京成杯オータムハンデは、2012年から始まったサマーマイルシリーズの、最終戦に指定されているレースである。
中山の開幕週で、ハンデ戦ということもあり、2015年には3連単で222万馬券が出たこともあった。いっぽうで、上位人気馬も堅実に走れているレースでもある。また、過去10年で横山典騎手や田辺騎手が、連勝することもあったように、トリッキーな中山のマイル戦を、上手く乗れる騎手にも注目してきたい。
特に田辺騎手は、2015年にフラアンジェリコ(13番人気)で勝利したこともあれば、昨年はグランシルク(1番人気)できっちりと勝利。今年はどの馬に騎乗するのか気になるところだ。
ここからは、新潟で代替解された2014年を含む過去10年のデータを参考に京成杯オータムハンデを解析していこう。
目次
[人気]1番人気連勝中 アタマ波乱少ない
京成杯オータムハンデ過去10年の勝ち馬10頭中9頭が、単勝オッズ10倍以内の馬だった。そのなかでも1~3番人気が8勝しており、100倍以上の馬は馬券に絡んでいない。ハンデ戦にもかかわらず、荒れないのが京成杯オータムハンデの特徴と言えるだろう。
ただし、2着馬に関しては、10倍以内が過去10年で1頭しか馬券に絡んでいない。上位人気から中穴を相手に馬券を構成すると良さそうだ。人気別では2番人気の相性が良い。覚えておこう。
今年のメンバーでは、ロジクライや、ヒーズインラブ、ワントゥワンなどの人気が予想される。ここからの条件を満たす馬を選んでいきたい。
人気 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 20% | 20% | 20% | 58% | 28% |
2番人気 | 40% | 50% | 70% | 208% | 147% |
3番人気 | 20% | 20% | 40% | 122% | 91% |
4番人気 | 10% | 10% | 20% | 77% | 49% |
5番人気 | 0% | 0% | 10% | 0% | 33% |
6番人気 | 0% | 20% | 30% | 0% | 104% |
7番人気 | 0% | 20% | 40% | 0% | 155% |
8番人気 | 0% | 10% | 10% | 0% | 43% |
9番人気 | 0% | 0% | 10% | 0% | 73% |
10番人気 | 0% | 10% | 10% | 0% | 47% |
11番人気 | 0% | 20% | 20% | 0% | 130% |
12番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
13番人気 | 10% | 10% | 10% | 627% | 122% |
14番人気 | 0% | 10% | 10% | 0% | 188% |
15番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
16番人気 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
1~3人気 | 27% | 30% | 43% | 129% | 88% |
※京成杯オータムハンデ 2008年以降の集計結果
単勝オッズ | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
2.0~2.9 | 33% | 33% | 33% | 93% | 46% |
3.0~3.9 | 40% | 40% | 40% | 132% | 58% |
4.0~4.9 | 25% | 38% | 38% | 121% | 73% |
5.0~6.9 | 17% | 17% | 50% | 101% | 114% |
7.0~9.9 | 13% | 13% | 27% | 101% | 72% |
10.0~14.9 | 0% | 14% | 27% | 0% | 98% |
15.0~19.9 | 0% | 13% | 13% | 0% | 55% |
20.0~29.9 | 0% | 20% | 27% | 0% | 164% |
30.0~49.9 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
50.0~99.9 | 5% | 9% | 9% | 285% | 140% |
100.0~ | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※京成杯オータムハンデ 2008年以降の集計結果
[年齢]3~5歳が中心
京成杯オータムハンデ過去10年の勝ち馬10頭中9頭が3~5歳馬だった。2015年の勝ち馬フラアンジェリコのみ7歳で、このデータは過去30年の勝ち馬に広げてみても、30頭中27頭が3~5歳と、長く継続しているデータなのである。
また、2,3着については3~7歳まで手広く構えたい。8歳以上は馬券に絡んでいないので軽視する方向でいいだろう。
