レース見解

新潟記念2018ブラストワンピースは3歳馬でも勝てるのか

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

今年のダービーでは2番人気に支持され、0.2秒差の5着と好走したブラストワンピース。ダービーまでは無傷の3連勝と、この春は活躍を見せていた。

今回は、菊花賞へ向けたステップレースに、新潟記念を陣営は選択。これは異例とも言えるローテーションだろう。関屋記念でもプリモシーンを出走させた、馬主のシルクレーシングは、牡馬でも夏重賞制覇を目論んでいる。

勝てば1983年にアップセッターが勝利した時以来の3歳馬勝利となるだけに、注目も集まっているが、果たしてこのチャレンジは実るのか? ブラストワンピースをあらゆる角度から分析していこう。

[騎手]勢いでどうか? 池添騎手

新潟芝2000mにおける池添騎手は、そもそも新潟での騎乗が少なく、勝率は0%である。ただ、先週はワールドオールスタージョッキーズの裏開催だったとはいえ、土日の新潟で6勝と大暴れ。そのうち芝で2勝しており良いイメージで乗っていることだろう。

新潟記念では2009年にサンライズベガで2着の経験があるものの、2010年にはメイショウベルーガで4着に敗れている。ここ最近は良さそうでも、データを正確に判断すれば、マイナス評価とするのが妥当だろう。

騎手 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
デムーロ 33% 53% 73% 137% 128%
戸崎圭太 29% 50% 71% 87% 180%
石橋脩 20% 25% 35% 221% 83%
北村友一 25% 25% 25% 113% 39%
丸山元気 14% 43% 71% 49% 264%
丸田恭介 11% 21% 37% 58% 66%
津村明秀 7% 14% 25% 99% 90%
木幡巧也 13% 20% 33% 226% 142%
松若風馬 29% 43% 43% 197% 98%
横山典弘 50% 75% 75% 192% 137%
菱田裕二 25% 25% 38% 107% 121%
三浦皇成 33% 33% 33% 185% 66%
吉田隼人 5% 18% 23% 40% 59%
北村宏司 8% 23% 23% 126% 73%
吉田豊 8% 15% 31% 178% 93%
内田博幸 6% 13% 19% 18% 34%
坂井瑠星 20% 40% 40% 56% 58%
勝浦正樹 7% 13% 13% 126% 40%
秋山真一 14% 29% 29% 171% 194%
田中勝春 8% 8% 17% 65% 76%
木幡初也 8% 8% 8% 115% 30%
小牧太 25% 25% 25% 267% 92%
川又賢治 33% 33% 33% 150% 53%
藤田菜七 10% 10% 10% 55% 19%
ルメール 50% 50% 50% 155% 65%
藤懸貴志 14% 14% 14% 141% 48%
野中悠太 17% 17% 17% 180% 36%
富田暁 33% 33% 33% 93% 50%
ヴェロン 100% 100% 100% 1050% 310%
柴田大知 0% 13% 27% 0% 75%

※新潟芝2000m 2015年以降の集計結果

コース 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
阪神・芝1800外 10% 23% 27% 56% 56%
東京・芝2400 25% 31% 38% 178% 78%
新潟・芝2000外 0% 0% 0% 0% 0%

※池添騎手 2015年以降の集計結果

[厩舎]大竹厩舎、実績のないコース

新潟芝2000mにおける大竹厩舎は0-0-0-6と結果を残せていないコースである。新潟記念は過去10年で出走機会もなかった。前走の東京芝2400mと比べると成績ダウンは逃れられない。

菊花賞へのステップレースではあるが、異例のローテーションで結果を残せるのだろうか。不安材料になるデータだ。

調教師 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
(栗)藤原英昭 18% 27% 64% 38% 179%
(美)戸田博文 7% 14% 50% 23% 84%
(美)手塚貴久 6% 6% 31% 13% 184%
(美)牧光二 20% 20% 40% 596% 172%
(美)堀宣行 20% 20% 40% 434% 156%
(栗)橋田満 25% 25% 25% 205% 70%
(美)加藤征弘 0% 14% 43% 0% 172%
(美)栗田博憲 0% 17% 33% 0% 98%
(美)相沢郁 0% 20% 20% 0% 106%
(美)斎藤誠 0% 0% 13% 0% 15%
(美)大竹正博 0% 0% 0% 0% 0%
(美)上原博之 0% 0% 0% 0% 0%
(栗)吉田直弘 0% 0% 0% 0% 0%

