レース見解

プロキオンステークス2018の最新見解・データ

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

7月8日(日)に中京競馬場ではプロキオンステークス(G3)が行われる。2010年までは主に阪神で開催され、2011年は京都、2012年に中京競馬場が改修工事を終えてから、現在の舞台で開催されているレースだ。

リニューアル元年には、単勝119.2倍のトシキャンディが逃げ切って大波乱を起こしたものの、それ以降は3連単でも10万馬券が出ておらず、平穏決着が続いている。単勝オッズが10倍を超えれば穴馬になってしまうほど、実力馬が堅実に走る傾向が強い。よって、人気馬をいかに選択するかが攻略のカギになりそうだ。

今年は、前走でさきたま杯を快勝したサクセスエナジーや、昨年の覇者キングズガードなどが予定を予定している。前年の好走馬が翌年も好走することが多いリピーターレースで、キングズガードは連覇の期待がかかっている1頭だ。昨年2着のカフジテイクはケガのために休養中。3着だったブライトラインは、1年ぶりの復帰戦が今回のプロキオンステークスになりそうで、状態が非常に気になる。

人気馬ばかりに有利な傾向が揃っているが、そのなかでも絞り込みに有効な方法をいくつか見つけることができた。人気の分析はもちろんのこと、騎手や前走の内容なども照らし合わせながら、プロキオンステークスを解析していく。中京競馬場リニューアル後、2012年以降の6年間の結果をもとに切り込んでいこう。

[人気]とにかく堅実!1・2番人気

過去6年で1番人気もしくは2番人気が馬券に絡まなかった年は1度もない。その両方が絡んだ年が3度あり、堅い決着が続いている。しかしながら、人気でも複勝回収率は100%超と、配当妙味を兼ね備えている点も見逃せないだろう。

馬券に絡めなかったのは、2017年のアキトクレッセント、2015年のレッドアルヴィス、2012年のシルクフォーチュンの3頭のみ。レッドアルヴィスとシルクフォーチュンはともにダートの名血、ゴールドアリュール産駒だった。このレースに出走したゴールドアリュール産駒は0-0-0-5と結果が出ていない。これは絶対に覚えておく必要があるだろう。

人気できっちりと走っている馬には、ある共通条件を確認することができた。プロキオンステークスが行われる中京競馬場は左回りだが、前走で右回りの競馬を使われていた馬が活躍しているのだ。1-2-2-0で複勝率はなんと100%。出走が予定されているサクセスエナジーやキングズガードは、上位人気が予想されるうえに、前走は右回りを使われている。今年も堅い決着になりそうな気配が漂ってきた。

人気 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1番人気 33% 50% 83% 86% 121%
2番人気 17% 50% 67% 98% 108%
3番人気 0% 17% 17% 0% 25%
4番人気 17% 33% 33% 111% 68%
5番人気 17% 33% 33% 116% 68%
6番人気 0% 0% 17% 0% 43%
7番人気 0% 0% 0% 0% 0%
8番人気 0% 0% 17% 0% 68%
9番人気 0% 0% 0% 0% 0%
10番人気 0% 0% 17% 0% 123%
11番人気 0% 0% 0% 0% 0%
12番人気 17% 17% 17% 1986% 256%
13番人気 0% 0% 0% 0% 0%
14番人気 0% 0% 0% 0% 0%
15番人気 0% 0% 0% 0% 0%
16番人気 0% 0% 0% 0% 0%
1~2人気 25% 50% 75% 92% 115%

※2012年以降の集計結果

次に、単勝オッズ別の成績を見てみよう。10倍以上の人気薄で連対を果たしたのはトシキャンディ1頭のみ。その他11頭が上位人気に支持されていた。人気薄が絡むとすれば、3着が妥当と判断すべき。人気→人気→穴というようなかたちで馬券を組み立てるといいかもしれない。

穴を開けるとすれば、前走オープン特別で単勝20倍以内に支持されていた関西馬。馬券に絡んだ馬には、中央4場で出走しているという共通点があった。穴はここからしか狙えないため、しっかり押さえておきたい。

今年の出走馬だと、ドライヴナイト(天保山ステークス4.2倍)、ルグランフリソン(欅ステークス11.9倍)あたりが有力候補となる。人気を集めながら負けた馬の巻き返しを狙いたい。

単勝オッズ 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1.5~1.9 100% 100% 100% 190% 120%
2.0~2.9 0% 50% 100% 0% 135%
3.0~3.9 25% 25% 50% 82% 65%
4.0~4.9 0% 50% 50% 0% 95%
5.0~6.9 20% 40% 50% 126% 92%
7.0~9.9 10% 30% 30% 70% 59%
10.0~14.9 0% 0% 14% 0% 37%
15.0~19.9 0% 0% 0% 0% 0%
20.0~29.9 0% 0% 10% 0% 41%
30.0~49.9 0% 0% 13% 0% 92%
50.0~99.9 0% 0% 0% 0% 0%
100.0~ 5% 5% 5% 596% 77%

※2012年以降の集計結果

[騎手]関東騎手の遠征は消し!

