レース見解

函館2歳ステークス2018の最新見解・データ

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

7月22日(日)に函館競馬場では第50回・函館2歳ステークス(G3)が行われる。

札幌と函館の開催時期が入れ替わった以降、中央競馬で行われる最初の2歳重賞になった。

今年はナンヨーイザヨイやスズカカナロアなど全部で17頭が特別登録を行なっている。過去の勝ち馬には、フィフスペトルやブランボヌールなど、古馬になっても息の長い活躍を見せる馬が数多く輩出されているレースだ。

今回は、札幌競馬場で行われた2009年を含む過去10年のデータを参考に、函館2歳ステークスをひも解いていこう。

[騎手]前走の騎手に注目

過去10年の3着以内馬30頭中21頭は、前走と同じ騎手が騎乗していた。直近5年に限定すると、前走と同じ騎手が騎乗していた馬が2頭以上馬券に絡んでいる。継続騎乗が8勝、乗り替わりは2勝と、前者に大きくアドバンテージがあると言っていいだろう。

乗り替わりも悪いことだけではない。継続騎乗よりも複勝回収率が高く、昨年のウインジェルベーラ(12番人気2着)や、タイムトリップ(13番人気3着)のように、ほとんどが人気薄だった。

今年の出走馬では、ナンヨーイザヨイやホールドユアハンドが継続騎乗を予定している。スズカカナロアは岩田騎手から池添騎手に乗り替わりの予定で警戒する必要がありそうだ。

騎手 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
継続騎乗 8% 15% 21% 35% 61%
乗り替わり 4% 10% 17% 23% 82%

※函館2歳ステークス2008年以降の集計結果

[年齢]性別の差は全くなし

過去10年の3着以内馬30頭を、性別ごとに見てみよう。勝ち馬は牡馬5勝、牝馬5勝と互角の戦いになっている。連対馬20頭を比較しても、牡馬9頭、牝馬11頭とほぼ同数の結果になっていた。さらに、3着数は牡馬5回、牝馬5回と全く同じ数値になっており、性別による有利不利はなさそうだ。

「夏は牝馬が強い」とされる競馬格言もあるが、このレースにおいては気にせずに挑んだほうがいいだろう。

性別 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
牡馬 6% 11% 18% 37% 57%
牝馬 7% 16% 23% 25% 80%

※函館2歳ステークス2008年以降の集計結果

[人気]上位人気が堅実

過去10年の勝ち馬は全て、4番人気以内に支持された馬だった。特に1,2番人気が優秀で、単勝・複勝ともに回収率が100%を超えている。1,2番人気は必ずどちらかが馬券に絡んでいることも合わせて覚えておくといいだろう。

いっぽうで、毎年のように人気薄が馬券に絡んでいる点にも注目したい。ここ4年に限定すると2ケタ人気馬が1頭は馬券に絡んでおり、上位人気だけが絶対的な存在というわけではないのだ。14番人気以下になると3着以内に入れていないので、極端な人気薄は気にしないでいいだろう。上位人気を中心に2ケタ人気も含めた穴馬を相手に選ぶと良さそうだ。

今年の出走馬では、ナンヨーイザヨイやスズカカナロア、アスターペガサスなどが上位人気になると予想される。当日の人気は必ずチェックしよう。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 40% 70% 70% 119% 94%
2番人気 40% 50% 70% 219% 129%
3番人気 10% 20% 30% 51% 59%
4番人気 10% 10% 30% 85% 80%
5番人気 0% 20% 30% 0% 101%
6番人気 0% 0% 10% 0% 36%
7番人気 0% 0% 0% 0% 0%
8番人気 0% 0% 10% 0% 82%
9番人気 0% 10% 10% 0% 74%
10番人気 0% 0% 10% 0% 44%
11番人気 0% 10% 10% 0% 97%
12番人気 0% 10% 10% 0% 133%
13番人気 0% 0% 10% 0% 104%
14番人気 0% 0% 0% 0% 0%
15番人気 0% 0% 0% 0% 0%
16番人気 0% 0% 0% 0% 0%
1~2人気 40% 60% 70% 169% 111%
1~4人気 25% 38% 50% 118% 90%
10-13人気 0% 5% 10% 0% 94%

※函館2歳ステークス2008年以降の集計結果

[馬体重]大型馬は軽視!450キロを中心に

過去10年の3着以内馬30頭中27頭は、馬体重が420~479キロの範囲内だった。中央競馬2歳世代では最初の重賞だけあって、仕上がりの早さがモノを言うのだろうか。大型馬はほとんど馬券になっていない。このレースでは480キロを超える馬体重でも大型馬の扱いと言っていいだろう。このタイプには割引が必要だ。450キロを中心に前後30キロを目安とするのが良さそうだ。

今年のメンバーでは、アスターペガサスとカルリーノが大型馬に該当する。アスターペガサスは人気も予想されるだけに気になるデータと言えそうだ。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
400~419kg 0% 0% 17% 0% 60%
420~439kg 10% 17% 23% 30% 77%
440~459kg 5% 10% 18% 26% 42%
460~479kg 8% 19% 27% 51% 114%
480~499kg 5% 10% 10% 14% 22%
500~519kg 0% 0% 0% 0% 0%

