レース見解

レパードステークス2018アドマイヤビクターが格上挑戦で結果を出すための条件

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

昨年の6月、ダノンプレミアムが勝った新馬戦に出走していたアドマイヤビクター。体調が整わず、1年の休養を余儀なくされ、約1年ぶりにダートで復帰すると、未勝利・500万と連勝してみせた。近親にはペールギュントやミッキースワローのいる良血馬である。

近走のレース内容から穴として人気を集めそうな馬で、今回は陣営も戸崎騎手を配してきた。初対決になる実績馬を逆転できるのか? 飛び級を実現させるために必要な条件を分析していこう。

[騎手]川田から戸崎でも圧倒的な鞍上強化

前走で手綱をとった川田騎手は、現在海外へ遠征中。そこで白羽の矢が立ったのが戸崎騎手である。新潟ダート1800mにおける戸崎騎手は、勝浦騎手と並んで勝利数はトップ。複勝率はルメール騎手を上回る成績になっている。

前開催の福島では思うような結果が出ず、くすぶっていた印象だが、得意の新潟で巻き返しに期待したい。

今回が4戦目で、4人目の鞍上になるが、毎度のように優等生な競馬を見せており、乗り替わりも問題ないだろう。

騎手 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
勝浦正樹 15% 27% 36% 168% 98%
戸崎圭太 23% 35% 65% 76% 107%
丸山元気 12% 28% 35% 101% 83%
吉田隼人 8% 16% 28% 37% 59%
内田博幸 11% 18% 24% 41% 45%
加藤祥太 12% 18% 25% 199% 139%
岩田康誠 22% 31% 34% 99% 71%
北村友一 13% 35% 44% 45% 76%
木幡巧也 6% 14% 18% 91% 84%
鮫島克駿 11% 23% 34% 99% 76%
蛯名正義 18% 24% 32% 130% 60%
石橋脩 7% 15% 27% 42% 77%
柴田大知 10% 16% 24% 224% 116%
長岡禎仁 16% 23% 29% 250% 100%
柴山雄一 18% 25% 29% 87% 45%
横山武史 11% 24% 32% 49% 58%
北村宏司 8% 18% 22% 44% 48%
津村明秀 4% 8% 18% 24% 66%
丹内祐次 7% 10% 18% 192% 57%
菊沢一樹 11% 17% 25% 60% 96%
義英真 11% 11% 13% 266% 69%
吉田豊 5% 21% 25% 113% 83%
大野拓弥 5% 10% 22% 115% 87%
藤田菜七 6% 12% 16% 42% 43%
石川裕紀 6% 10% 22% 58% 72%
中谷雄太 18% 29% 47% 81% 95%
菱田裕二 7% 12% 14% 29% 20%
M.デム 11% 19% 19% 31% 26%
森裕太朗 13% 17% 26% 341% 199%
福永祐一 33% 44% 44% 86% 56%

※新潟ダート1800m 2015年以降の集計結果

騎手 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
川田・中京ダ1900m 20% 40% 53% 74% 93%
戸崎・新潟ダ1800m 23% 35% 65% 76% 107%

※2015年以降の集計結果

[厩舎]出走数少ないが、力を出せる友道厩舎

新潟ダート1800mにおける友道厩舎は、今回のメンバーだと下位の成績になっている。出走数こそ少ないが、前走の中京と比べても大きな差は感じられない。また、前走で左回りも克服済みな点も心強い。初めての新潟コースも対応できることだろう。

調教師 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
(栗)吉田直弘 19% 30% 33% 419% 160%
(美)萩原清 17% 22% 35% 45% 76%
(栗)牧浦充徳 21% 43% 57% 46% 160%
(美)高木登 9% 16% 25% 78% 109%
(栗)藤原英昭 21% 36% 50% 117% 82%
(美)伊藤圭三 19% 25% 44% 126% 131%
(栗)昆貢 33% 33% 56% 173% 105%
(美)畠山吉宏 8% 12% 23% 273% 132%
(美)高柳瑞樹 5% 8% 14% 52% 62%
(美)鈴木伸尋 9% 9% 17% 186% 70%
(栗)南井克巳 7% 27% 40% 45% 80%
(栗)友道康夫 11% 33% 44% 15% 97%
(栗)庄野靖志 13% 13% 25% 31% 42%
(栗)木原一良 17% 17% 17% 318% 151%
(美)栗田徹 0% 10% 15% 0% 55%
(栗)清水久詞 0% 20% 20% 0% 29%
(美)武藤善則 0% 13% 25% 0% 301%
(栗)野中賢二 0% 0% 25% 0% 36%
(栗)大久保龍 0% 0% 33% 0% 98%
(栗)小崎憲 0% 0% 0% 0% 0%

※新潟ダート1800m 2015年以降の集計結果

場所 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
新潟 9% 27% 36% 12% 80%
中京 9% 18% 27% 44% 85%

※友道厩舎 2015年以降の集計結果

[血統]高い複勝率で前走以上のパフォーマンスに期待

新潟ダート1800mにおけるルーラーシップ産駒は今回のメンバー中、上位に位置する種牡馬と言える。前走の中京も高い成績だったように、ここでも質の高い走りをみせてくれるだろう。

