レース見解

クイーンステークス2018の最新見解・データ

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

クイーンステークスと言えば、3歳馬が強いレースである。昨年はアエロリットが圧勝し、2010年から2012年まで3連覇したこともあった。一方で、一昨年のように大穴が激走することもあり、堅いか荒れるか両極端なレース結果になることが多い。どちらかと言えば上位人気馬は堅実だが、馬連配当が1000円未満だったことは過去10年で1度のみ。コンスタントに穴馬も絡んできている。

今年のメンバーは、フィリーズレビューの勝ち馬リバティハイツ(3歳)や、昨年のクラシック戦線を賑わせたソウルスターリング(4歳)、ディアドラ(4歳)が出走を予定しており、これらの馬がきっちりと走るってくるのかが焦点になりそうだ。

今回は、函館競馬場で行われた2013年を含む過去10年データでレース傾向を紐解いていく。

[人気]1番人気は複勝率80% 必ず絡む1or2番人気

過去10年の1番人気は馬券圏内を2度しか外していない堅実ぶりを披露している。2番人気も好成績で、このどちらかは毎年馬券に絡んでいるのだ。過去10年の3着以内馬30頭中15頭が1~3人気馬で、半数を占めている。上位人気を馬券から外すことは、的中から遠ざかることを覚えておこう。

また、単勝オッズが100倍を超える穴馬は馬券に絡んでいない。20倍以上なら馬券になることが多く、上位人気馬と穴馬を絡めた組み立てを考えるといいだろう。

おそらく1番人気は、ルメール騎手に手綱の戻るディアドラになるのではないだろうか。2番人気をソウルスターリングとフロンテアクイーンが争う形が想定される。これらの馬は好走する確率が高いはずだ。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 30% 70% 80% 83% 120%
2番人気 40% 40% 40% 162% 64%
3番人気 0% 10% 30% 0% 50%
4番人気 0% 0% 20% 0% 45%
5番人気 0% 0% 0% 0% 0%
6番人気 0% 20% 40% 0% 126%
7番人気 10% 10% 10% 325% 39%
8番人気 0% 10% 20% 0% 131%
9番人気 11% 11% 11% 224% 58%
10番人気 0% 22% 22% 0% 130%
11番人気 13% 13% 25% 733% 257%
12番人気 0% 0% 13% 0% 88%
13番人気 0% 0% 0% 0% 0%
14番人気 0% 0% 0% 0% 0%

※クイーンS 2008年以降の集計結果

単勝オッズ 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
2.0~2.9 50% 67% 67% 138% 93%
3.0~3.9 29% 57% 71% 100% 105%
4.0~4.9 17% 50% 67% 66% 115%
5.0~6.9 8% 8% 23% 40% 46%
7.0~9.9 0% 7% 21% 0% 47%
10.0~14.9 0% 8% 15% 0% 60%
15.0~19.9 0% 0% 13% 0% 48%
20.0~29.9 7% 7% 7% 134% 35%
30.0~49.9 6% 18% 24% 191% 154%
50.0~99.9 7% 14% 21% 419% 187%
100.0~ 0% 0% 0% 0% 0%

※クイーンS 2008年以降の集計結果

[年齢]人気なら強い3歳馬

冒頭でも触れたように、このレースは3歳馬が強く、過去10年で4勝を挙げている。さらに、これを1,2番人気に限定すると4-1-0-0と連対率は100%まで上昇する。逆を言えば、3番人気以下だと好走率が極端に下がるのだ。ディアドラとソウルスターリングが2強となれば、リバティハイツやツヅミモンは3番人気以下になる可能性が高そう。今年の場合は3着までと評価しておきたい。

4歳馬については、とにかく勝ち切れていない。過去10年で勝ったのは1度のみで、2,3着が合計で6度もある。ここを始動戦にする4歳馬は取りこぼす可能性を秘めており、過信は禁物だ。

クイーンステークスで穴をあけるのは、5歳以上の高齢馬がほとんどである。単複ともに回収率は100%を超えており、2011年を除くと毎年連対馬を出している。3歳馬が要らない年は5歳以上で穴狙いも良さそうだ。

年齢 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
3歳 18% 23% 27% 58% 46%
4歳 3% 11% 20% 7% 51%
5歳 4% 16% 28% 127% 126%
6歳 17% 17% 17% 313% 59%
7歳 0% 0% 0% 0% 0%

※クイーンS 2008年以降の集計結果

[レース間隔]休み明けが中心

過去10年の3着内30頭中18頭が10週以上間隔をあけた馬だった。勝ち馬に関しても、8頭がこれに該当している。回収率も伴っており、狙いはここを中心に考えるといいだろう。

9週以内だった馬はどの率も低くなっているように、基本的には軽視すると良さそうだ。

今年のメンバーでは、アグレアーブル、アンドリエッテ、エテルナミノル、ディーエスクライ、トーセンビクトリーが間隔の短い馬に該当する。これらはマイナス評価が妥当だろう。

間隔 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
連闘 0% 0% 0% 0% 0%
2週 13% 13% 13% 33% 18%
3週 0% 7% 7% 0% 40%
4週 0% 14% 14% 0% 34%
5~9週 2% 9% 21% 75% 91%
10~25週 15% 25% 35% 193% 102%