※函館2歳ステークス2008年以降の集計結果

[東西比較]勝ち馬は関西馬優勢

過去10年の連対馬20頭を東西で比較すると、関東馬が9頭、関西馬が11頭でほぼ同数の結果になっている。しかし、勝ち馬に限定すれば関西馬が8勝、関東馬が2勝しかしておらず、関西馬が有利と判断できる。また、2勝している関東馬は騎手も関東所属だった。

関西馬は1度だけ関東所属騎手で勝利しているものの、このパターンは例外かもしれない。ほとんどが関西厩舎×関西騎手や関東厩舎×関東騎手だったように、組み合わせにも注目すると良さそうだ。

今年の出走予定馬では、ホールドユアハンドが関東馬で、騎乗予定がルメール騎手(関西)となっている。このパターンは優勝例がなく、いくらルメール騎手でも相性が心配だ。ナンヨーイザヨイやスズカカナロア、アスターペガサスは関西厩舎×関西騎手になりそうなので、こちらはプラスととらえていいだろう。

調教師分類 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
美浦 3% 12% 18% 11% 93%
栗東 13% 18% 27% 64% 51%
地方 0% 0% 0% 0% 0%

※函館2歳ステークス2008年以降の集計結果

組み合わせ 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
調・騎 ともに栗東 15% 19% 27% 65% 53%
調・騎 ともに美浦 3% 12% 19% 15% 111%
厩・栗東×騎・美浦 10% 20% 30% 72% 53%
厩・美浦×騎・栗東 0% 12% 18% 0% 38%

※函館2歳ステークス2008年以降の集計結果

[枠番]2枠に注意!連対なし

過去10年の勝ち馬は「6枠」が最多の4勝、「1枠」と「5枠」が2勝と続いている。「2~4枠」は未勝利で、「2枠」に関しては連対すら出来ていない。さらにさかのぼると、 「2枠」は1986年以降1度も勝利出来ていない鬼門の枠だ。枠順が発表されたら必ず確認するようにしよう。

最も勝利数の多い「6枠」は、直近4年の全てで連対しており、今年も注目の枠番と言っていいのではないだろうか。

枠番 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1枠 12% 24% 24% 51% 71%
2枠 0% 0% 17% 0% 78%
3枠 0% 17% 28% 0% 161%
4枠 0% 10% 15% 0% 84%
5枠 10% 10% 10% 36% 14%
6枠 21% 26% 32% 118% 62%
7枠 5% 11% 16% 35% 50%
8枠 5% 10% 20% 10% 33%

※函館2歳ステークス2008年以降の集計結果

[前走距離]中心は前走1200m組

過去10年の3着以内馬30頭中27頭は、今回と同じ1200m戦を使われていた。連対馬に限定すると20頭中19頭がこれに該当する。直近4年は馬券圏内に入った全馬が、前走で1200mを使われており、同じ距離からのローテーションを中心に考えると良さそうだ。

距離短縮で唯一、馬券に絡んだ馬の前走は1400m戦だった。それ以上の距離からは馬券圏内に入れていないので注意しよう。

今年のメンバーでは、ヒストリコ・ホールドユアハンド・ラブミーリッキー・ラブリロンリロンス・レコードチェイサーが距離延長馬。ラブミーファインが唯一の距離短縮馬となっている。ラブミーファインは1800mだったので好走馬とは一致していない。これらの馬には割引が必要かもしれない。

前走距離 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
同距離 8% 17% 24% 37% 81%
今回延長 3% 3% 7% 16% 11%
今回短縮 0% 0% 13% 0% 102%

※函館2歳ステークス2008年以降の集計結果

[前走レース]新馬戦を勝った馬に注目

過去10年の3着以内馬30頭中22頭は、前走で新馬戦を勝利した馬だった。残りの8頭は、未勝利が4頭、オープン特別が4頭となっている。

オープン特別はラベンダー賞のことを指しているが、2012年以降は行われていないため、気にしないでいいだろう。また、前走が新馬戦だった馬のみで決着したことは3回しかない。昨年のカシアスが前走で未勝利を勝利していたように、新馬・未勝利を組み合わせて考えると良さそうだ。

今年のメンバーでは、カルリーノ・ニヴィアン・ロードワンダーの3頭のみが未勝利組。これらが馬券に絡む可能性も考えておくと良さそうだ。

前走クラス 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
新馬 10% 14% 24% 47% 79%
未勝利 3% 13% 13% 9% 71%
OPEN特別 0% 21% 29% 0% 50%
 地方 0% 0% 0% 0% 0%

※函館2歳ステークス2008年以降の集計結果

[まとめ]

上位人気馬では、アスターペガサスが馬体重のマイナスデータに引っかかる可能性があり、スズカカナロアは乗り替わりで、こちらもマイナス面を持っている。人気でもこの2頭には注意が必要だ。ナンヨーイザヨイは、データで見る限り好走してくる可能性が高いと評価していいだろう。あとは、波乱を演出する穴馬をいかにして探し出せるかが、このレースのカギになりそうだ。

人気馬が堅実に走る函館2歳ステークスでは、多くの馬を馬券に組み込むことができない。これらのデータを参考に、好走の可能性が高い馬を的確に選択するようにしよう。

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