実績上位馬と未対戦なだけに、秘めたる能力が爆発すればあっと驚く結果になってもおかしくないのではないだろうか。

種牡馬 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
キングカメハメハ 10% 20% 31% 131% 116%
ゼンノロブロイ 11% 21% 29% 281% 156%
ゴールドアリュール 8% 18% 25% 31% 73%
エンパイアメーカー 5% 11% 18% 78% 51%
ルーラーシップ 13% 30% 39% 38% 113%
アイルハヴアナザー 10% 19% 29% 32% 225%
アドマイヤオーラ 18% 18% 18% 59% 25%
スズカマンボ 3% 10% 21% 26% 60%
ブラックタイド 2% 7% 17% 3% 65%
キンシャサノキセキ 5% 14% 18% 10% 24%
スマートファルコン 7% 7% 7% 44% 14%
ヘニーヒューズ 25% 25% 25% 1852% 405%
トランセンド 0% 25% 38% 0% 178%
ローエングリン 0% 0% 10% 0% 23%
ハードスパン 0% 0% 0% 0% 0%
トーセンホマレボシ 0% 0% 0% 0% 0%
スマートボーイ 0% 0% 0% 0% 0%
エスポワールシチー 0% 0% 0% 0% 0%

※新潟ダート1800m 2015年以降の集計結果

コース 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
中京・ダ1800 9% 20% 29% 92% 63%
新潟・ダ1800 13% 30% 39% 38% 113%

※ルーラーシップ産駒 2015年以降の集計結果

[脚質]先行馬が有利

レパードステークスでは先行馬の成績が高くなっている。これまでの勝ち馬は全て、4コーナーで2~9番手の競馬をしていた。

ここまでのダート2戦でも正攻法の競馬できっちりと差し切ってきた。500万クラスから重賞に変わることで、道中の追走に戸惑うことが心配されるが、レパードステークスはそこまでペースが上がらない傾向のため、問題なく対応できることだろう。

4角位置 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番手 0% 44% 56% 0% 393%
2~9番手 12% 18% 25% 119% 53%
10~18番手 0% 0% 7% 0% 36%

※レパードステークス 2009年以降の集計結果

前走4角 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番手 4% 17% 21% 10% 130%
2~9番手 8% 14% 22% 99% 64%
10~18番手 5% 11% 11% 14% 17%

※レパードステークス 2009年以降の集計結果

[前走着差]500万での楽勝ぶりを信じていいのか

前走の500万クラスでは2着馬に0.3秒差をつけての快勝だった。このパフォーマンスでレパードステークスが通用するのか、気になるところである。

答えは次の通りだ。0.2秒差以内、つまり僅差で勝った馬は過去に10頭出走し馬券圏内はゼロである。いっぽうで、0.3秒以上の差をつけて勝った馬は12頭中2頭が馬券になっている。

そもそも500万から馬券になった馬は2頭しかいないため、アドマイヤビクターは条件を満たしたと言っていいだろう。

[前走クラス]それでも500万クラスからどこまで戦えるのか

レパードステークスではそもそも500万クラスをステップに挑んだ馬は苦戦傾向にある。0-2-0-21で勝てていないのだ。ネクストムーブ(2016年・3番人気・7着)やロンギングスター(2010年・3番人気・4着)が人気を集めて敗れている。

いっぽうで馬券になった2頭は昨年のサルサディオーネやクライスマイル(2014年)で、共通点があった。この2頭はレパードステークスで逃げる競馬をしていたのだ。このパターンを振り返っても、逃げていたのはこの2頭のみである。逃げることはなさそうなアドマイヤビクターには厳しいデータになりそうだ。

[馬体重]不安な大型馬 激走できるか

レパードステークスは馬体重が500キロ未満の馬が成績優秀である。500キロを超えるでも、人気馬なら問題ないのだが、3番人気以下になると2着までしか入れていない。

複勝回収率も伴っておらず、あまり旨味を感じられない。このデータもアドマイヤビクターにはマイナスとなりそうだ。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
~499kg 8% 14% 22% 100% 88%
500kg~ 4% 13% 18% 11% 36%

※レパードステークス 2009年以降の集計結果

[人気]人気薄だと、勝ち切るまでは…

レパードステークスは1、2番人気が強いレースである。アドマイヤビクターはグレートタイムやドンフォルティスを人気で負かすことは考えにくいため、良くても3番人気までだろう。

そうなると、2着はあっても勝ち切るまでは難しいのではないだろうか。人気データは向かい風となるだろう。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 56% 67% 100% 152% 132%
2番人気 33% 44% 56% 117% 77%
3番人気 0% 33% 33% 0% 70%
4番人気 0% 11% 11% 0% 20%
5番人気 0% 0% 0% 0% 0%
6番人気 0% 11% 22% 0% 66%
7番人気 0% 11% 22% 0% 95%
8番人気 0% 0% 0% 0% 0%
9番人気 0% 0% 11% 0% 62%
10番人気 0% 0% 0% 0% 0%
11番人気 11% 11% 22% 736% 191%
12番人気 0% 11% 22% 0% 302%
13番人気 0% 0% 0% 0% 0%
14番人気 0% 0% 0% 0% 0%
15番人気 0% 0% 0% 0% 0%
1~2人気 44% 56% 78% 135% 105%

※レパードステークス 2009年以降の集計結果

[まとめ]好データ揃うも馬券圏内が精一杯か

これまでに実績のない500万クラスからの挑戦。いくら近走のパフォーマンスが優れているからといっても、能力が足りない印象は否めない。特に前走の内容が良かったために人気を集めた馬は馬券に絡めていない。

1着まで突き抜ける可能性よりも、馬券圏内なら来られる可能性に懸ける方が賢明と言えるだろう。将来的にはダート界をリードする馬になっていくと思われるが、今回は相手候補の1頭という評価になるのではないだろうか。

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