※新潟芝2000m 2015年以降の集計結果

コース 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
東京・芝2400 9% 14% 14% 22% 19%
新潟・芝2000外 0% 0% 0% 0% 0%

※大竹厩舎 2015年以降の集計結果

[血統]ハービンジャー産駒勝ち切れない

新潟芝2000mにおけるハービンジャー産駒は勝率4%、勝利数は1つのみと、とにかく勝ち切れていない。このコースはディープインパクトやステイゴールドの強さが目立っており、ハービンジャー産駒にはマイナス要素となりそう。

新潟記念に出走したハービンジャー産駒では、昨年のトーセンバジル(2番人気・7着)や2016年のベルーフ(7番人気・4着)と結果が出ていない。また、新潟記念はサンデーサイレンス系の血を持つ馬のほうが有利であり、これまでの実績だけで判断するのは危険かもしれない。

種牡馬 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
ディープインパクト 14% 22% 35% 84% 88%
ステイゴールド 4% 22% 27% 9% 95%
ハービンジャー 4% 11% 21% 14% 91%
タニノギムレット 5% 5% 11% 56% 19%
ヴィクトワールピサ 0% 38% 38% 0% 55%
ゼンノロブロイ 0% 4% 20% 0% 108%
ディープブリランテ 0% 50% 100% 0% 135%
マツリダゴッホ 0% 0% 0% 0% 0%
SeaTheStars 0% 0% 0% 0% 0%

※新潟芝2000m 2015年以降の集計結果

コース 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
東京・芝2400 11% 17% 24% 49% 81%
新潟・芝2000外 4% 11% 21% 14% 91%

※ハービンジャー産駒 2015年以降の集計結果

性別 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
サンデーサイレンス系あり 6% 13% 20% 126% 100%
サンデーサイレンス系なし 5% 8% 11% 64% 42%
父サンデーサイレンス系 9% 18% 25% 174% 119%

※新潟記念 2008年以降の集計結果

[脚質]好走率の高い先行馬

新潟記念は、前走の4コーナーで5番手以下だった馬が、過去10年で9勝しているレースである。

前走の4コーナーで、4番手以内だった馬は、昨年のアストラエンブレムが1番人気で2着、2016年のアルバートドックも1番人気で2着に敗れている。

馬券圏内に粘れることは多くても、先行馬では勝ち切れていない。アタマ狙いよりも、3連系馬券の軸に向いているのかもしれない。

前走4角 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
4番手以内 2% 14% 23% 148% 116%
5番手以下 7% 12% 17% 101% 78%

※新潟記念 2008年以降の集計結果

[前走クラス]結果の出ていない前走G1組

新潟記念は過去10年の連対馬20頭中、17頭が前走でG3のレースに出走していた馬だった。G2やG1から馬券に絡んだ馬はいない。

ブラストワンピースは前走が日本ダービーだった。ダービーから挑んだ例は、2015年にダービー6着のミュゼスルタンがおり、1番人気で結果は16着と大敗している。昨年もトーセンバジルがG1からのローテーションで7着に敗れた。

このデータは人気問わず馬券にならない。ブラストワンピースについても、このデータから考えると大幅マイナスである。

前走クラス 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1000万下 0% 0% 0% 0% 0%
1600万下 5% 14% 14% 29% 41%
OPEN特別 0% 0% 10% 0% 112%
G3 7% 14% 21% 149% 103%
G2 0% 0% 0% 0% 0%
G1 0% 0% 0% 0% 0%

