レース見解

関屋記念2018リライアブルエースがマイル重賞を制覇するには?

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

前走の中京記念では、2度目の重賞挑戦で初めて3着に好走したリライアブルエース。兄は小倉大賞典や七夕賞を制したアルバートドックで、戸崎騎手は兄に続き、弟でも重賞を制覇できるか注目が集まっている。

ここ2戦に続いて、陣営は戸崎騎手を手配。こちらも有力馬のプリモシーンではなく、リライアブルエースでの継続騎乗を陣営はもぎ取った。

兄もローカル競馬場での重賞制覇だったように、弟もそれに続けるのか? リライアブルエースが初重賞制覇を飾るために必要な条件を紐解いていこう。

[騎手]コース変わりは大幅プラスに

新潟芝1600mにおける戸崎騎手は、勝利数2位で複勝率は50%と高いレベルで安定感を見せている。

前走の中京芝1600mと比較するとその差は歴然。前走は中京マイルで初めて3着に入ったコースだっただけに、このコース変わりは大きくプラスと作用するだろう。

乗り方をわかっている新潟で、前走以上のパフォーマンスに期待したい。

騎手 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
田辺裕信 28% 45% 52% 288% 160%
戸崎圭太 22% 38% 50% 71% 75%
M.デム 27% 42% 54% 95% 96%
石橋脩 12% 12% 16% 73% 32%
吉田隼人 11% 25% 25% 122% 66%
川須栄彦 27% 27% 33% 432% 112%
津村明秀 5% 14% 24% 74% 118%
柴田善臣 9% 13% 16% 133% 56%
岩田康誠 10% 33% 43% 40% 67%
北村宏司 6% 19% 38% 14% 100%
内田博幸 5% 14% 16% 20% 25%
木幡巧也 5% 13% 24% 267% 113%
丸田恭介 5% 13% 21% 161% 96%
丸山元気 7% 15% 30% 384% 125%
松若風馬 20% 40% 60% 82% 140%
吉田豊 5% 10% 10% 9% 38%
蛯名正義 8% 12% 27% 120% 61%
勝浦正樹 8% 12% 20% 56% 57%
松岡正海 14% 21% 29% 435% 196%
ルメール 50% 75% 100% 140% 130%
福永祐一 22% 33% 33% 84% 52%
坂井瑠星 40% 40% 60% 732% 270%
鮫島克駿 5% 16% 21% 41% 64%
柴山雄一 8% 25% 25% 31% 129%
大野拓弥 2% 5% 7% 10% 20%
石川裕紀 3% 7% 10% 79% 33%
丹内祐次 5% 10% 15% 69% 67%
木幡初也 3% 7% 7% 138% 45%
秋山真一 13% 25% 25% 55% 51%
武士沢友 5% 5% 14% 55% 46%

※新潟芝1600m 2015年以降の集計結果

コース 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
新潟・芝1600外 22% 38% 50% 71% 75%
中京・芝1600 0% 0% 9% 0% 20%

※戸崎騎手 2015年以降の集計結果

[厩舎]東への遠征も問題なし

新潟芝1600mにおける矢作厩舎は、木村・中内田・小島茂と並び勝利数トップの成績を残している。特に回収率が高く、相性の良い舞台と言っていいだろう。

前走でも3着と好走していたように、今回も矢作厩舎が得意とするコース。適性が見込めるこのコースなら、前走同等か、それ以上の走りが期待していいのではないだろうか。

調教師 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
(美)木村哲也 20% 40% 40% 188% 94%
(栗)矢作芳人 14% 23% 32% 257% 116%
(栗)中内田充 50% 67% 67% 360% 146%
(美)小島茂之 33% 44% 44% 91% 70%
(美)鹿戸雄一 10% 20% 20% 44% 43%
(美)藤沢和雄 13% 19% 31% 61% 55%
(栗)清水久詞 20% 30% 30% 217% 72%
(美)勢司和浩 11% 11% 17% 53% 30%
(美)手塚貴久 5% 16% 26% 32% 108%
(栗)西園正都 13% 38% 50% 406% 217%
(美)田中剛 0% 21% 21% 0% 44%
(栗)藤岡健一 0% 50% 50% 0% 75%
(美)堀宣行 0% 0% 17% 0% 18%
(栗)坂口正則 0% 0% 0% 0% 0%

