レース見解

ラジオNIKKEI賞2018の最新見解・データ

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川田 信一
川田 信一
1978年、東京都出身。単撃理論の提唱者・ 趣味で始めたメルマガが、人気薄の単勝を的確に当てることで評判に。わずか半年で2,000人を超える読者が口コミだけで集まる。グリグリの人気馬を迷わず消し、穴馬の単勝を的中し続けている生粋の単勝馬券師。

今週から100周年の記念開催が始まる福島競馬場では7月1日(日)にラジオNIKKEI賞(G3)が行われる。「残念ダービー」と言われるこのレースだがデータを見ていくと残念ではない傾向が見えてきた。自らのペースで結果を出し、順調にステップを踏んできた馬の活躍が目立っており、近年はセダブリランテス、ゼーヴィント、アンビシャスなど後にG1レースへの出走を成し遂げた馬が勝馬に名を連ねている。

新馬、500万を連勝し底を見せていないフィエールマンが人気を集めそうだ。サンデーレーシング、ノーザンファーム、ディープインパクト産駒と将来性を期待せずにはいられない存在でここも通過点になる可能性は十分にある。

プリンシパルステークス3着からここへ挑むイェッツトも、負けた相手はコズミックフォースやブラストワンピース、ジェネラーレウーノとクラシック路線で結果を残した馬ばかり。このクラスでは負けられない。

2度の転厩を乗り越えここへ駒を進めたケイティクレバーも侮れない。コンビを組んできた小林騎手へ手が戻り再び輝きを取り戻すか注目が集まる。

今年はクラシック路線を歩んできた馬が勝つのか、それともコツコツと条件戦を戦ってきた上り馬に軍配が上がるのか。ハンデ戦でヒモ荒れになることも多々あるのがこのラジオNIKKEI賞だ。そんな未来の活躍馬たちをデータ分析で解説していこう。

[人気]1,2番人気が堅実!大穴狙いは…?

ハンデ戦ゆえに波乱決着になることも多いが極端な穴馬が馬券に絡むことは少ないレースだと(~ことが三連続)を念頭に置きたい。実際に、過去10年で単勝オッズが50倍を超えて馬券に絡んだ馬は僅か1頭のみという結果がそれを物語っている。

また、ハンデによって人気が割れるため単勝オッズでは50倍以内に支持される馬を選びたい。ただ、人気順で言えば下位の扱いでも複数絡むことによって波乱が起こることが多い。穴はこういったパターンを狙っていくとよさそうだ。

その一方で、上位人気馬はしっかりと馬券に組み込みたい。なぜなら、1番人気か2番人気が馬券に絡まなかったのは過去10年で1度のみで、単勝・複勝回収率でも100%を超えているように配当妙味があるからだ。ハンデ戦ゆえに起こることと言えるだろう。これは、人気の予想されるフィエールマンにとっては追い風と言えるデータになりそうだ。

なお、極端な人気薄は狙わず50倍以内に収まりそうな穴馬を相手に探していきたい。50倍以内であれば、人気順に関係なく馬券に絡むので、たとえ二桁人気だとしても、50倍以内であれば積極的に狙うべきだろう。


[ローテーション]残念ダービーなのか!?前走G1組は勝利なし

「クラシック路線で結果を残せなかったが、ラジオNIKKEI賞なら勝てるだろう」

そのような考えで重賞を勝てるほど甘くない。事実、結果が出ているのは自己条件を淡々と歩んできたタイプだ。逆に、G1を使って消耗したタイプは人気に応えられないことが目立っている。また、特に注目したいのが前走で1000万クラスに出走していた馬で、トライアルで結果が出ず、早々にここを目標としたタイプは覚えておきたい。

但し、前走が500万クラスだった馬は率で見ると物足りない。しかし、前走が500万クラスだったとしても、上位人気に支持された馬は話しは別。昨年は、前走500万クラス×上位人気の2頭がワンツーを決めている。注目されるフィエールマンにとっては、追い風のデータと言えるだろう。

なお、前走がG3だった馬は馬券圏内ゼロと厳しい結果になっている。したがって、共同通信杯3着からここへ挑むエイムアンドエンドや毎日杯組のマイハートビートには向かい風のデータと言えそうだ。

[枠番]開幕週の影響か!?強い1枠と2枠

開幕週に行われるようになった2013年以降、ここ5年で必ず1枠か2枠が馬券に絡んでいる。エクイターフの導入や路盤の改修など理由はわからないが過去10年で見ても9年でこの傾向は続いている。それと合わせて注目したいのは4枠の扱いだ。過去10年で馬券に絡んだのは僅かに1頭と大苦戦。迷ったら4枠だから買わない。このルールが成立するかもしれない。

[前走距離]距離延長馬は苦戦中、狙いは距離短縮馬

過去10年で見ると距離延長馬3勝、同距離2勝、距離短縮馬が5勝と最も不利なのは同距離に見える。ただ、ここ5年で見ると距離延長馬0勝、同距離1勝、距離短縮馬4勝と傾向に変化が見られる。実際に、距離短縮馬は人気通りに走ることが多く、ゼーヴィントやアンビシャスも2000mからの距離短縮馬だった。