今年は3、4歳馬の出走が無い予定で、8歳以上も出走なし。5歳馬を中心に6、7歳馬を相手候補として考えていこう。
年齢 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
3歳 | 9% | 14% | 27% | 34% | 88% |
4歳 | 10% | 15% | 20% | 65% | 55% |
5歳 | 11% | 18% | 23% | 58% | 57% |
6歳 | 0% | 7% | 14% | 0% | 66% |
7歳 | 5% | 16% | 21% | 330% | 195% |
8歳以上 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※京成杯オータムハンデ 2008年以降の集計結果
[性別]出走少ない牝馬に注意
京成杯オータムハンデ過去10年の勝ち馬10頭中、7頭が牡馬だった。いっぽうで牝馬は2009年のザレマ(2番人気)、2008年キストゥヘヴン(3番人気)、2013年エクセラントカーヴ(3番人気)といった人気馬だけが勝利している。上位人気に入るようであれば、勝ち切る可能性まで含めてチェックするようにしたい。
勝ち馬以外でも2016年カフェブリリアント(6番人気・2着)や2011年アプリコットフィズ(7番人気2着)が連対を果たしていた。
今年のメンバーでは、ワントゥワンのみが牝馬での出走になりそうだ。人気を落としても相手候補には入れておくといいかもしれない。
性別 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
牡馬・セン馬 | 6% | 12% | 20% | 69% | 82% |
牝馬 | 13% | 22% | 22% | 85% | 64% |
※京成杯オータムハンデ 2008年以降の集計結果
[斤量]牡53~58キロ 牝52~55キロ
京成杯オータムハンデ過去10年の3着内馬すべてが、52キロ~58キロの斤量を背負った馬だった。51キロ以下や、58.5キロ以上など、極端に軽すぎる、重すぎる馬はNGとなるだろう。
今年のメンバーでは、54キロ~57キロの範囲内に全馬が収まった。幅広く構えて馬券を組み立てたい。
斤量 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
50kg | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
51kg | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
52kg | 33% | 33% | 33% | 180% | 70% |
53kg | 6% | 19% | 25% | 391% | 245% |
54kg | 5% | 13% | 18% | 31% | 58% |
55kg | 12% | 15% | 19% | 66% | 51% |
56kg | 3% | 3% | 16% | 9% | 54% |
56.5kg | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
57kg | 6% | 19% | 19% | 22% | 90% |
57.5kg | 0% | 17% | 33% | 0% | 101% |
58kg | 17% | 33% | 50% | 81% | 98% |
58.5kg | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
※京成杯オータムハンデ 2008年以降の集計結果
[馬体重]420キロ以上なら
京成杯オータムハンデの勝ち馬は、幅広い馬体重から出ていた。2013年のエクセラントカーヴは424キロで、2009年の勝ち馬ザレマは526キロ。その幅は100キロにも及んでいる。それくらい馬体重は手広い視点で判断するようにしたい。
ただし、幅広く構えるなかでも注意したいエリアがある。それは480~499キロの範囲だ。勝ち馬は2014年のクラレントのみ。しかもこの年は、新潟での代替開催だった。また、馬券に絡んだ馬は2012年のスマイルジャック(6番人気・2着)、2009年アップドラフト(14番人気・2着)と、人気薄のみということも覚えておきたい。
今年のメンバーでは、ウインガニオン(前走492キロ)、ショウナンアンセム(前走484キロ)の2頭が注意エリア該当馬だ。人気を落としそうな馬たちなので、穴馬候補とするといいかもしれない。
馬体重 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
400~419kg | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
420~439kg | 29% | 57% | 57% | 174% | 175% |
440~459kg | 10% | 25% | 40% | 38% | 107% |