※新潟記念 2008年以降の集計結果

[斤量]勝ち星のない54キロ

新潟記念に出走した牡馬・セン馬の場合、56キロ以上を背負った馬が勝利を挙げている。

54キロで出走した3歳馬は、先ほども述べたミュゼスルタンと、2012年にモンストールが出走し12着に敗れている。

他の年齢に広げ、1~2番人気に限定しても0-0-0-4と結果が出ない。このデータもブラストワンピースにとってマイナスとなりそうだ。

斤量 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
49kg 0% 0% 0% 0% 0%
50kg 0% 0% 0% 0% 0%
51kg 0% 0% 0% 0% 0%
52kg 15% 15% 15% 880% 190%
53kg 0% 0% 5% 0% 22%
54kg 0% 7% 10% 0% 58%
55kg 10% 13% 30% 91% 140%
56kg 10% 23% 23% 94% 110%
56.5kg 50% 100% 100% 495% 260%
57kg 0% 6% 24% 0% 80%
57.5kg 11% 11% 11% 91% 32%
58kg 0% 13% 13% 0% 26%

※新潟記念 2008年以降の集計結果

[馬体重]大型馬でもOK

新潟記念は440キロ未満の馬が苦戦するレースである。

ブラストワンピースの前走は532キロで、このような大型馬からは、2016年のアデイインザライフ(560キロ)や2012年にトランスワープ(540キロ)が勝利している。

過去10年で2勝できており、大型馬であることはプラスの評価となりそうだ。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
400~419kg 0% 0% 0% 0% 0%
420~439kg 17% 17% 17% 818% 183%
440~459kg 5% 9% 9% 20% 25%
460~479kg 8% 15% 19% 193% 106%
480~499kg 2% 9% 19% 18% 78%
500~519kg 6% 13% 19% 56% 79%
520~539kg 0% 0% 17% 0% 118%
540~ 67% 67% 67% 693% 250%

※新潟記念 2008年以降の集計結果

[人気]上位人気の信頼度低く…

新潟記念は5番人気以下の、いわゆる人気薄が多く勝利しているレースである。このレースでは人気ほど不要なものはない。それくらい人気馬が苦戦しているのだ。

4番人気以内はわずかに2勝と大苦戦。異例のローテーションで挑むブラストワンピースには厳しいデータとなりそうだ。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 10% 30% 30% 46% 56%
2番人気 10% 20% 20% 61% 47%
3番人気 0% 0% 20% 0% 46%
4番人気 0% 0% 10% 0% 30%
5番人気 30% 40% 40% 275% 127%
6番人気 20% 30% 30% 211% 114%
7番人気 10% 10% 20% 147% 88%
8番人気 0% 10% 20% 0% 90%
9番人気 0% 27% 36% 0% 184%
10番人気 11% 22% 22% 725% 224%
11番人気 0% 0% 0% 0% 0%
12番人気 0% 0% 22% 0% 163%
13番人気 0% 0% 11% 0% 124%
14番人気 0% 0% 11% 0% 96%
15番人気 0% 0% 0% 0% 0%
16番人気 13% 13% 13% 613% 137%
17番人気 0% 0% 0% 0% 0%
18番人気 0% 0% 0% 0% 0%
1~4番人気 5% 13% 20% 26% 44%
5番人気~ 6% 12% 17% 139% 100%

※新潟記念 2008年以降の集計結果

単勝オッズ 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
2.0~2.9 0% 0% 0% 0% 0%
3.0~3.9 0% 33% 33% 0% 56%
4.0~4.9 20% 20% 20% 92% 36%
5.0~6.9 6% 17% 28% 33% 63%
7.0~9.9 18% 23% 27% 166% 88%
10.0~14.9 8% 17% 21% 111% 84%
15.0~19.9 0% 13% 27% 0% 130%
20.0~29.9 0% 10% 15% 0% 99%
30.0~49.9 4% 4% 17% 204% 158%
50.0~99.9 5% 5% 5% 326% 69%
100.0~ 0% 0% 0% 0% 0%
1.0~99.9 7% 13% 20% 123% 95%

※新潟記念 2008年以降の集計結果

[まとめ]マイナスばかりが揃う

ここまでのデータを振り返ると、ブラストワンピースにはマイナス評価ばかりが集まった。プラスと評価できるのは馬体重データくらいだろう。

異例のローテーションで臨むとはいえ、マイナスデータに該当しすぎている感は否めない。本番はここではないことや、このレースはセダブリランテスとシルクレーシングの2頭出し。勝負気配はどちらにあるのか、当日まで熟考し判断を下すと良さそうだ。

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