※新潟芝1600m 2015年以降の集計結果

コース 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
中京・芝1600 14% 20% 23% 54% 35%
新潟・芝1600外 14% 23% 32% 257% 116%

※矢作厩舎 2015年以降の集計結果

[血統]安定感あるが、勝ち切れるか

新潟芝1600mにおけるディープインパクト産駒はダイワメジャー、ステイゴールドと並んでトップの勝利数を稼いでいる相性の良いコースである。ただ、プリモシーンの分析記事でも触れたように、2着になることが多い。好走は多くても勝ち切れていない点には注意したい。

脚が届かないことが多い関屋記念では、前走の中京記念と同じ競馬をしても同様の結果になる可能性が高い。ここを鞍上の戸崎騎手がどのようにカバーできるのか? それこそが、このレースのカギとなりそうだ。

種牡馬 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
ディープインパクト 8% 24% 37% 72% 98%
ダイワメジャー 11% 20% 27% 54% 56%
ハーツクライ 15% 20% 24% 197% 75%
ステイゴールド 12% 21% 28% 150% 120%
キングカメハメハ 6% 13% 26% 52% 66%
マツリダゴッホ 6% 12% 24% 86% 82%
スニッツェル 20% 40% 60% 122% 218%
ジャングルポケット 0% 7% 14% 0% 96%
ジョーカプチーノ 0% 0% 0% 0% 0%

※新潟芝1600m 2015年以降の集計結果

コース 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
中京・芝1600 14% 28% 39% 56% 72%
新潟・芝1600外 8% 24% 37% 72% 98%

※ディープインパクト産駒 2015年以降の集計結果

[脚質]差し脚届くか

関屋記念は、上がり3ハロンタイムが3位以内だった馬が、勝ち切れないレースである。過去10年で2勝しかできておらず、昨年まで8連敗中である。

いっぽうで、上がり3ハロンタイムが4位以下の先行馬が粘れる傾向が出ており、差し馬にとってはやっかいなデータになりそうだ。

溜めれば切れる脚を必ず見せるリライアブルエースだが、速い上がりタイムが問われないレースでは崩れてしまっている。早めの仕掛けから粘りこむ競馬は、これまでに経験がない。いつもの競馬で差し切れるのだろうか。リライアブルエースの得意パターンとは、合致しないレースになる可能性が高いことは頭に入れておこう。

上がり3F 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1~3位 6% 28% 41% 21% 87%
4位以下 6% 9% 14% 54% 50%

※関屋記念 2008年以降の集計結果

前走上がり3F 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1位 5% 16% 21% 11% 51%
2位 0% 0% 0% 0% 0%
3位 0% 15% 15% 0% 34%
4位以下 8% 13% 22% 68% 69%

※関屋記念 2008年以降の集計結果

[前走着順]重賞好走組は不振

関屋記念は前走も重賞に出走し、5着以内に好走していた馬が苦戦しているレースである。いっぽうで、6着以下だった馬が7勝を挙げているように、前走から巻き返すパターンを狙うのがセオリーとなっている。

ただ、勝ち切れていないものの、2着には過去10年で7頭が該当しているように、馬券圏内であれば可能性は高いデータでもあるのだ。前走の好走がマイナスとなるこのデータを打ち破る必要がある。