また、距離延長組は勝ち馬こそ少ないものの穴は1600mからのローテーションが目立つ。昨年9番人気で3着と好走したロードリベラルや14番人気で2着になったカシノピカチュウは前走が1600m戦だった。但し、1400mから400m延長でここに挑んだ馬はこれまでに0-0-1-3と連対馬が出ていない点にも注意したい。

続いて、主要ステップになるオープン特別のプリンシパルステークスと白百合ステークスも比較してみよう。

POINTプリンシパルS 2-2-2-9
白百合S 0-4-0-12

ほぼ同数のローテーションながら勝馬の出ていない白百合ステークス組には注意したい。4頭の連対馬を出しながらも勝った馬は1頭もいない。相手には選べても、アタマからは厳しいという結果になっている。今年のメンバーではメイショウテッコンがこれに該当する。特に、白百合ステークスの勝馬は、人気を集めるが勝ち切れないことが多く、過信は禁物と言えそうだ。

一方で、プリンシパルステークス組のイェッツトは強調材料となるローテーション。中心に考えて良いだろう。

[血統]ディープインパクト産駒強し!サンデーサイレンス系を中心視

過去10年でサンデーサイレンス系種牡馬が全勝と極端な傾向が出ている。連対馬で見ても16頭が父サンデーサイレンス系である。特に、ディープインパクト産駒が優秀で4勝、そのディープインパクトを父に持つディープブリランテ産駒も勝利しており中心に考えたい。

なお、今年は人気の予想されるフィエールマンがディープインパクト産駒で、マルターズルーメンがディープブリランテ産駒と該当馬は2頭のみ。

一方で、イェッツトはカンパニー産駒、ケイティクレバーはハービンジャー産駒とこの2頭にとっては厳しいデータになった。馬券に絡んでも連下までということで良いのかもしれない。

[実績]距離実績はあるか!?8年連続継続データ

1800m以上の距離で勝利経験のあった馬が8年連続で勝利している。これは、前走1600m戦からのローテーションが苦戦しているデータと連動しており、近年のデータ分析からは注意すべき項目と言えるだろう。

なお、今年のメンバーでは血統で注目のマルターズルーメン、ラムセスバローズが1600m戦のみ勝利となっている。この2頭には厳しいデータとなってしまった。

[東西]関西馬劣勢!中心は関東馬から

東西の比較をするとどうしても関西馬に目が行ってしまうがラジオNIKKEI賞においてはとにかく関東馬を狙いたい。事実、関西馬は人気を集めるが結果が伴っていないのが現状だ。去年は1番人気サトノクロニクルが6着、クリアザトラックが3番人気で4着といずれも人気を裏切った。2016年も2番人気ブラックスピネルが5着と人気は信頼ならない。

したがって、関西馬のケイティクレバーは血統適性と合わせて厳しいデータがここでも出てきてしまった。フィエールマンは関東馬で追い風データを着々と揃えている印象だ

[斤量]軽ハンデ馬は苦戦!注目は54キロ

斤量から注目したいのは、過去10年で6勝を挙げている54キロを背負う馬だ。なお、自己条件からここに来るタイプは53~55キロでの出走になることが多い。8-8-9-76と馬券圏内のほとんどはここから出ているように軸、相手共にこのエリアを狙っていきたい。

一方で、52キロ以下の軽ハンデ馬は0-0-0-26と馬券圏内無し。このタイプは消してしまって良いだろう。さらに、57キロを背負う実績馬は0-1-0-6とこちらも苦戦している。唯一2着となった馬はノットアローンでだが、これは10年前のことである。なお、56.5キロで出走となったアンビシャスが1戦1勝でこういった0.5キロ刻みの馬には注意したい。

[騎手]福島得意のアノ男に注目

騎手からは過去10年で2勝を挙げている戸崎騎手に注目したい。夏の福島で毎年のように活躍を見せており開幕週から気合が入っている印象だ。なお、複勝率の高い内田騎手や柴田善騎手は想定出馬表に名前が無く、今年の戸崎騎手には改めてチャンスが巡ってくるかもしれない。

また、昨年セダブリランテスで勝利している石川騎手にも期待したい。ケガから復帰後は好調で福島でも結果を残せている騎手。ライバルとなり得る、このコースの得意騎手が少なくなるようであれば、石川騎手にもチャンスがあると言って良いだろう。今年はマイハートビートでの出走を予定している。


[まとめ]軸はすんなり決まっても相手探しは難しい!?

これまでデータを見てきたが、人気の予想されるフィエールマンには追い風データが集中しており、人気でも逆らえる要素が少ない。

また、穴馬のチョイスは当日のオッズを参考にしたい。そして、距離実績のないタイプや関西馬を軽視しつつも1枠と2枠に入った馬は必ずチェックしましょう。逆に、なぜか絡まない4枠の馬には割引が必要だ。

1・2番人気馬の回収率が良いことからも、穴馬が絞れない場合は、フィエールマンの単勝1点勝負を検討しても良いのではないだろうか。

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