※クイーンS 2008年以降の集計結果

[東西]東西の差なし ただし、穴をあけるのは関西馬

過去10年の勝ち馬10頭は東西で5勝を分け合う結果になっている。率に大きな差はないが、穴をあけるのは関西馬が多い。マコトブリジャール(9番人気)やメイショウスザンナ(7番人気)、ピエナビーナス(11番人気)といった人気薄で勝利した3頭はすべて関西馬だった。

今年のメンバーでは、ティーエスクライやハッピーユニバンス、エテルナミノルやツヅミモン、トーセンビクトリーなどが人気薄の候補になりそうだ。

調教師分類 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
関東 9% 15% 22% 30% 68%
関西 7% 16% 25% 163% 89%

※クイーンS 2008年以降の集計結果

[馬体重]500キロ未満が中心

過去10年で500キロ以上の馬体重ながら馬券に絡んだ馬は2頭のみである。3着内馬28頭が500キロ未満の馬だった。

馬券に絡んだ2頭はプロヴィナージュ(3番人気)とザレマ(1番人気)のみ。人気馬だけをチョイスするといいだろう。人気薄はバッサリ切って点数を減らしたい。

今年のメンバーでは、アグレアーブル(504キロ)、ツヅミモン(522キロ)が前走で500キロを超えていた。ディアドラに関しては人気が予想されるので増えても問題ないだろう。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
~499kg 9% 15% 24% 116% 84%
500kg~ 0% 20% 20% 0% 31%

※クイーンS 2008年以降の集計結果

[前走4角位置取り]極端な差し馬は苦戦傾向

前走4コーナーでの位置取り別にデータを調べてみると、連対馬20頭中18頭が10番手以内だった。それより後ろだった馬は2頭しか馬券に絡めていない。

小回りの札幌競馬場であることが原因と思われるが、後ろからの競馬を基本とするタイプの取りこぼしには注意するようにしよう。

今年のメンバーでは、ソウルスターリングとハッピーユニバンスがこれに該当する。ソウルスターリングは人気でも、強力なマイナスデータになる可能性が出てきてしまった。

前走4角 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
~9番手 9% 18% 25% 77% 79%
10番手~ 4% 8% 20% 234% 91%

※クイーンS 2008年以降の集計結果

[前走レース]前走クラスは重賞組から

前走をクラス別に見てみよう。馬券圏内に入れる可能性があるのは1600万条件以上と言えそうだ。秋のG1戦線を見据えて、ここから始動する実績馬に軍配が上がることが多く、それがデータにも表れている印象だ。

今年は1000万条件か、重賞だった馬しか出走を予定していない。それなら重賞組からチョイスするのがいいだろう。前走重賞組に関しては、特に着順は問わない傾向が出ている。

格上挑戦してくるティーエスクライとアグレアーブルには不利なデータとなりそうだ。1000万条件から挑んだ馬は人気でも結果が出ていない。ブランネージュやクロコスミア、キャトルフィーユといった馬たちがこの壁に阻まれている。

前走クラス 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1000万下 0% 0% 0% 0% 0%
1600万下 8% 17% 29% 255% 165%
OPEN特別 0% 8% 15% 0% 100%
G3 5% 10% 18% 135% 57%
G2 0% 0% 0% 0% 0%
G1 16% 29% 37% 57% 71%

※クイーンS 2008年以降の集計結果

[前走人気]10番人気以下だった馬の逆襲あり

過去10年で前走が10番人気以下だった馬が、このレースで6勝と大暴れしている。単勝回収率は脅威の341%と破壊力は抜群だ。穴馬で勝利をしたマコトブリジャールやメイショウスザンナ、ピエナビーナスがこれに該当する。迷ったら単勝だけでもおさえておくといいだろう。

今年のメンバーでは、アンドリエッテ(前走10番人気)、エテルナミノル(前走13番人気)、ツヅミモン(前走16番人気)、ハッピーユニバンス(前走10番人気)、リバティハイツ(前走10番人気)がこれに該当する。激走候補はここから選ぶと良さそうだ。

前走人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
前走1人気 0% 9% 36% 0% 110%
前走2人気 17% 25% 33% 49% 105%
前走3人気 0% 25% 25% 0% 42%
前走4人気 17% 17% 33% 57% 58%
前走5人気 0% 20% 20% 0% 29%
前走6~9人 0% 6% 13% 0% 46%
前走10人~ 17% 19% 25% 341% 131%

※クイーンS 2008年以降の集計結果

[まとめ]上位人気、下位人気ともにデータに沿ってバッサリと

これまでのデータから考えると上位人気は堅実に走ってくる可能性が高い。荒れる場合も穴馬が1着まで突き抜けるパターンが多いということがわかった。人気サイドではディアドラにケチがつくデータが出てこなかったことを覚えておこう。人気でも逆らえない存在だ。

人気薄では、それぞれの条件を満たせる馬が複数候補にあがってきている。アタマまで突き抜けることを想定してマルチで馬券を買うのか、単勝でおさえるだけにとどめておくのか、作戦の取り方が重要だ。少頭数になるうえ、人気馬が堅実となれば多くの点数を買うことができない。絞りに絞って馬券を構築するようにしよう。

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