

[まとめ]データを使って絞り込めば…

ここまでのデータをまとめていこう。

人気:1ケタ人気馬を中心に 大穴馬の好走はほとんどない
東西:関東馬・関東騎手有利
レース間隔:夏は休養した馬 そうでない馬は前走で新潟・福島・札幌のみ
馬体重:470キロ以上< 前走:ダービー組を中心に 重賞以外は人気を集めれば 血統:父、もしくは母父にサンデーサイレンス系

これらのデータを頼りに、残る馬から馬券を組み立てていこう。極端な人気薄は馬券に絡まない。無駄な買い目を省き、少点数での的中を目指したい。

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