クラス×着順 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
重賞×6着以下 10% 11% 17% 71% 55%
1600万×5着以内 20% 30% 30% 155% 69%
オープン特別×5着以内 4% 4% 17% 33% 70%
重賞×5着以内 0% 23% 27% 0% 64%
オープン特別×6着以下 0% 6% 11% 0% 29%
500万 0% 0% 100% 0% 350%
1600万×6着以下 0% 0% 0% 0% 0%
1000万 0% 0% 0% 0% 0%

※関屋記念 2008年以降の集計結果

[前走クラス]勝利数最多のG3組だが…

関屋記念は過去10年のうち、勝ち馬5頭が前走もG3に出走していた馬だった。これは前走のクラス別比較では最多の数となっている。

ただし、このデータには注意したい点があるのだ。勝ち馬5頭は全て、前走で6着以下に負けていた馬だった。

昨年も中京記念3着からここに挑んだブラックムーンが3番人気で15着に敗れている。さらに過去には、ジャスタウェイも1番人気で2着に負けたことのあるデータ。勝ち切るまでは厳しいか。このデータでは馬券圏内も怪しいマイナスデータとなりそうだ。

前走クラス 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
500万下 0% 0% 100% 0% 350%
1000万下 0% 0% 0% 0% 0%
1600万下 17% 25% 25% 129% 57%
OPEN特別 2% 5% 15% 19% 52%
G3 7% 16% 20% 58% 61%
G2 0% 0% 0% 0% 0%
G1 9% 14% 23% 34% 59%
NHKマイルC 0% 0% 25% 0% 167%

※関屋記念 2008年以降の集計結果

[馬体重]好走データと一致

関屋記念は馬体重が460キロ以上であることが望ましいレースである。

リライアブルエースは近走も490キロ前後で出走しており、このデータはプラスになるだろう。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
420~439kg 11% 11% 22% 31% 55%
440~459kg 0% 6% 17% 0% 40%
460~479kg 4% 7% 11% 52% 34%
480~499kg 7% 15% 20% 37% 55%
500~519kg 4% 12% 12% 36% 22%
520~539kg 14% 21% 36% 130% 155%
540~ 25% 25% 50% 195% 225%

※関屋記念 2008年以降の集計結果

[人気]上位人気なら安定

関屋記念は7番人気以内に支持された馬が連対馬全てと一致しているように、安定感を見せているレースである。

リライアブルエースはこの人気に入ることは確実で、データ面からは不安はないだろう。また、これまでのリライアブルエースとしても、人気以上の着順になることが多かった。

上位人気が強い関屋記念なら、データ通り上位争いを演じてくれることだろう。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 20% 50% 60% 49% 88%
2番人気 20% 40% 40% 94% 73%
3番人気 10% 10% 30% 61% 76%
4番人気 30% 40% 40% 278% 115%
5番人気 0% 20% 30% 0% 77%
6番人気 10% 20% 30% 146% 115%
7番人気 10% 20% 20% 121% 88%
8番人気 0% 0% 20% 0% 70%
9番人気 0% 0% 10% 0% 67%
10番人気 0% 0% 10% 0% 62%
11番人気 0% 0% 0% 0% 0%
12番人気 0% 0% 0% 0% 0%
13番人気 0% 0% 14% 0% 115%
14番人気 0% 0% 0% 0% 0%
15番人気 0% 0% 0% 0% 0%
16番人気 0% 0% 0% 0% 0%
17番人気 0% 0% 0% 0% 0%
18番人気 0% 0% 0% 0% 0%

※関屋記念 2008年以降の集計結果

[まとめ]戸崎騎手の腕が試される一戦に

これまでのデータを振り返ると、プラス評価とマイナス評価が混在する馬ということになりそうだ。

そのなかでも特に、差し馬に不利な点や、前走重賞好走馬のマイナスデータは強力である。馬券戦略としては、軸よりも相手候補にとどめたいタイプと言えそうだ。

それでもこれらのデータを打ち破り、好走できるかどうかは戸崎騎手の腕にかかっている。リーディング上位の意地に期待したい。

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