過去6年で関東所属騎手は1-0-1-6で、馬券に絡んだのは戸崎騎手のみ。その戸崎騎手もレッドアルヴィスで人気を裏切ったことがあるように、100%信頼できるわけではない。ちなみに戸崎騎手は、七夕賞で騎乗予定があるので、今年の出走はなさそうだ。そうなれば自ずと、関西所属騎手を選ぶだけで買い目を絞りやすくなる。

今年はインカンテーションが三浦騎手で出走を予定している。上位人気になりそうな馬に関東騎手。であれば、思い切って軽視してしまうのもひとつの手かもしれない。

騎手分類 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
美浦 13% 13% 25% 23% 41%
栗東 6% 13% 20% 173% 60%

※2012年以降の集計結果

[前走クラス]人気を裏切る2つの鬼門ローテとは

プロキオンステークスには、まったく馬券に絡めない鬼門ローテーションが2つ存在する。ひとつ目は、前走1600万クラスだった馬。該当馬は0-0-0-10で馬券圏内ゼロと、昇級戦でここに挑む馬には厳しいデータとなっている。ふたつ目は、前走が中央の重賞だった馬。こちらは0-0-0-15と、さらに成績を落としている。人気でも馬券になっていないので、絶好の消しパターンになるだろう。

今年の該当馬は…ブライトライン(プロキオンステークス)、ナムラミラクル(1600万)、マテラスカイ(1600万)の3頭。

これに対し、狙いたいローテーションは、前走中央オープン特別もしくは地方レース出走馬だ。前走を地方交流重賞で連対し、今回単勝オッズが10倍以内に支持されていた馬に絞れば、2-2-0-2と良績が目立つ。地方ダートグレード競走からここへ挑む馬は、このデータを参考に取捨を判断するといいだろう。

人気が予想されるキングズガード(かきつばた記念2着)やサクセスエナジー(さきたま杯1着)が、確実にこのデータに該当する。さらに馬券圏内が堅そうになってきた印象だ。

前走クラス 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1600万下 0% 0% 0% 23% 41%
OPEN特別 9% 15% 28% 173% 60%
中央重賞 0% 0% 0% 0% 37%
 地方 10% 19% 19% 0% 0%
 海外 0% 100% 100% 0% 0%

※2012年以降の集計結果

[前走距離]距離延長馬を狙え

これまで数は多くないものの、距離延長でプロキオンステークスに挑む馬の成績が良い。大駆けしたトシキャンディも、これに該当する馬だ。それ以降も人気に支持されると堅実で、2016年にノボバカラとニシケンモノノフがワンツーフィニッシュを決めている。人気でも穴でも、このパターンに当てはまる馬からは目が離せない。

今年のメンバーでは、マテラスカイのみがこのデータに合致。ドバイでの好走もあって人気が予想される一方、昇級戦が厳しいというデータにも該当しているので、判断に迷う存在になりそうだ。

前走距離 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
同距離 4% 10% 16% 26% 45%
±200以内 7% 14% 21% 165% 60%
±400以内 7% 13% 20% 158% 58%
±600以内 7% 13% 19% 154% 56%
今回延長 12% 18% 24% 720% 114%
今回短縮 7% 14% 21% 30% 40%

※2012年以降の集計結果

[馬体重]大型馬を中心に!

馬体重別成績を見ると、500キロを境に成績が分かれている印象を受ける。多くの馬が大型馬に該当するが、ナムラミラクルとルグランフリソンは500キロ未満での出走になりそうで割り引きが必要。人気のサクセスエナジーは500キロを超える馬で、このデータにも該当しそうである。なお、馬体重の軽い馬は割り引きが基本になるが、過去に2度も好走しているキングズガードだけは別物として考えたい。

[前走着順]10着以下からの巻き返しなし!前走好走馬が狙い

前走で10着以下に大敗している馬は、過去6年で連対なしとなっている。人気馬が強いレースゆえに、前走着順がそのまま反映されている格好だ。

今年はサイタスリーレッド(12着)、ブラゾンドゥリス(15着)の2頭がこのデータに該当する。穴でもチョイスする必要はないかもしれない。

馬体重 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
440~459kg 33% 33% 67% 233% 100%
460~479kg 0% 7% 13% 0% 38%
480~499kg 3% 9% 12% 9% 17%
500~519kg 14% 23% 27% 580% 137%
520~539kg 5% 11% 21% 31% 43%
540~ 0% 0% 0% 0% 0%

※2012年以降の集計結果

[まとめ]いかに点数を絞れるか

人気馬が堅いプロキオンステークスでは、上位人気をいかに正しく選択するかが馬券のカギとなる。サクセスエナジーやキングズガードには追い風データが揃っているが、インカンテーションやマテラスカイにはマイナスデータも散見。特別登録段階ではフルゲート割れの14頭と、リニューアル以降では最も少ない頭数になる予定となっており、今年も堅い決着になりそうな雰囲気が漂ってきた。

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