460~479kg | 7% | 10% | 16% | 36% | 53% |
480~499kg | 2% | 6% | 6% | 9% | 48% |
500~519kg | 6% | 13% | 25% | 205% | 125% |
520~539kg | 11% | 11% | 22% | 83% | 61% |
※京成杯オータムハンデ 2008年以降の集計結果
[脚質]上がり3ハロンタイム1位が優秀
京成杯オータムハンデ過去10年の勝ち馬5頭が、上がり3ハロンタイム1位の馬だった。直近3年では1位の馬が連勝中である。さらに、前走の4コーナーで5番手以下だった馬が6連勝中で、過去10年の勝ち馬のうち7頭がこれに該当していた。
今年のメンバーでは、ストーミーシー、ロードクエスト、ワントゥワンなどがこのデータに該当しそうだ。特にワントゥワンは末脚が武器の馬。惜しい競馬が続いていたが、今回はチャンスかもしれない。
上がり3Fタイム | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 46% | 55% | 55% | 728% | 218% |
2位 | 0% | 21% | 43% | 0% | 174% |
3位 | 9% | 27% | 27% | 49% | 87% |
4位~ | 4% | 7% | 13% | 20% | 54% |
※京成杯オータムハンデ 2008年以降の集計結果
前走上がり3F | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 9% | 18% | 18% | 43% | 55% |
2位 | 7% | 13% | 13% | 36% | 26% |
3位 | 6% | 6% | 19% | 18% | 41% |
4位~ | 7% | 14% | 22% | 90% | 98% |
※京成杯オータムハンデ 2008年以降の集計結果
[前走]パターンごとに見極めれば
京成杯オータムハンデ過去10年の出走馬について、前走がどのような条件だったかを調べていこう。
G1:着順関係なし
G2:馬券に絡んでいない
G3:勝ち馬は連対馬から 3着内は1.0秒負けまで
オープン特別:1着馬のみ
条件クラス:新潟1400m戦のみ
この条件を満たす馬から選ぶようにしたい。今年のメンバーでは、上位人気に支持されそうなミッキーグローリーが前走福島の1600万条件だった。ルメール騎手騎乗だとしても疑ってかかりたい。
前走クラス | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回収 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
1000万下 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
1600万下 | 33% | 33% | 33% | 218% | 81% |
OPEN特別 | 5% | 7% | 7% | 20% | 53% |
G3 | 5% | 13% | 24% | 98% | 96% |
G2 | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% |
G1 | 12% | 29% | 35% | 56% | 103% |
※京成杯オータムハンデ 2008年以降の集計結果
[血統]父サンデーサイレンス系が強い
京成杯オータムハンデ過去10年の連対馬20頭中15頭が、父もしくは母父にサンデーサイレンス系の血を持つ馬だった。また、勝ち馬に関しては、過去10年で8頭が父サンデー系で、ここ5年は連勝中である。
サンデーサイレンス系でない馬に関しては、父がミスタープロスペクター系やロベルト系が候補に挙がってくるだろう。2017年マルターズアポジー(2番人気・4着)、2015年アルビアーノ(1番人気・7着)といった、この条件を満たさない馬が人気で敗れている。
今年のメンバーでは、ヒーズインラブがサンデーサイレンス系を持たないハービンジャー産駒だ。このデータは先週の新潟記念でもブラストワンピースが突破したデータ。勢いのあるハービンジャー産駒なら突破してきそうである。
[まとめ]開幕週でも差し馬を
ここまでのデータをまとめていこう。
人気:単勝オッズ10倍以内を軸に、10倍以上が相手
年齢:3~5歳が中心 2.3着には7歳まで
性別:牝馬の好走率が高い
斤量:手広く評価を 今年は全馬条件クリア
馬体重:480~499キロだけ苦戦
脚質:上がり3ハロンタイム上位が優秀
前走条件:パターンごとに照らし合わせて
血統:父サンデーサイレンス系が強い
開幕週でハンデ戦となると、斤量の恩恵を受けた馬や、先行馬を意識したくなるが、データ分析からは差し馬かつ上位人気を推奨する形となった。それでもデータから漏れる馬も多くおり、これらはバッサリと消せるのだろうか。効率良く、的中に近づけていきたい。